Music Mania

No Music No Life

凍る池 晴天見上げ よき日かな

2022年01月15日 | 日常
今年の冬は例年より雪が多く気温も低い。
思えば昭和の頃はもっと寒かった気もするけど、ここ10年くらいは比較的暖かかったと思うので、今年はとても寒く感じる。
先週、近くの池が凍っているのを見た。
気温はマイナス2度だったので、この辺りでは最も低い部類に入る。
例えば池の上をスケートリンクのように人が乗っても割れない厚さってどれくらいなのだろうか。
これを調べようと検索したら、埼玉県のほうで凍った池の上に入って、割れて溺れたという記事に当たった。
溺れたのは高校生だったらしいけど、亡くなったとのこと。
このニュースを知って、ずっと前に洞穴の中で焚き火をして死にかけたことを思い出した。
冒険心があるのはいいけど、くれぐれも危険すぎることはやめよう。
もちろん、ドラム缶でイカダを作って海へ出ようとしたり、濁流の川の上に丸太を渡してその上を走るとかも絶対やめよう(昭和の少年はみんなアホだったのです)。

冬の氷といえば、僕の子供の頃は伊賀上野城の堀が凍って、その上を歩いて石垣まで行けたという。
自分もそれをした気がするし、そうだったという話を数人から聞いたので事実だろう。
もっと驚いたのは、東北かな?ちょっと場所は覚えてないけど、湖が凍ってその上にクルマを停止させてある写真を見たことがある。
NAVIという自動車雑誌での記事で、その写真を撮った人の話では、戦前か戦中の頃は陸軍の戦車が近道をするため、凍った湖の上を走ったらしい。
当時の主力だった97式戦車だと重量15トンにもなるけど、そんな超重量級が乗っても割れない、それも池ではなく広大な湖の氷って、にわかには信じがたい話である。

そう思って調べてみたら、東北ではなく長野県の諏訪湖で、冬になって湖が凍ると戦車が通過したり、戦闘機が滑走路代わりに使ったりという。
それだけ分厚い氷が張るんだったら、人間がスケートするくらいぜんぜん問題ないだろう。
しかし、温暖化の影響で今でも全面氷結にはなるものの、だいぶ薄くなったようである。

実はこの諏訪湖の全面凍結の記録というのはすごく古くからあって、なんと1443年から毎年きちんとエビデンスがあるらしい。
578年もの長きに渡り全面凍結の資料が残ってるなんてのは世界的にも非常に珍しく、地球の気候変動のデータとして海外から多くの学者が訪れているという。
なぜわざわざそんな記録を残したのか。
それは、諏訪湖が全面凍結すると、御神渡り(おみわたり)という湖面の氷が盛り上がる自然現象が起こるからである。
昔の人はこれを神事として捉えていたので、神社で毎年記録がとられたのだ。
この御神渡り、昔は毎年出現するのが当たり前だったのに、最近では見られる年の方が珍しいという。
それだけ冬が暖かくなったということなのだろう。