「もんじろう」という言葉・方言変換サイト(http://monjiro.net/)では、今「武士語」変換が一番人気がある。
たしかに、武家言葉(武士語)がもっと抵抗無く使えるようになるといい。
今しがた読んでいた深谷克己著『江戸時代の身分願望―身上りと上下無し』(2006年 吉川弘文館)の「あとがき」にこう書いてあった。
「ここ何年来、サムライ、武士、武士道などの言葉がよく使われるようになった。
歴史への関心の深い底には、不安感とか未来への怯えのようなものがあるという理解に立てば、そのことは、自分を何らかの自己規定や形ある形姿に鎧(よろ)いたいという、大げさにいえば主体形成への願望が奥底にあることの表現であろう。
「士」という文字が誇りの自己意識を与えることは、近年末尾に「士」をつける社会的資格がふえてきていることからもあきらかである。」
たしかに、日本人として誇らしいアイデンティティを求めるなら、その行きつく先は国際的にも人気ある人間モデルである「武士」だ。
かくいう私も、少年期には父からの”武士教育”に反発していたが、いつのまにか自ら武家礼法に携わっていくうちに、それなりの(非暴力的)武士道に目覚めてしまった。
それだけでなく、「気象予報士」にあこがれ、今ではそれをアイデンティティとして誇りとしている自分を思うと、深谷氏の指摘にあらためて、「それがしはもうすでに”士”になっているではないか」と気づかされた。
あとはよりいっそう武家礼法を身につけることだな。
そして今朝、最後の夢の中で、或るアメリカ・ドラマの題名を思い出そうとしていた。
目が覚めてもそれを思い出せない。
そのドラマに関連して想起できる単語は、「モルダー」、「スカリー」、「連邦捜査官」(読者のみなさんは、もうおわかり?)。
二人の映像やあの印象的な音楽も浮かんでくる(イメージ情報は想起しやすい?)。
さらにはこのドラマと対照的に、追いかけられる宇宙人側を主人公にした『ロズウェル』ならすぐ浮かんでくる(これはDVD全30巻を2回も通して観た。一方思い出したい方はテレビで数回観ただけ)。
ここまで連想できて肝心の題名が出てこない。
出てくるのは、『デス・ノート』。
これは誤連想であることが自分でわかる(”干渉”されたとも言える)。
分かるということは、完全な忘却ではなく、意識下の自己(self)は答えを知っているのだ。
意識上の自我(ego)がそれを表象できないだけ。
しかもそれに関連する事柄は連想できている。
思い出そうとして「『デス・ノート』でない!」と否定すると、少し想起が進む。
タイトルは日本語が入らないで、長くないもの、という大ざっぱな輪郭まで浮かんできた。
思い出すという脳内作業を具体的にどうすればいいのかよくわからないまま、あせっていると、時たま魚影のようにふわりとその影だけが近づく。
「あっ」と期待していると、それがスっと消えてしまう。
頼りになるのは連想できる事項だけだ。
それに誤連想した『デス・ノート』もどこかに共通点があるから連想されたはず。
思い出せないまま、家を出て、地下鉄に乗り、都立図書館に行き、食堂で昼食をとり、閲覧室で持参した『脳研究の最前線』を読みすすめる。
そしてその最中に、急に思い出した。
『X-ファイル』だぁ~!
