私の春休みも明日で終わるので、
蒲団を干した後、東京の桜を見納めに出た。
桜は、早い順に、シダレ桜、ソメイヨシノ、八重桜と
三種類・三回の満開を楽しめる。
今年は、開花こそ平年より早かったが、
その後の寒天のせいか、第一段のシダレ桜すら満開になっていない(通常は3月下旬に満開)。
昨日は、六義園(文京区)のシダレ桜を見に行った。
一本の巨木で、和風庭園の中の美しい枝ぶりだったが、
花自体はまだ三分先。
園内の茶店で「染井桜」という日本酒(うすく桜色に濁っている)を買って、
その晩賞味した。
今日は、舎人線に乗って「尾久の原」(荒川区)に行ってみた。
ここのシダレ桜は、数本しかなく、思ったより小ぶりで、
しかもやはり三分咲き状態なので、残念ながら見映えはしない。
それでも桜の下では、幼稚園児の集団がブルーシートを敷いて花見に興じていた。
これで終わってはつまらないので、
昨日東京タワーの高さを抜いたという「東京スカイツリー」(墨田区)を見に行く事にした。
町屋まで歩いて、そこから地下鉄で北千住乗換で、押上で下りる。
B3の出口に上がったら、そこには人々が立ち止まって、
上を見ながら携帯のシャッターを押している。
彼らの目線を追うと、巨大な「東京スカイツリー」が間近にそびえている(写真)。
まだ予定の半分の高さだが、それでも東京タワーを抜いたわけだ。
京成橋からも全貌が見えるが、さらに川をはさんで真正面にまで近づける道を進む。
先ほどの出口からこの道までもずっとカメラを構えた人たちが歩いている。
私自身は東京タワーが完成した後の者だが、
東京タワーが建築半ばの写真を見たら、
横面積の広さが強調されるそちらの方が風景として異様なすごみがあった。
その記憶もあって、建築中の姿を見たかったわけだ。
ただスカイツリーは単調な塔状なので、
東京タワーの様な裾の脚部が広くなく、完成後とは違う異様さはなかった。