今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

小慰労の温泉:浜名湖弁天島

2014年11月30日 | 温泉

2本目の論文が仕上がったので、ささやかな慰労として、一泊する温泉宿を探した。
といっても先日恵那峡温泉の和洋室に2泊したので、出費を抑えて最安値クラスであるビジホのシングル(5000円台)を基準とする。
候補になるのは、準定宿の小牧の温泉ビジホ(キャッスルイン小牧)、それに三河安城のABホテル新館。
前者はちょっと予算を超え(しかも夕食は別)、後者は2食付いて(ビジホで夕食付きはうれしい)予算的にはOKだがホンモノの温泉でなく、しかも入浴が16時からというのも不満。
決まらないので範囲を拡げると、浜名湖の弁天島に温泉でバイキングの2食付きで予算に収まる宿(開春楼)があった。
このプランでの部屋は、シングルルームで寝るだけの狭さのようだが、夕食バイキングにカニが入っているのが気に入った。
浜名湖畔のJR弁天島駅前なので、電車で行けるのもいい。
さっそく楽天経由で予約(手持ちのポイントを加えてネット決済)。

さて当日、名古屋の棲み家からは電車で2時間で達する。
浜名湖自体は毎年訪れているので、あえて観光する必要はない。

ホテルは週末でないのに本日は「満室」だという。
駐車場の車のナンバーを見ると、愛知が目につく。
近場の気分転換にいいのか。
ちょっと年季が入った造りの宿で、やたら段差が多い。
宛てがわれた部屋は、どうやら従業員の泊り用か準備室で客室の造りではない。
部屋にトイレはなく、洗面台が壁から突き出て、窓には格子がはめ込んである。
テレビはなんとブラウン管。それが机の上にデンと置いてあるので、ノートパソコンの置き場所がない。
冷蔵庫もないので、持ってきた缶ビールは洗面台に水を溜めて冷やす。
ホントに寝るだけの部屋だ(通常のプランだと客室もまともになるようだが、値段もまともになる)。
持参したMacBookはロビーの(完全に分煙されてはいない)ラウンジのソファに座って使うしかない。
ただし天然温泉入り放題(外来だと800円)+カニ食べ放題で6000円切るのだから、無料の部屋に泊まらせてもらっていると思えばいいか。

夕食は17時からと18時半からの90分2部制で、最初後者を希望したら、後者だと最後の30分は補充がないという。それならと早すぎるが17時からにした。
夕食は開始時刻前には行列ができ、大広間にスリッパを脱いで入る(旧式だなぁ)。なのでまずは入口で渋滞となる。
そしてトレイとバイキング用の小さく仕切られた四角い大皿をとって並ぶ。
案の定、カニの所は殺気立つ。
ここはズワイとタラバが混在しており、タラバの太めの脚を探すが、すでに取られて見当たらない。
だが、さすがにカニは”売り”だけあって、足りなくなるとすぐに補充された。
ただ冷凍を解凍しただけなので、茹でたて・焼きたての味わい・温かみがない。
いくら食べ放題でもカニだけだとつらいが、他にもいろいろあり、揚げたての天ぷらと焼きたてハンバーグ(小片を分けてくれる)、あるいは蒸かしたての焼売などを頬ばる。
カニは幾度も往復するが、ご飯とスイーツには手をつけない。
もちろんカロリーオーバーを避けるため。
最後はお茶と漬物で渋く締める。
酒も生ビール中ジョッキ1杯ですんだのは、食べる方に意を注いだため。
60分で切り上げた。
開始から1時間もすると、カニは、開始直後の殺気はウソのように、山盛りのままになっていた。
ちなみに、後片づけもセルフサービスである(後で知った)。