(図書館の中なので心の中で叫んだ)
なぜ思い出せたのか、その具体的プロセスはよくわからない。
その時読書を中断して、思い出そうと意思はしていた。
ただ連想を懸命に表象したわけではない。
へんに連想に固執しないで、ふっと気を抜いた瞬間に、正解の方が心の奥から出てきた気がする。
思い出すという努力の仕方が自分でもよくわからない。
あとやっぱり『デス・ノート』と『Xファイル』は日本語でないというだけでなく、「ノート」と「ファイル」で類似した文具という点に共通性があった。
それにドラマの雰囲気に怪奇的要素がある点も。
誤連想を使ってでも思い出すことができたので、少しは安心(
思い出すのに半日かかったけど)。
伊豆の温泉で、観光ずれしていない宿を探していた。
伊豆長岡の「弘法の湯」は、湯治向け施設が充実しているらしく、宿代も素泊り5000円ほどとリーズナブル。
本店と長岡店があるが、長岡店の方にためしに一泊してみた。
外見は日帰り温泉風の派手さでちょっと心配したが、中はちゃんとした温泉ホテルとなっており、従業員の応対もよくできている。
浴室そのものは特筆するほどでないが、ここの売りは岩盤浴と、オーストリアの石を使ったストーンセラピーが併設され、さらにはマッサージ機が無料で使えること。
まず専用の浴衣で岩盤浴で寝ころび、汗だくになったところで浴室に行き、ミストサウナでラドンを全身に浴び、汗を洗ってぬるめの温泉に入る。
温泉から出たら、普通の浴衣に着替えて、マッサージ機で体をほぐし、隣のストーンセラピールームで、「バードガスタイン鉱石」の放射を受けながら、革張りのリラックスソファに身を沈めて寝入る。
この1クルーだけで、すっかり癒された気分。
岩盤浴用の浴衣を2着用意してくれるので、一泊につき2クルー体験できる。
私は翌朝(朝飯なし)、急ぎ気味に2クルー目をこなした。
館内の食堂での食事は、湯治向けに贅沢を排した適度な量。
ネットの評価欄にはこの食事に不満があがっていたが、それは湯治連泊用の食事を理解していない反応(一泊宴会向けの豪華会席料理なんて、連日食べたら不健康)。
客室は和室だがベッドがあり、洗浄器付きトイレも低く設置されて、療養を要する人への配慮が行き届いている。
北投石を駆使するここは、秋田の玉川温泉へは遠くて・混んでて行きにくい人向けを謳っている。
確かに、伊豆長岡駅からバスも頻繁にあり、箱根か伊東へ行く程度の気楽さ。
温泉宿に、みてくれの豪華さではなく、実質的なリラックス・リフレッシュを求める私には合格の宿だ。
もっと詳しい内容を我がサイトの「温泉のコーナー」に載せることにする。
帰りに三島市内に立寄った(長岡・韮山にも立寄りたい史跡が多いが次回に)。
まず伊豆一の宮の”三嶋大社”に詣で、楽寿園内と郷土館を見学。
郷土館で『三島の昔話』を購入(新田次郎が『からかご大名』で小説化した小菊の悲話に心打たれる)。
柿田川の湧水も見たかったが、渇水期なので次回に。
ちなみに三島駅前ではレンタサイクルが無料。
柿田川にはこれを利用することにしよう。
それでわかるのだが、今回の冬は特に名古屋は一貫して東京より低温。
だいたい3度低い。
その説明としては、日本海からの季節風が、名古屋には入ってきやすいため。
つまり関東平野の奥に立ちはだかる谷川岳~浅間山を越える季節風は、からっ風となって関東平野を吹走するが、原理的には2000mの山越えをするフェーンなので気温は上がっている。
それに対して、濃尾平野の奥には関ヶ原の弛みがあるので、季節風がそのまま伊吹おろしとなって入ってくる。
それにも増して強く作用しているのは、都市部のヒートアイランドだろう。
東京の都市気候の強大さは、気温以上に「相対湿度の低さ」に顕著に出ている。
つまり、都内は非常に低湿度ということ(肌に悪いが、洗濯物は乾きやすい)。
それに対して名古屋の湿度はまだ周辺部と差が大きくない。
東京と名古屋(市内と市外)の3ヶ所を一画面で見るページは自分専用にしていて、わがサイトにはリンクしていないのだが、見たい人がいたらお教えする。
名古屋では粗食に甘んじているが、帰京している間は家庭料理と外食を楽しむことにしている(その間、体重も増えるけど)。
帰京した晩は弟一家と一緒に寿司パーティ。
今日の昼は買物がてら外食。
何を食べるかといえば、連日のマスコミ報道でインプットされ続けた「餃子」。
ここんとこ米の飯を夕食にしなかったこともあり(連日昼が弁当だったから)、餃子とはご無沙汰していたし。
