Music Mania

No Music No Life

イントロなんてイラナイ問題

2022年01月23日 | 音楽
今の若い子が音楽を聴くとき、ギターソロいらないと思う人は多い。
それは知ってるけど、イントロいらないという人も多いという。
たしかに、最近の邦楽ヒット曲はイントロがない、あっても短い曲が多い。
今日はこれについて考えてみよう。

イントロを無くしてヒット曲を連発した最初のアーティストはビートルズである。
ラジオで「シー・ラブズ・ユー」が紹介されると、いきなり元気のいいボーカルがキャッチーなメロディを歌い出す。
出だしのインパクトを保ったまま、あっという間にエンディングとなり、心を掴まれたリスナーはレコード店へ走るのである。
ビートルズのシングル曲は、イントロが無いかあっても短い、間奏も無いかあっても短いものが多い。
ベストアルバム「ビートルズ1」だと、10曲もイントロ無し、あるいは無いに等しい曲が入っている。
おそらくこれは戦略的にこうしていると思われるが、そう考えると60年代の頃からイントロを長々聴くよりさっさと歌が聴きたいと思う人が多かったことになる。

60年代後半から70年代中頃くらいの間は、アート志向が強くなり、イントロや間奏が長くなる。
しかし、シングル曲はそんなことはなく、3分超えても歌が始まらないなんてことはなかった。

クラシックやジャズ、あるいはマニアックなメタルやプログレやフュージョンを好んで聴く人以外は、基本的に歌を聴く。
とくに日本人は歌詞を重視しがちなので、歌があっても外国語の曲はあまり受けない。
そういう人たちにとってイントロというのは本編ではないのかもしれない。
例えば映画だと、イントロに相当するのは、本編が始まった最初の日常的な部分だったり、SFや戦争物だとその時の状況説明だったりする部分だろう。
しかし、イントロ不要派の人からすると、もはやそれは映画本編が始まる前の予告編みたいなものでしかないのかもしれない。