さて温泉だ。
温泉の浴室は正しく最下階にあるが、エレベータが通じておらず、階段を使うしかない。
内湯からちょっと離れた露天は水着での混浴(なので水着持参)。
泉質は、ナトリウム・カルシウムー塩化物泉。泉温は19℃なので40℃強に加熱している。
内湯は褐色に濁っていて、これだけでも温泉気分。
分析表による源泉の溶存量は5343mg/kgと濃いめだが、浴槽湯口のサンプルによる電気伝導度は1886μS。
源泉に比べて値が低めなのは加水しているからだろうが、温泉の濃度としては充分なので入り甲斐はある。

同じ浜名湖畔で同じカニ食べ放題がある準定宿のグリーンプラザは、温泉でなく、宿代も倍になる。

ビジホ並みの安い料金で温泉らしい温泉に入りたいだけなら、そして夕食もたらふく食べたいなら、この宿もいいかもしれない。寝る以外はロビーにいればいいのだから。


地殻変動の活動期に入ったか

2014年11月30日 | 防災・安全

東日本大震災をもたらした巨大な「東北地方太平洋沖地震」以来、
日本本土自体の地殻変動が活発化している(もっとも東北地方太平洋沖地震自体が活発化の現れだが)。

木曽御嶽の噴火もしかりだが、私が心胆寒からしめられているのは、ここ最近の「長野県北部地震」と阿蘇の噴火だ。

前者は、本州を2分する巨大断層「フォッサマグナ」の北部分であるから。
もともとここの神城断層は活発な方だったが、フォッサマグナ全体に連動したら本州を縦断する巨大地震になるかもしれない。
そしてフォッサマグナは本州のヘソである諏訪で、フォッサマグナ以上に長大な日本最大の断層帯「中央構造線」に接続している。

中央構造線はフォッサマグナの西側の日本を横断して中部~近畿~四国を南北に分割している。
そして九州の別府湾に達して、その先は地中に埋もれて不鮮明になっている。

中央構造線を九州で不鮮明にしているのが、その真上に出現した阿蘇の巨大カルデラだ。

山体が陥没したカルデラだから、噴火の最盛期が過ぎた老年期といえる。
ただ、九州は巨大カルデラが複合しており、新たな巨大火山が出現する可能性をもっている。

最悪のシナリオは、フォッサマグナが活動を始めて、本州中央部が大揺れとなり、
その影響で中央構造線まで活動して、その余波が阿蘇を若返らせるというもの。
もちろんフォッサマグナの陥没帯上に富士があるので富士もその影響をモロに受ける。

ただ、確率的にはこっちだ。
南海トラフの連動地震とその余波。
東海地震の震源となる駿河湾のトラフの先に富士があるので、宝永地震の時のように富士が噴火する。
東麓に溶岩が流れ、火山灰は関東に達し、特に神奈川は被害を被る。
東南海・南海と連動して、紀伊半島・土佐湾に被害を与えるだけでなく、南海トラフに続いている日向灘まで揺れる。
そうすると九州は阿蘇だけでなく、霧島や桜島も活発化する。
既存の火山の活発化だけで済むなら御の字だ。
古い火山の上に新しい火山が出現することがある。
現在の富士もそうしてできた。

さらに、南海トラフの震源地からは離れた(それでも揺れは大きいが)名古屋と大阪も安心できない。
これは内閣府・中央防災会議が想定しているのだが、それぞれ活断層(猿投−高浜断層、上町断層)をかかえており、
それらが南海トラフ地震に関連して、その前後に揺れる恐れがあるため。

名古屋圏での想定でも、この猿投ー高浜断層の地震被害は、
東海地震の被害想定を上回っている(名古屋は、東海、東南海、この地震と3発来るのを覚悟すべし)。

大阪は東京以上に震源が”真下”なので被害が甚大で、死者の想定は首都直下型地震の4倍に達している(上町断層地震)。

政府が公式に発表しているこれらの地震想定が、一般に知られていないのが気になる。
情報を中継する機関(マスコミ・自治体)に問題があるので、私がこうして個人ブログで幾度も強調するしかない。
さらに、両地には南海トラフの地震による津波も襲来する(これは知られているようだ)。


