大晦日も大詰め。いそいで2006年をふり返る。
時の流れの速さを止めることはできない。
厭なことも好いことも同じ速さで過ぎ去っていく。
カネは増えたり減ったりするが、時間は減る一方。
今さらどうにもできない過去ばかりがたまっていく。
せめて、その過去をふり返ることで過した時間を惜しもう。
今年の元日はイタリアの姉宅で迎えた。
外国で体験した始めての正月(カウントダウンと深夜の打ち上げ花火が印象的)。
帰国したのが1月2日。日本の風呂が恋しかった。
春
昔の企業勤務時代の元同僚たちと当時の研究情報を公開するためのblogを開設したが、自分以外にほとんど投稿がないので、雲散霧消。
ネット原稿って投稿の習慣をもたない人には重荷なのかな。
それまで知らなかった父方の祖父と曽祖父の情報を得た。
3月に曽祖父が建てた碑と両者が眠る墓に詣でる。
4月からは移籍した人間関係学部に勤務開始。
といっても授業の半分以上は前の学部だが。新たに心理学の演習と卒論を担当。
夏
御嶽(おんたけ)信仰の本を持参し、残雪の木曽御嶽に登り(登頂は4度目)、御嶽信仰に興味をもつ。
生誕半世紀記念登山として富士登山。
足腰の健在を確認。
でも膝靭帯の治療に専念するため?以後は登山を控える。
姉とその息子の大ちゃんらが日本滞在。私がディズニーシーに連れていく。
秋
9月には秋田の玉川温泉に行った。結局(イタリアを除いて)これが一番遠出になった。
秋は論文原稿2本(毎年のペース)を書き上げた。
結局、今年の一番のニュースは自分の学部移籍だった。
それ以外には、格別新規な体験はなかった。
順調で、おおきな懸念もなく、しっかり安定している。
これは総じて好い事といっていいだろう。
自分を含めた周囲の皆が健康で幸せだったわけだから。
心理学と気象観測は常時続けているが、礼書を読むための古文書の勉強に加えて、MacOSの認定試験の勉強も始めた。今後はパソコンから離れてしまうのでラストチャンスだから。
「一段落下」(12月19日)で書いたiBookの修理ができたと、温泉行ってる間に連絡が入った。
25日に出して、26日に完了ってやたら早い。
依頼する段階で見積り6万円超だったので、念のために8万円用意して秋葉に向った。
これだけの金額は痛いが、貴重なデータがたった一週間分だがバックアップしていないので、それを期待しての依頼。
そして店で渡された伝票を見たら、費用計が9千円。
なんでも分解したら、自然に直ったという。
接触不良だったらしい。
なので部品交換もなく、最初の相談料だけしか請求されなかったわけ。
覚悟していただけに拍子抜け。
もちろん、うれしいのは確かだが。
この間新品のMacBookを使っていたが、一部アプリを再インストールしないとうまく動かないし、第一電源アダプタが1個しかないので、まだしばらくはiBookにメインマシンでいてもらう。
年の瀬のこの時期に温泉に行ってきた。
行き先は準定宿になった北軽井沢のホテル。
といってもたった一泊で往復新幹線、立寄る先もないので旅情は味わえないが、
温泉とバイキングの夕食を楽しみに、いちおう「一年の疲れ」を取るのが目的。
それと、とりあえず仕事がないので、いつもの部屋に籠っての原稿書きや資料読みの代わりに、賀状書きに専念する予定。
夕食は団体客のため予約した内容の変更を提案された。
変更先はメインディッシュを選択して他はビュッフェバイキング。
ピアノの生演奏があるちょっと高級のレストランで(浴衣は×)、
同じバイキングでも雰囲気も料理も一段高級だったので満足。
やはりいくら食べ放題でも安っぽい料理だとありがたみ無いもんな。
といっても、従業員はまだ高級レストラン対応の修行中なようで、注文したグラスワインをもってきたウエイターが、私の左右のどっちにグラスをおいたらいいか迷っていた。
すると横に着いていた先輩格の従業員がマニュアル通り右側に置かせようとしたので、私は自分が左利きであることを示して左側に置かせた。
作法って形式的マニュアルじゃダメなの。
作法の真髄は「時宜によるべし、人によるべし」(小笠原流礼書の常套句)だからね。
夕食を挟んで賀状書きをこなした。
あいにく南岸低気圧の接近で雨が降り続いて(夜中に雷鳴)、せっかく積もった雪を溶かしてしまったが、翌朝見たらさすがに浅間山を覆う雪はそのままだった。
翌朝、晴れた中10時にチェックアウト。
でも立寄る先がないので昼前の新幹線に乗る。
終点の東京駅で降りて中央郵便局で賀状を投函。
やはり旅情を堪能する暇はなかった。
柊ちゃんを含めた家族3人で作ったというショートケーキには柊ちゃんの大好きなイチゴが二箱分も。
あとサーモン、ペンネ、黒オリーブをかけた蒸し大根などの料理に、宅配ピザも追加。
シャンパンで乾杯。
伯父の私からのプレゼントは木製のレールセット。祖母からは電子キーボード。
大きな病気もせず、すくすく育っている姿に、改めて感慨。
課題をさぼらなかったので、無事、修了証書をもらった。
祝杯するほどではないが、少しうれしい。
小笠原流の礼書を読むために古文書の勉強を始めたのだが、
正直、毎月の課題提出が面倒だった(量は少ないのだが、どうしてもそれをやる時間を作れなかった)。
