夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

真夜中の読書・・♪

2006-11-01 09:29:00 | 定年後の思い
ここ数日、石原慎太郎・著の『弟』の文庫本を読み、
今朝の3時過ぎに読み終えた。

平成8年(1996年)の初めに、本屋で平台につまれた新刊本に、
ベストセラーで話題となっていたので、
何となく心が引けて購入しなかった一冊である。

昨夜、読んだ本は平成11年(1999年)に発刊された文庫本である。


5ページ程度読んで、後はそのうちに読めばいいや、程度になった一冊である。

私は昭和32年頃に小学校六年であったので、
この前後の石原裕次郎の映画は、人並みに観ていたが、
この人に好感することなく、東京オリンピックまでは観ていた。

私にとっては、石原慎太郎が何時の時代でも、まぶしい存在だった。

常にそれぞれの時代に船首のような荒波となってきた言動に、
教示させられたり、喚起したり、ときには少し違うのではないかしら、
と作家としてデビュー作から注視してきたお方であった。

このように二人を見てきたひとりとして、兄の視線から弟を描く伝記的な作品で抵抗があった。

読了後、たぐまれな兄弟愛、そして亡き弟の鎮魂歌となっている。

ともすれば、美化しがちな肉親の視線が多い伝記の中で、
数多く登場する人物に第三者の冷静な視線も著者は表現している。

こんな感じで読み込んでいたので、久々に真夜中の読書となった。


コメント
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