小仏城山:わが限界の山

2014年11月24日 | 山歩き

東京観光の西のメッカ、高尾山(599m)の奥に高尾山を一回り大きくしたような山があり、それを城山(670m)という。
この付近には城山が他にも複数あるので他と区別するため、小仏峠の上にあることから最近では「小仏城山」と言われている(ただ、いつ誰の城があったのかの説明に触れたことがない※)。

※中田正光『よみがえる滝山城』(揺籃社)によれば、天正17年、八王子城主北条氏照が、徳川の甲斐からの侵入に備えて、この山の西側の山腹に柵を設けたという。堡塁であって城郭などは造られなかった。

この小仏城山、山を始めた中学時代の私にとっては、陣馬山(855m)から高尾山までの16kmの”奥高尾縦走”の通過点でしかなく、
大学の山岳部で北アルプスの白馬から穂高までを大縦走していた時分は、”高尾”などバカにして山とはみなしていなかったし、その後はこの程度の低山は、ランニング感覚で走る場だった。

そのような私も、今ではこの小仏城山が登山限界となってしまった。

今年の春から左膝が下山時に痛むようになり、最後は歩行不能になるほど痛くなるのだ。
5月、陣馬山~景信山(727m)と奥高尾の前半部を縦走し、景信から小仏集落に下る時も痛くなった。
そして、奥多摩入門の高水三山(700m台)を下った時も、ほとんど歩けないくらいに痛くなった。「腸脛靭帯炎」と思われる。

私には、700mを越える山は無理ということがわかった
日本の3000m峰のすべてに足跡を残したこの私が…。
なので、山に行くにも700mに達しない山から選ぶしかない。
景信でダメだったから、小仏峠を挟んだ先にある小仏城山が選ばれた。

沢沿いの6号路でまず高尾山に登り、人でごった返す山頂を素通りして、大きく下って、城山を目ざして紅葉の道を登り返す(写真)。
登りはなんともなく、高尾山から城山までは標準で60分のところを40分で達した。

城山山頂には茶屋があり、というより奥高尾の主たる山頂と峠には茶屋があり、春の天ぷらとかなめこ汁とかが評判だ。
ふつう、山登りだと食料持参が当然なので、こういう茶屋は利用するにしてもお茶くらいなもの。
だが、ここまで観光地化した高尾は、名物料理が増えたので、それらを素通りするのはかえってもったいない。
今回も朝と昼食をコンビニで調達してきたのだが、高尾山口駅の売店で「高尾の天狗のなっぱ寿司」(高菜で巻いた寿司)を思わず買ってしまった(310円)。
本当なら居並ぶ蕎麦屋の「とろろ蕎麦」も食べたいくらい。
なので、ここ高尾だけは、いつもの登山と違って昼食を現地で食してもいいと思う。

さて、城山山頂で、「なっぱ寿司」を食べ(おいしかった)、茶屋名物の「なめこ汁」(250円)を吸って体を暖めた。

最近の登山地図によると、城山から北東方向の尾根道に麓まで続く踏跡が記されている。
その尾根にはいい感じの峰もあり心惹かれる(上写真の中央やや右側の峰)。
そのルートの入口までいってみたら、他の登山道とはあきらかに違うかすかな踏跡と木に目印のテープがあった(道標はまったくない)。
こういうバリエーション・ルートは足腰に問題がない状態でないと踏み込むべきでない(動けなくなっても助ける人に出会わない)。

なので今日は、予定通り、相模湖に降りることにする。
前述したように、ここ城山は縦走の通過点でしかなかったので、城山からの下山道は初めて。

ダブルストックを使って、膝をいたわりながらどんどん下る。
調子に乗ってちょっと左膝に体重をかけたのか、ある時から急に左膝が痛みだした。

もう下界が迫っている。ここまできて歩行困難になりたくない。

左膝に巻いていた鴻江ベルトをきつく締め直した。
そのおかげか、痛みが和らぎ、普通に歩くことができ、なんとか下界に降り立った。
平地になれば、今までの痛みはウソのように消える。

