今まで、高尾山(東京都八王子市、599m)は、”気軽なハイクの山”という位置づけであった。
前回の高尾散策で草戸山に行った折りに高尾山口駅にある観光案内所で買った『高尾山薬王院の歴史』(外山徹)を読んでいたら、
高尾山は首都圏で有数の”霊山だった”と認識を新たにした。
私にとっての都内の霊山は、御岳(みたけ)山(青梅市、929m)が唯一該当していた。
(同じくケーブルカーが敷設されているものの)御岳山に比べて、
高尾山はあまりに俗化しすぎて、霊山の雰囲気が出るには山が浅すぎると思っていた。
それでも、滝行が行なわれる琵琶滝あたりの雰囲気は厳かなものがある。
はたして高尾山は霊山なのか、 私なりの基準で評価してみたい。
もちろん、なんらかのパワーの計測にもとづく。
ということで、成人の日の本日、振り袖姿の新成人が駅や車内に散見する中、
私は計測登山のため高尾山に向った。
実は今回、別の計測もする。
心拍や血圧を継続して測れるスマートウォッチを購入したので、
登山中の心拍などを計測したいのだ。
さて、京王線の高尾山口駅に降りたって、沢沿いの6号路を進む。
まずは対岸にある岩屋大師の石窟を詣でる。
地磁気を測ると、46.8μTと平常値。
次に胸から下げていた「バケタン霊石」のボタンを押し、 霊気の探知を開始する。
霊石が青緑に光った。
この結果をバケタンの旧バージョンで翻訳すると、
「この場所は現在良い状態にあります、守り神の出現に期待してください」 というメッセージになる。
いい傾向だ。
次いで、琵琶滝。
今日は、滝行に挑む白装束の人が二人いる。
ここも地磁気は同じ値(といっても滝には近づけないので、滝の地磁気の値ではない)。
バケタン霊石の探知だとまたもや青緑。
ここはただでさえ霊気を感じるので納得。
道は山腹の直登ルートとなり、ひと汗かいてケーブル山上駅の先の霞台園地に出る。
ここからはケーブルで上がってきた観光客たちと合流して雑踏の中を進む。
途中のタコ杉も地磁気は正常値(雑踏の中で停止するので測りにくい)。
女坂を通って、仏舎利塔がある小山を登る。
ここにやってくる人はほとんどいない。
仏舎利塔の前は行場となっていて、不動明王像と神鏡が仏舎利塔に向って建てられている。
仏舎利塔も行として巡回できるようになっており、聖域の雰囲気を出している。
その仏舎利塔に向ってバケタン霊石で探知をすると、ここも青緑。
確かに聖域だ。
薬王院の境内に入り、本堂に参拝して、本堂に向って探知をすると、緑になった。
青緑より一段劣るこの評価は、「なんでもない」ということ。
実際、有名寺社ではこのような結果になることが多い。
大勢の参拝者が運んでくる俗気に、この地の霊気がまさに気圧(ケオ)された結果と解釈している。
さらに石段を上がった飯綱権現堂ではまた青緑に戻った。
高尾山の信仰は薬王院本来の本尊たる薬師如来(薬王)と、
修験道(神仏習合)による飯綱権現の二重構造になっている。
本堂より権現堂の方が上に配置されている点にその関係性がみてとれる。
そして、権現堂からさらに登った一番上の不動堂(写真)。
権現堂とは離れてぽつんとあり、山頂に急ぐ人が多いためか、ここに手を合わせる人は少ない。
ただ真言宗寺院としては、不動明王は大日如来の化身なので最高位の仏であることから、この不動堂は境内最上位の奥の院としてとても大事な場所といえる。
さらにこの不動堂の背後に富士浅間神社がある(その横に行場もある)。
この不動堂と富士浅間神社のラインを延長すると高尾山頂に達するはず。
そしてさらにずっと延長すると富士山に達するはずだ。
冬至の日の入りを高尾山頂から拝むと、丁度富士山頂から沈むという(私は未体験)。
上の書によると、高尾山は富士の遥拝所でもあった。
なるほど富士浅間神社が不動堂の上にある理由もわかる。
なので不動堂前に立ち、奥の浅間神社を含めた探知をすると、なんと最高評価の青が光った!
「守り神登場。周囲に守り神の反応を検出しました」というメッセージである。
初期バージョンから利用しているこのバケタン、かように信頼に足る結果を出してくれる。
バケタンによる探知の結果、この不動堂・富士浅間神社が高尾山内の最強スポットということになる。
今、堂内で行がなされいるためかもしれない。
ちなみに地磁気は正常値。
この後、山頂に達した。
計測しながら来たので90分かかった。
いつものように山頂は混んでいて、坐るすき間もない。
天気がよく、都心方面はよく見えるが、富士山は雲がかかって見えない。
山頂の地磁気も平常値で、結局山内に地磁気異常はみられなかった
(実際、地磁気異常になるのは、火山か人工物による)。
今日は朝から食事を摂っていなかったので、直下の「やまびこ茶屋」で山菜蕎麦を食べる。
休憩ついでに自分の心拍・血圧記録を見ると、山腹を直登していた頃は心拍が70を超えている(安静時は50台)。
血圧は上も下も安静時と変化がない。
山頂からの下りは、いつもの「稲荷山コース」。
腸脛靱帯が気になる。
今日は、ZAMSTでない簡易なサポーターにしてきた。
まずはスタスタ降りる。
中間地点の稲荷山を越える頃になって、左の腸脛靱帯が疼いてきた。
左足だけ外側に向けて降りるなど、なんとか誤魔化して痛みが来ないようにする。
最後の計測ポイントである旭稲荷も青緑。
やっと麓に降り立つ。
心拍は下りの方が速くて90に達するも、血圧は変化なし。
血圧は帰宅後の方が高いくらい(もともと心拍数と血圧や脈波は逆相関の傾向にある)。
高尾山内のこれはと思うポイントのほとんどが青緑だったので、
総じて高尾山は霊山だといえようか。
その中で、奥の院の不動堂がすばらしかった。
ただし地磁気(磁力という物理パワー)は平常値なので、
ここの霊気は山の本体に由来するのではなく、山中での人間的営為によるものだろう。