冬期閉館間際のカエル館(長野県根羽村)を訪れ、館長が招集してくれた反応者(カエル館内で身体反応が出た人)たちに館内のあちこちでの反応の強さを評定してもらった。
まず、館内の磁気分布は以前に測定し、磁気異常スポットは確認済み。
ところが近年、磁気異常スポット以外でも反応を示す人たちが出てきたため、反応の原因を磁気異常に関連づけることができなくなった。
ただ、たとえば反応者が訴える「ビリビリ感」を身体反応として客観的に測定できない。
客観的に確認できるのは、それを訴える人の身体表面に静電気が帯電していないということだけ。
良導路計による表皮の電流測定も、ビリビリ感の強さとはまったく相関がなかった。
なので、客観的な計測は諦め、主観的な感覚評価をデータにすることにした。
これは、館内での私が指定した場所で、痛みの強さの評定のように0(まったく感じない)から10(強すぎて我慢できない)までを選んでもらうもの。
これらのデータを集めれば、館内の反応分布図が作れると思った。
ところが、反応者の個人差が大きすぎ、また反応の種類も多様で、データを集めるほど、却って傾向性が見えなくなる。
反応者にとっては、その身体感覚は明確なので、評定は容易にでき、しかも場所によって値が異なるのだが、その変化が個人によってまったく異なる。
さらには、反応の種類も場所によって異なるという(たとえば、ある場所はビリビリ感ではなく、揺れを感じるという)。
これらの反応は、日常的に経験するものではなく、カエル館(とその周辺)に限られるという。
さらに、ここを訪れたら上がらなかった腕が上がるようになったという人、とにかく気分が良くなるので毎週訪れる人など、好転反応を示す人が多い(逆に頭痛を訴える人もいる)。
総合的に見て、館内の反応スポットが特定分布していないということから、館内のパワー自体が拡大しているように思える。
館内にはいろいろなパワー・ストーンを展示してあるが、必ずしもそれらの近くで反応が強いわけではない(もちろん主たる展示物であるカエルとの関連もない)。
パワーの源はそういう即物的なものではなく、より根深い所にあるように思える。
それは客観的な計測がさらに困難になる方向だ。
風水的な解釈が一番スッキリするのだが(→風水診断によるカエル館のパワーの正体)、実証なしの辻褄合わせの理屈では、学術研究者(”真実”の探究者)にとっては受け容れられるレベルの”仮説”にはなれない。
まずは、現象の最前線である生体反応データを地道に集めるしかない。