というわけで670mの小仏城山が私の登山限界だとわかった。


問題解決人生

2014年11月23日 | 生活

人生というのは、日々新たに発生してくる問題を逐一解決していく作業の連続といえる。

現代の裕福な生活では実感しないが、原始野生の時代なら、毎日の空腹こそが喫緊の課題だったはず。

今の私では、パソコンで作業をし、誰かに連絡をし、外出して手続きをし、必要なものを購入する。

これらの作業で問題解決をする。

そうしている中で、また新たな問題が発生する。

たとえば、実家のプリンタが故障した。

特定の色のインクが出なくなったのだ。

年に一度の大活躍する賀状印刷を前にして。

逆に言えば、その時以外はほとんど使わないので、そりゃインクも詰るか。

課題が発生したら、最適な対処が求められる。

クリーニングを繰りかえしても一向に改善しなかったので、ネットで解決法を探った。

すると、クリーニングをした後、電源を切って一晩あけるといいとあった。

それを実行してみると、全くでなかった色がかすかに出るようになった。

買い替えを考えていたが、もう少し粘ってみるか。

一挙に解決といかなくても、地道に努力が必要な場合もあるようだ。


ぶどう酒の収穫祭

2014年11月20日 | 歳時

昨日の論文提出の祝杯を一日延期したのは、今日がボジョレー・ヌーボーの解禁日だから。

酒をこよなく愛する者として、酒の収穫祭を祝わないわけにはいかない。

収穫祭こそ、一年で最大の祝祭に値するし(日本で収穫祭が「勤労感謝の日」に置き換えられてしまったのは至極残念)。

もっとも、フランスのローカルなワインの新酒にはるか遠い日本が大騒ぎする”愚”が気にならないわけではない。
本来なら、われわれ日本人にとっては日本酒の新酒こそ大騒ぎすべきだが…。

酒を愛する者にとっては、酒が飲める口実となる行事そのものがありがたいわけだ。

昔のワインが一般に高価だった頃は、ボジョレー・ヌーボーはどちらかというとお手軽な部類だった。
それにライトなので、味に深みはないが飲みやすさが新鮮だった。

ところが、安価なワインが日常的に飲める今となっては、今日買ったものなど、日頃の6倍もする(なのでハーフボトルにした)。

ということで、今日は日頃飲んでいる安ワインではなく、年に一度フランスワインに敬意を表する日という意味あいになっている。

 

 


