Music Mania

No Music No Life

そういえば上祐

2014年04月12日 | 日常
STAP細胞に関する疑惑で揺れる小保方さんだが、彼女への励ましのメールやファンレターが殺到してるという。
僕はこのニュースを読んで、1995年世間を騒がせたオウム事件の教団スポークスマン、上祐史浩氏に数多くの女性ファンがいたことを思い出した。

圧倒的不利な状況の中、必死で理路整然と弁明する彼の姿は、たしかに熱いものがあったと思う。
そんな彼を見て、「素敵!」と思う女子もいて、ファンクラブまであったというから驚きだ。

このことについて、詳しい記事がある。

元オウム追っかけギャルたちが語る、幹部たちとの思い出


この記事をまとめてみよう。

・オウム幹部の中に、意外にもイケメンや美女が多いことが、人々の興味を惹き付けた。

・洗脳された美顔の幹部たちに“犯罪者”というよりはむしろ“被害者”、あるいは“悲劇のヒーロー・ヒロイン”的な彩りを添えた。

・全国規模のファンクラブが結成され、なかでも圧倒的人気だったのは上祐氏だった。

・ファンクラブを構成する会員は、ほぼ100%が女性。20代が中心で、ほかは10代、30代。中には子連れの追っかけ主婦もいた。

・教団はこういった追っかけギャル向けの説法会、ヨガ講習会、オウム食のディナーパーティー、オウムソングのカラオケ大会といったイベントをたびたび開催していた。

・追っかけギャルに対して教団側は布教活動をしていない

・追っかけギャルには「教祖・麻原彰晃のビジュアルを受け入れられるかどうか?」という越えられない壁があった。

・事件の全容が明るみになると、ファンクラブは自然と衰退していった。


高学歴で知的でイケメン、一般女性に対しては優しく接していたであろう彼らは、たとえ怪しい宗教団体の幹部であっても、アイドルのような扱いをうける。
たとえ一時的なことであっても、低学歴でマジメに働いているブサメンより、彼らの方が魅力的だったのだ。

少し前、久しぶりにテレビで上祐氏を見た。
紆余曲折を経て、現在は"光の輪"の代表として活動しているという。
今は、事件被害者への賠償金の支払いを続けているらしい。
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スローバラード

2014年04月06日 | 邦楽
RCサクセションの「スローバラード」という曲がある。
最近、この曲をSuperflyの越智志帆が歌ってるのをユーチューブで聴いたのだが、これが実に良かった。
奥田民生やUAの同曲カバーもいいが、越智志帆のパワフルなボーカルは、この曲の奥に隠された悲しみが沸点に達し、想いを押さえることが出来ずに爆発しているかのようだ。
後半のギターソロやサックスソロも素晴らしい。

Superfly「スローバラード」


この曲は歌メロの良さもさることながら、J-ロックのスタンダードたらしめているのはこの秀逸な歌詞だろう。
1976年に忌野清志朗が書いたものだが、なかなか深い内容だと思う。


昨日はクルマの中で寝た
あの娘と手をつないで
市営グランドの駐車場
二人で毛布にくるまって

カーラジオからスローバラード
夜霧が窓をつつんで
悪い予感のカケラもないさ
あの娘の寝言を聞いたよ
ほんとさ 確かに聞いたんだ

カーラジオからスローバラード
夜霧が窓をつつんで
悪い予感のカケラもないさ
僕ら夢を見たのさ
とってもよく似た夢を


ある男女が一夜をクルマの中で過ごした、というただそれだけの内容だが、聴けば聴くほど考えてしまう歌詞だ。
聴く人によって解釈の仕方はいろいろあると思うが、僕はこう考える。

おそらく何か事情があって、本当は一緒にはなれない二人が、逃げるようにクルマの中でひと時の幸せな一夜を過ごした。
そして朝方、男はラジオから流れるバラードを聴きながら、この幸せがずっと続けばいいと思っている。
しかし、「悪い予感のカケラもないさ!」と叫ばなくてはならないほど、暗雲が立ち込めているのだろう。
悲劇の予感の中、今だけは彼女の寝言をきき、同じ夢をみる。

歌詞のどこにもマイナス要素がないのに、これだけ内に秘めた悲しみを感じさせるというのは、かなり上手い作詞だと思う。

オリジナルのRCサクセションバージョンは、忌野清志朗特有のアクの強い歌いかたで、シミジミと、ときには泣きそうな声で歌われる。
この味は彼にしか出せないものだ。
ミスチル桜井のバージョンはいい線いってるけどね。

忌野清志朗「スローバラード」

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増税前の駆け込み需要

2014年04月05日 | 日常
消費税が上がった。
おかげで3月末は駆け込み需要で、大いに経済が活性化したようだ。
テレビのニュースでも、スーパーなどで大量に買い物をする人々が映し出され、4月からの増税に備える様子がオンエアされた。

僕はというと、31日になっても何の動きもせず、ガソリンなんて底をつきかけているのに、「スタンドの列に並ぶのが面倒」というアホな理由で見送った。
おかげで、月が替わってから高い値段でガソリンをいれるはめになったのだが、それはまあいい。
素直に言って、保存のきくものを安いうちに勝っておくのは賢いやりかただろう。

おそらく人は、「得すること」よりも「損したくない」という思いのほうが強いのだと思う。

もし、「3パーセント還元セール」というのがあっても、「1000円買っても、たった30円しかキャッシュバックがないのか」とガッカリする人が多い気がする。
「あたしなんて、頑張って1万円分買い物をしたのに、300円しか戻ってこないのよ!」と怒るお姉さんもいそうだ。

しかし、だ。
これが「損をしたくない」という方だったら、また感覚が違う。
「明日から余分に3パーセント支払っていただきます」といわれたら、つまり「今買わなければ損ですよ」と言われたら、たかが30円、300円でも必死になるのが人情なのだ。

要するに、得をする、ということは、「得をしなくても損はない」のであるが、損をする、ということは間違いなく損をするということだ。
自ら進んで損をしたい人は少ない。
たまに自己啓発本などで「損をしよう」みたいなことが書かれているものもあるが、それは損の先に得があってのことだ。

まあ…あまり損得ばかりいう人間にはなりたくはないので、今日はこの辺で。
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