風・感じるままに

身の回りの出来事と生いたちを綴っています。

富士山に思う

2013-06-23 | 社会
富士山(三保松原を含め)の世界文化遺産登録が決定した。たいへんうれしいこと。
富士山といえば、20代半ばに友人と二人で、伊豆方面にちょっとした「合宿学習」を兼ねた旅行をした際に登山した時のことを思いだす。

熱海から船に乗って大島に渡った。大島では、自動車のボディーカバーをテント代わりにして一泊。二泊目は、東京都の食事なし、寝るだけの安い施設で。
修善寺での学習会に戻った三日目になって、やっと風呂に入り普通の食事ができてフトンで一泊。次の日は学習会が午前中で終了し、夕方には富士山に登るために富士吉田に移動。その晩は駅前のバスの待合室の長イスで一泊。

翌朝、バスで五合目まで行き登山開始。初めはよかったのだが、途中の八合目辺りから頭が痛くなり吐き気もしてきた。典型的な高山病だ。陽が暮れる前に雪が少し残っている頂上に着いた。
頭痛と吐き気は収まるどころか、ますますきつくなり、晩ごはんどころではない。友人はビールを飲んでいるのというのに…。

結局、何も食わずフトンの中で頭を抱えてウトウト状態で一晩を過ごした。翌朝になっても治らず、朝飯も食べられないままにふらふら状態で御殿場方向の、歩きにくい砂走り(すばしり)を下山した。
散々、最悪の初富士登山だったが、富士山のその雄大さは今でも青春の思い出とともにしっかり残っている。

今回、世界遺産に登録されたことはいいのだが、ちょっと気になることがあります。
一つは、国立公園の一部である河口湖など富士山の周辺の湖で水上バイクが大きな音を立てて走り回っている(許可されている)こと。
もう一つは、富士山の東側にある広大な東富士演習場。米軍や自衛隊の戦車が山肌を削りながら走り回り、大砲の砲弾が美しい富士山の麓に撃ち込まれ、一面が穴だらけになっていること。
こんなことが許されるようでは世界遺産の名が泣くというもの。