今年の”仕事”完了

2014年11月19日 | お仕事

教育者である前に研究者である大学教員の、本源的な”仕事”は研究にある。
”業務”としての教育はその研究成果(最新情報)や研究能力が前提となる。

そして研究は論文という形にしてこそ、社会的に具現される。
だから論文を書かないことは研究をしていないことになる。

今日、研究者の証しである(2本目の)論文を提出した。

これで、今年のノルマは達成。
研究者としての”仕事”は完了。
もちろん、次の研究には取りかかるが、論文執筆作業からはしばらく解放される。

毎回、小さな達成感を得られるもの気分がいい。

早速、今晩は祝杯といきたいところだが、ゆえあって明日に延期する。


巨星墜つ

2014年11月18日 | 作品・作家評

高倉健の訃報に驚いた。

日本映画界の巨星というだけでなく、「日本の男」の象徴のような存在だった。

寡黙で感情表現が下手だが、内には誠実な心をもっているという男の…

彼の強烈な存在感が、彼の出演作を名作にしてしまう。
彼の出演作が、ことごとく高倉健色に染まってしまって、辟易してしまうほどに。

私が最初に観た彼の映画は、大学内で放映された「唐獅子牡丹」あたりのヤクザ物だった。

映画館の後ろの座席の女子学生たちが、さかんに「カワイイ」を連発していた。

背中の大きな刺青姿での濡場シーンでは、相手の女優ではなく、彼の方にセクシーさを感じてしまった。

手元にある最後の映画は、「あなたへ」だが、彼の隠しきれぬ老いた姿に、観るのがつらくて、そのままにしてある。

安心して観れるのは「幸福の黄色いハンカチ」「新幹線大爆破」「八甲田山」あたりか(ただし「八甲田山」は厳冬期に観ることにしている)。

「あなたへ」を見終っていない段階で追悼にふさわしいと言えるのは「鉄道員」かな。

死因はわが父と同じ悪性リンパ腫。

冥福を祈る(このセリフに文句を言う奴がネットで散見するが、自分の宗教心に基づいた素直な気持ちを述べればいいのだ。たとえばムスリムであればムスリム的に)。


論文完成!

2014年11月17日 | お仕事

お篭り1泊目の翌日、昼前に論文原稿が完成した。

あとは火曜に大学に戻って印刷して提出するだけ。

大学教員は、教育者である以前に研究者であるわけで、
研究者であるなら論文という情報生産活動なしでは研究していることにはならないのだ。

なので毎年2本(執筆側の論文の数え方)をノルマにしている。

その2本目は、地道にやってきた気象観測の集計で、大学のキャンパス間(星が丘と日進)の気象の比較をするもの。

この集計作業は数年前にやるべきだったのだが、他の分野の論文を優先させたので後回しにしてきた。

その結果、観測器がほとんどダメになった今、過去の集計で論文を書くはめになったのは残念。

4.4kmしか離れていないキャンパスでも、風向や降水、そして紫外線量に差があった(さすがに気温と湿度には差はない)。
これらの差は、地形によるものと、エアロゾルなど大気汚染環境によるものといえる。
まぁ、そういう内容(ローカルな情報であってたいしたものではない)。

原稿を終えて、まずは正午前の温泉に入って、精神疲労を癒す。

ついで、マッサージ機を使って身体疲労を癒す。

気分転換に大井ダム(大正時代に造られた日本最初の発電用ダム)の堰堤上まで歩く。

午後は、さっそく次の仕事(授業教材作り)に取りかかる。

夕食は、ちょっと奮発して天ぷら盛合せを追加注文。

天ぷらは塩でなく天つゆで食べたいと痛感。

ビール中瓶と熱燗1合を飲んだ夕食後も、教材作りにいそしむ。

結局、仕事をしている限り、心から休まることは無いのだ。


晩秋の恵那峡温泉

2014年11月16日 | 温泉

土・日と週末二日続いた推薦入試。

2日間とも面接担当。

それを終え、修理したての老車ローバー・ミニで中央道を飛ばして、今は恵那峡の温泉宿にいる。

窓からは視界いっぱいに広がる晩秋の恵那峡(写真)。

その背後には、白雪を戴いた中央アルプスが天空に聳えている。

面接疲れの慰労に来たのではない。

締め切りが迫った論文を仕上げるための”お篭り”に来たのだ。

この宿(かんぽの宿恵那)の洋室は、いわゆる和洋室になっていて、和室部分では持参したノートパソコンでの作業ができる(洋室だけだと机が狭いので作業しにくい)。

そして恵那峡に面した側はすべて窓になっているので、眺めのいいこと。

すこぶる贅沢な空間だが、空きがあれば通常料金で泊まれる。

この部屋に2泊して、原稿打って、温泉はいって、飯食べて、その繰りかえしで、完成させるぞ。

というわけで、禁欲的なお篭りなので、
食事は最も安いプランで倹約(食べ過ぎると、夕食後のひと仕事に身が入らない)。

寒気が入っている時期なので、作務衣を借りて、浴衣の下に重ね着する。

日中は、恵那峡側に向いて、恵那峡の風景を視野に入れながら作業をし、

夜は液晶テレビにパソコンからHDMIを繋げて、ダブルモニタに活用(お篭りだからテレビは見ない)。

iTunesで流す音楽はテレビのスピーカから鳴らす。

なかなかいい執務態勢だ。


代車を運転して

2014年11月08日 | 生活

我がローバー・ミニは、ぶつけたマフラーだけでなく、その原因となった車高の低下も修理が必要となり、修理費も倍になる。
ホントは、そろそろ買い替えをと思っていたのだが、まずは今年は新築の新居という人生最大の散財をしたので、さらに車も、という気にもなりにくく、
またミニ自体、春にオイルタンクの大修理をしたこもともあって、心理的保有価値が高まってしまい、不具合がないのでもう少し乗っていようかという気持ちにもなっていた。