買物とそれなりの存在感ある餃子を食べに行くため池袋へ。
餃子は、皮の厚さと餡(具)とのバランス関係上、大きさに適度がある。
いわゆる”ミニ餃子”はみみっちすぎて皮も具も味わいがないので×。
逆に”ジャンボ餃子”だと皮が厚すぎて、餡との一体感がなくなり、皮と餡を一緒に味わう(これが餃子の味)ことができなくなる。
ただ大きい餃子には、見た目にワクワク感を与える分、許容範囲に入りやすい(ミニ餃子はガッカリ感)。
池袋「ミンミン」の餃子は、このバランスからいうとちょっと大きすぎるのだが、やはりワクワク感を与えるので許容範囲内。
この大きめの餃子5個とみそラーメンのセット(800円)を注文した。
餃子5個で大皿を占領するほどなので、本当はそれだけで充分で、ラーメンはいらないのだが、濃いめの味噌ラーメンの汁に餃子を浸して食べると、同じ醤油味で5個食べるより、気分転換になることに気づいた(そういえばワンタンメンも好きだな)。
ここはもともとは目の前の小牧山にあった(山中に碑があるという)。
狩人の前に観音が現われて殺生をやさめせたというのが本来の縁起らしい。
それが、たぶん「間々」(ママ)の語呂からなのだろう、乳の出を願う子育て観音として信仰されはじめた(奉納額などをみると昭和の初期にはすでに)。
なので、今では、噴水を出すおっぱいの彫刻(写真)や胸から水を出す子育て観音やらが境内に並んで、婦人専用という雰囲気。
さらに、ここの願掛けの絵馬までが立体のおっぱいの型で、それが幾百と掛かっている。
ところが庶民の信仰はそれで終わらない。
奉納されている絵馬の願い事を読むと、若い夫婦の子宝や子育ての願いに混じって
結婚前の女性による”巨乳になりますように”との願いが加わりはじめている。
こういう祈願はここだけだろう。
実際に霊験があるかは不明だが。
本堂前の売店には、やはりおっぱい型のお守りなどが並ぶ。
私がそれらを買って家に置くわけにもいかないので、カエルのお守りを買った。
3日間の入試に続く業務は、解答マークシートの入力チェック(もちろんコンピュータとの共同作業)。
3日間早起きしたので、慰労に温泉に行きたいのだが、入試委員はその後も毎日業務があるため、遠方には行けない。
かといって近場の日帰り温泉の入浴1回では気分転換不足。
そこで、名古屋に近い小牧市のビジネス温泉ホテル(キャッスルイン小牧)をなんとか確保。
ここなら、いわゆる通勤圏内で、しかも泊りで温泉を堪能できる(私は1泊につき4回入浴する)。
ビジネスホテルなので旅情とは無縁だが、洋室である分、気取った和室よりすごしやすい。
浴場はタイル張りで銭湯風だが、泉質は”高張性の強塩泉”なので(皮膚からの浸透性が高い)、入り甲斐がある。
ビジネスホテルでLAN対応だから、こうしてネットも接続できるし。
それに、1泊朝食付で6800円だから懐(ふところ)も痛まない(夕食は併設の居酒屋で、中ジョッキサービス付で、つまみ入れて1500円程ですむ)。
で明日は、朝風呂の後、頭から湯気をたてたまま、そのまま出勤といく。
入試委員なので、全日朝から出動(地獄の4日間)。
その初日、さっそくポカをやらかした。
試験場を間違えて、離れたキャンパスの方に行ってしまった。
誰もいないので変に思い、実施要領を(初めて)確認したら
試験場は本部キャンパスだった。
これはイチョウ葉エキスのせいではなく、完璧に自分の思い違い。
いや、「思い違い」症状もエキスの副作用かも。
あわてて車でキャンパス移動(車通勤の確率は50%なのだが、車でよかった)。
といっても入試委員は、試験監督などの現場担当でないので、別に迷惑はかけなかった。
一日目が終わって、予約していた携帯電話の機種変更に行く(ただし、校門で他学部の同僚と会って、3時間おしゃべりの足止め)。
いままでずっとmovaだったのだが、やっと最新機種N705iの黒に切り替える。
movaの方が山奥でも使えて、自分には便利なのだが、
映画「マトリックス」に触発されて買ったnokia製なので、いいかげんバッテリがへたり、ボタンもへたってしまって、
iPhoneを待つ余裕もなくなってしまった。
まN705iならデザイン的に許せる(ワンセグ機能付きだし)。
でも化石的movaユーザーにとっては、最新機種は操作的・機能的にギャップがありすぎて、冷凍冬眠から醒めた原始人のように困惑している。
明日、試験時間中に500頁のマニュアルを読んで、現代人に追いつこう(試験監督でないのでその間ヒマだから)。