いま「ほぼ日刊イトイ新聞」では、
宮大工の小川三夫さんと糸井重里さんの対談
『法隆寺へ行こう!』が連載されています。
ひじょうに刺激的でおもしろいです。
後世に伝えるというのは技や心だけではなく、
同時にそれらが活かせる材も
育てていかなければならないこと。
仮に技を受け継いだ優れた宮大工が揃っていても、
その技を活かす木が揃わないことには
伝承とはいえないのではないか。
寺の改修に必要な木は
寺が山を持ち何百年後の改修に備えて
今から育てるくらいの行動力がなければならないことなど、
指摘されるまでは
全く想像もしなかった種類の危機感のようなものを
改めて感じさせられます。
しかもそれはあらゆる場にあてはまることでもあるのです。
例えば法隆寺が次の改修期を迎えるときには
国内産の相応しい木がそろうのか。
気候風土が異なる外国産の木材では
当然その性質も異なるわけで、
材の質に合わせることになるでしょう。
法隆寺のエンタシスの柱も
五重塔の伽藍も変容を余儀なくされるわけです。
もちろん現在の建造物にしても
建立当時とは変わっているわけですから
当然といえば当然なのかもしれません。
日本文化の保護とはいうけれど、
いったい何を守ろうとしているのでしょうか。
政府も寺も国民のひとりである私も
本気で残そうとは考えてないかもなあと思えてきます。
何をもって伝承というのか、
後世に伝えたいと思うこと自体が
自然の理からはずれていることなのか。
それでも技を磨き続けていく人間、
ものを創らずにはいられない人間の
情熱というのかエネルギーというのか…。
人間って何なのでしょうね。
宮大工・小川さんのお話は、しごく真っ当で謙虚で、
ご本人が日頃から考えていらっしゃる
本物の言葉であることが伝わってきます。
宮大工の小川三夫さんと糸井重里さんの対談
『法隆寺へ行こう!』が連載されています。
ひじょうに刺激的でおもしろいです。
後世に伝えるというのは技や心だけではなく、
同時にそれらが活かせる材も
育てていかなければならないこと。
仮に技を受け継いだ優れた宮大工が揃っていても、
その技を活かす木が揃わないことには
伝承とはいえないのではないか。
寺の改修に必要な木は
寺が山を持ち何百年後の改修に備えて
今から育てるくらいの行動力がなければならないことなど、
指摘されるまでは
全く想像もしなかった種類の危機感のようなものを
改めて感じさせられます。
しかもそれはあらゆる場にあてはまることでもあるのです。
例えば法隆寺が次の改修期を迎えるときには
国内産の相応しい木がそろうのか。
気候風土が異なる外国産の木材では
当然その性質も異なるわけで、
材の質に合わせることになるでしょう。
法隆寺のエンタシスの柱も
五重塔の伽藍も変容を余儀なくされるわけです。
もちろん現在の建造物にしても
建立当時とは変わっているわけですから
当然といえば当然なのかもしれません。
日本文化の保護とはいうけれど、
いったい何を守ろうとしているのでしょうか。
政府も寺も国民のひとりである私も
本気で残そうとは考えてないかもなあと思えてきます。
何をもって伝承というのか、
後世に伝えたいと思うこと自体が
自然の理からはずれていることなのか。
それでも技を磨き続けていく人間、
ものを創らずにはいられない人間の
情熱というのかエネルギーというのか…。
人間って何なのでしょうね。
宮大工・小川さんのお話は、しごく真っ当で謙虚で、
ご本人が日頃から考えていらっしゃる
本物の言葉であることが伝わってきます。