そのタイミングで、また修理なのだから、さらに心理的保有価値が高まってしまう。

その修理中、代車をあてがわれた。
最初は、なんと”ジャグワー”を与えられたが、アパートの駐車場に入りきらない感じなので、小型の国産車に替えてもらった。

その国産車は、ミニに比べて、室内は広く、椅子もゆったりして、フロントもバックミラーも広く、ハンドルも軽く、アクセルも軽い(もちろん燃費もいい)。

居心地のいい椅子に座って、移り行く前方の風景に合わせて、手足をちょこっと軽く動かすだけで済む。
楽といえば楽なんだが、なんか運転している気がしない。

それと、アクセルに少しでも力が入るとたいへんな事になりそう(実際、あちこちでその事故が起きている)。

運転を楽しむというより、楽に目的地に達したいという目的にかなう。

高速は楽そうだが、奥三河や東濃の景色のいい里山を快走する気にはなれない。

なるほど、愛着がわかないから、飽きて他の車に乗り換えるサイクルができる。

それが日本車の作戦なのか。

 


都内文化財巡見記:多摩編

2014年11月03日 | 東京周辺

文化の日の今日、昨日に続き都内文化財の巡見に出発。

今日は多摩に足を運ぶ。

まずは、都内でしばらく唯一だった国宝建築、正福寺の地蔵堂。
西武新宿線で”東村山”に降り立つ。
この地はトトロの森の時以来で今年二回目。
訪れてわかったが、東京の区部とは異なる固有の文化圏を形成している。

今日の最初の訪問地にここを選んだのは、この日にちなんで「地蔵祭り」が開催され、出店がでるので、腹ごしらえができそうだから。

武蔵野の風情に耽溺していた高校生の時以来の再訪。
その時は外から見ただけだが、今日は特別に地蔵堂の内部に入れる。

付近は新しい住宅も目につくが、近所の畑の野菜を売っていたりして、武蔵野の風情が残っている。
寺の前では出店が並び、人だかりがしている。
まずは地蔵堂内をみるために行列に並ぶ。
鎌倉・円覚寺の舎利殿(国宝)と並び称されるここの地蔵堂の雄姿をごらんあれ(写真)。

「千体地蔵堂」と言われるだけあって、同内は地蔵菩薩像の左右に、信者が寄進した小さな地蔵の木像が1000体近く置いてある。
堂の脇では、地蔵の木像のお守りが売られて、願いが叶ったら2体にして戻すという。
地蔵信仰が現在でも続いているわけだ。

さて、見学を終えたので、出店を物色する。
選んだのは、地元名物「黒やきそば」。
イカ墨が入った黒いソースで味付けされている。
具はほとんどなかったが、おいしかったし、地酒も試飲して、東村山の食文化に触れられたのも収穫。

さて東村山から西武多摩湖線に乗り、国分寺へ。
国分寺駅は乗り換えるだけの予定だったが、多摩の文化財を巡るのに、ここを素通りするわけにはいくまいと、下車して、”武蔵国分寺”に向った。

そこに達する湧水路沿いの「お鷹の道」は、武蔵野を代表する風情あるたたずまいで、ここも高校以来。
この地に来る時は、事前に大岡昇平の『武蔵野夫人』の冒頭の「はけ」(国分寺崖線)の説明を読んでおくべき。
今日歩いた「お鷹の道」は以前と比べてやや整備されすぎた感があるが、農村的風情も多分に残って武蔵野の味わいは消えていない。