これがつらかったので、これからはマイペースでやろうと、講座の継続はしなかった。
まぁ、収穫として、古文書ってきちんと自分で筆写しないと、くずし加減が理解しづらい、ということはわかった。
講座の受講って確かに効率がいい(だから「学校」って存在価値がある! 礼法も気象も通って勉強した)。
だけど色彩検定は独習できたし、
手元に古文書(あちこちからかき集めた礼書)はたんまりあるので、独習でなんとかしたいなぁ。
なかなか観れないでいる。
そもそもホラー映画って趣味じゃない。
以前、評判を聞いて「リング、らせん」のDVDを自宅で観たが、映画館で観なくてよかったと思ったし、再度観たいとも思わない。
恐怖心だけを喚起するヤツってどうもね。
そんなに恐怖心に浸りたいとは思わないから、楽しめない。
でも一番好きなジャンルは、自然災害パニックもので、これも確かに死に瀕する恐怖シーンが売りともいえる。
それにフランケンシュタイン以来の異形の怪人・怪獣・異星人ものも大好き。
単純な恐怖というより、対象が畏怖すべき神秘さを秘めていないと不満なのかな。
実は、先日仕上げた論文のテーマが「恐怖感情」。
そこでもホラー映画のような実際の危険を伴わない恐怖(これを”純粋な恐怖体験”と規定。?と思う人はもうじき公開する論文を読んで)を率先して味わう心理を問題にした。でも自分自身がそのようなタイプでないので、解釈が難しかった(精神分析でいう「対抗恐怖」とは異なる)
ちなみに、自分のケータイには、お化け探知器ストラップ「バケタン」をつけている。
一年前に買ったiBookの14インチを現役で使っているんだが、Intel Core2DuoになったMacBookの黒を購入した。
性能と価格と本体デザインで、これは買い得だと思ったから。
今までMacBookを買う気になれなかったのは、旅先でのDVD観賞にとっては、13インチ画面の小ささがマイナスだと思ったから。
でも使ってみてわかったのは、解像度が高まったので、iBookの14インチより縦の表示領域は同じで、横はさらに広がったということ。
表示は小さくなったが解像度が高いので、結果的には問題ないのだ。
それとボディの薄さが持ちやすく、iBookは鞄のメインの場所にいれていたが、これなら雑誌用のサブの場所に納まる。
正直、iBook14インチは携帯用としては重すぎたが、こっちなら問題ない。
もちろん120GBのHD容量は充分だし、2GHzのCPUも速い。
そしてなんといってもWindowsをストレスなく使えるのがいい。
いままではマルチメディア系だったのでMacで充分だったが、心理系になるとどうしてもデータ解析ソフトが必要になる。
Windowsマシンは持ってはいるが、MacBookならデータファイルがそのままでいい。
だいいち、そこいらの凡庸なWindowsマシンではなく、スマートで使うのが楽しいマシンで作業できるのが嬉しい。
幸い、勤務先の契約で、さっそくXP, Office、統計ソフトをインストールできる。
でもWindowsの文字表示って元来ショボいので、WordやExcelはOffice2003よりはMacのOffice2004の方がはるかにいい。
もともとWindows画面で文字打っている人を哀れに思ってたし。
と、このようにいいことづくめなのだが、残念ながらまだiBookに代わるメインマシンにはできない。
なぜなら、職場や実家などに置いておく電源アダプタがないから。
せっかくのモバイルマシンなのに、純正の電源アダプタ(やたらかさばる)を常時携帯する気になれない。
サードパーティから大きさも値段も手頃なアダプタが発売されるのを待つしかないのだ。
それまではもったいないがスマートなWindowsマシンでしかないな。
近所にできたイタリア料理店にパスタでも食べようかと出かけるが、
店頭でメニューを眺めているうちに、気が変わってきて、
どうせ外食するなら、世界中で食べれるイタリアンパスタではなく、
名古屋でしか食べれない「あんかけスパ」にしようと結論。
実際あんかけスパなら、ここの2/3の値段で3/2倍の量(1.5倍)を食せる。
現代名古屋庶民のありがたい味方なのだ。
幸い、昼前なので満席になる前だった。
1.5倍を注文して、あんかけソースの味を堪能。
ただし、庶民の店はご他聞に漏れず、店内はAMラジオが鳴り響いている。絶え間ないしゃべりに曝されるので持参した文庫本も読めない。
早々に店を出て、近所の買い物ツアーの一軒目、99円ショップで耳栓を買った。
次にスーパーに入ったら、店内放送でクリスマスソング。
それを、なんとエレキとソプラノサックス・バージョンで流している。
うるさいったらありゃしない。
かくいう私自身は別段音に過敏ではなく、むしろ耳鳴りのため高周波は難聴になっているので、
普通の人より聴こえが悪いくらい。
その私がギンギンする音質(高周波成分)をうるさく感じるほどなのだ。
さっそく買ったばかりの耳栓をはめ込む。
するとうるさい音楽は、はるかに小さくなり、それでいてレジの人の声は問題なく聞こえる。
耳栓は、いまやシティライフに欠かせないアイテムとなるね。