昔はなかった「国分寺跡資料館」で武蔵国分寺の出土品(中には銅製の白鳳仏も)を見学し、七重の塔跡(国史跡)を訪れ、現在の国分寺と薬師堂も参拝(重要文化財の本尊も拝みたかったが開帳は10/10のみ)。

西国分寺駅から武蔵野線で府中本町に出て、善明寺に行く。
今春、府中を訪れた時は、ここの有名な鉄仏は拝観できなかったが、今日は特別の公開日。
ただ、堂の入口から拝むだけ(昨日の大円寺の釈迦像と同じ)なので、近くで見れないのは残念。
でも写真でしか見たことないほぼ人間大の鉄仏を肉眼で拝めただけでも来た甲斐があった。

府中から京王線に乗って、染屋不動堂の鉄仏が最後に巡る地だったが、16時前に行ったらすでに閉まってあった。
予定外の国分寺に寄り道したせいだ…。
でも、高校以来の多摩の中央部を堪能したから良しとしよう。

かくして、私の文化財ウィークは終了した。

「都心編」へ戻る

翌年の訪問へ


都内文化財巡見記:都心編

2014年11月02日 | 東京周辺

東京都は「文化財ウィーク」と称して、11/3の文化の日前後に都内のあちこちの文化財を公開する催しを主催している。
それを受けて、今年から新たに公開に踏み切った所もある。
これらは日ごろは公開していないので、この機会を逃したくない。

愛用しているカメラにゴミが入ったのを昨日急いで直したのも、今日のため。

今日は、都心部に絞って出かけよう。

まずは目黒の大円寺。
ここに行くなら、同じ目黒のわが菩提寺・五百羅漢寺での墓参をしないわけにはいかない。
五百羅漢寺自体、都重宝の仏像がずらりとあるので(日ごろから公開しているが)、いつもより参詣者が多かった。
墓参(正確には霊廟参り)を済ませ、行人坂を上って大円寺に着く。

ここも石の五百羅漢が並んでいるが、これはいつでも観れる。
今日は、日ごろは拝めない重要文化財の釈迦如来立像(鎌倉期)。
全身は拝めないが、清涼寺式の衣文は確認できた。
他に、本堂の十一面観音、阿弥陀堂阿弥陀三尊など、仏像も豊富。

もっとも一番存在感があるのは、五百羅漢の石仏群で(写真)、
ここが出火元となった江戸の大火事の犠牲者の菩提を弔うもの。
その火事は、「八百屋お七」の悲話を生んだものでもあり、そのお七が恋焦がれた相手(吉三:キチザ)が、お七の菩提を弔うため出家し、のちに西運上人と崇められて、この地で活躍した。その上人の碑もある。

火あぶりに処せられたお七の想いは、その相手にしっかり受けとめられ、一生をかけてお七の菩提を弔い、晩年にお七が夢まくらに現れて、成仏できたことを確認したという。
お七もお七なら、吉三もまた一生をお七に捧げたのだった。
なんとピュアな二人。
ついでながら、この世では結ばれ得なかったお七と吉三の二人が、あの世では幸せに結ばれますようにと願って、お七に縁がある駒込吉祥寺に、私が中学の時に、有志によって比翼塚が建てられた。
おっと、お七のこととなると、私も熱くなってしまう。☞「私の八百屋お七」記事

さて、次は芝の増上寺に行く。

目黒からだと都バスが御成門を通る。

東京随一の威厳を誇る増上寺境内にある、「経蔵」(都有形文化財)が特別公開。

経蔵には三種(南宋、元、高麗)の大蔵経を収めてある(それだけで貴重)。
蔵内の中央には、回転する八面の経巻棚があり、ラマ教(仏教の一派)のマニと同じく、それを一回転すると大蔵経を全部読んだと同じ功徳があるという。
そして「お回しください」と書いてある。
室内には他にも見学者がいたが、誰もふれようとしない。
コストのかからない利益話には目がない私は、俄然張切って、棚の横木を押しにかかる。ところが巨大な棚なので、びくともしない。
たった一人で押しても、かすかに動く程度なので、一周(一回転)するのはとうてい無理とあきらめかけたが、私一人の行為に同調する人が現れ始め、3,4人が加わった。
そうなると一挙に軽くなり、一周を通り過ぎて二周してしまった。

これで大蔵経を2回も読破したことになった!

でも、たとえば「山岡荘八の墓参りすると、『徳川家康』全26巻読んだことになる」、と言われてもうれしくないよなぁ。

つぎは、増上寺の別院である妙定院熊野堂。
経蔵の受付で地図をもらうと、ちょっと遠い。
でも二天門からプリンスホテルへの抜け道を通る近道で楽に達す。

この堂(国有形文化財)は今回が初めての公開だという。
土蔵の堂内には、熊野権現の御神体が公開されていた!
ちょっと遠いので単眼鏡を取り出してアップで拝見。
これも貴重な体験だ。

たった三箇所だが、日ごろ見れないものばかりだったということで、今日もまた”眼福”といえる。

☞「多摩編」へ


「日本の国宝展」を観る

2014年11月01日 | 東京周辺

11月に入った最初の三連休の東京。

まずは、秋葉にあるパナソニックのサービスセンターに行き、
愛用しているデジカメ(LumixFZ200)の写真にゴミが写り込むので、
CMOSセンサーのクリーニングを依頼した。
レンズ内にもゴミがあると指摘され、こちらも交換すると8千円を超す。
両方にゴミが入っているのにはややショック(カメラはいつもカバーをつけているし、心当りがない)。
幸いレンズ内のゴミは写真には支障がないというので、センサー内のゴミ取りだけお願いした(3240円)。
2時間かかるといわれたものの、1時間ほどで携帯が鳴り、取りに行った。

雨の土曜の昼、時間が中途半端なので、2駅先の上野で降り、
東京国立博物館で開催中の「日本の国宝展」(12/7まで)を観に行く。
すでに混んではいるが、明日・明後日はもっと混むだろう。
今月は東京にはあまり来ないので、観るなら今日だ。

なにしろすべて国宝レベルなのだから、ただ見るだけで眼福というもの。

法隆寺所蔵の「玉虫厨子」に玉虫の翅がどこに使われているのか、
じっと探したりしたが、そんなことしなくていい。
長谷川等伯の大きくてキンキラな屏風絵「松に秋草図」に素直に圧倒され、
井戸や志野の国宝茶碗を見れば、これでお茶を喫んでみたくなった。

もちろん仏像もよかったが、いちばん心に残ったのは、最古の国宝「縄文のビーナス」。
何しろ5000年前という超古代の作品、これぞ日本の美の原点。
後ろから見る逆ハート型のヒップラインがいい。

一通り見終り、ミュージアムショップに足を運ぶ。
絵画展なら絵はがきの2,3枚は買うのだが、仏画や造形品が多かっただけに、その気も起こらず、
また、いつも思うのだが、こういう所で展示品を描いたTシャツとかネクタイとかって、
買って身につけるのだろうか(もっとも、J.ミロの絵ならTシャツとして着たいので2着もっている)。

買いたいものを探して店内を物色していたら、向い側にガチャガチャがあった。
最近のガチャガチャは質がいいので、オトナでも食指が動く。
ただ、もともとくじ運のない私はハズレが出てくる可能性が大。

行ってみたら「国宝土偶」シリーズ。
”国宝”だけあってハズレがないので、俄然やる気が出る。
千円札を両替機で100円玉にくずし、まず最初の300円を入れる(すなわち、3回はやるつもり)。
ハンドルを回して出て来たカプセルを開けると、なんと縄文のビーナス!。
一番欲しかったのが初回に出て来たのでこれで満足して帰る。

今日はなんか順調だな~。