夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

秋深まり、十三夜・・♪

2006-11-03 21:46:00 | 定年後の思い
昨夜のテレビで天気予報を報じていた折、、明日の文化の日に十三夜・・眺められれば、
と若い女性のキャスターが云っていたのを想いだした・・。

6時過ぎ入浴の後、雲の多い夜空を観たが、月が雲隠れしてしまい観られなくなった。

その後、家内が入浴の後、
『貴方・・こちらの方よ・・』と家内は言った。

2階の洋室の窓辺から、雲の流れる合間から、煌々と十三夜が観られた・・。

私は十五夜も好きであるが、秋の深まった今頃の月の眺めに哀歓を感じる。

月の眺めは、早朝の月、昼の月、そして春、夏、冬とあるが、
私にとっては、自身のその時の心境の合わせ鏡、と歳を重ねるたび深まりを覚えている。

こうして眺めているが、秋を彩る朱色、黄色の葉と同様に、
同じように季節は巡って来ているように思われるが、
年々歳々 花相似 年々歳々 人不同
という名言が心に沁みてきている。






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ときには、ため息・・♪

2006-11-03 15:17:00 | 定年後の思い
東京の郊外は、文化の日に相応(ふさわ)しく、おだやかな秋日和となっている。

私は昼過ぎに買い物に行く時、少し遠回りして川沿いの遊歩道を歩いた。

川べりの薄の群生の穂を見たり、せせらぎの流れ、川面の陽射しを見つめたりした。

最近、この付近の住宅分譲地が40坪弱で5000万円を超える新聞の添付チラシが入っていた。

この分譲地は私は知っているが、こんなに評価されてもいいのかしら、と思ったりしている。

そして、今朝の読売新聞で【安倍内閣 閣僚の公開資産】の発表記事を思いだした。

この中のお1人が、富山市、魚津市に自宅があり、宅地、田、畑、山林、原野、池沼、雑種地を保有し、
固定資産税課税標準額で算出されているが余りの安さに驚いている。

私の住んでいる宅地の課税標準額と比べれば、
このお方の所有されている土地すべての5倍前後は理論上保有できることになっている。

ある地方都市の郊外は、このような評価をされているのかしら、ため息をついたりした。
或いは都心の郊外などは過剰な実態なのかしら、と思ったりしている。

私は地方の里山の一角に平屋の一戸建てで住むのが夢であったが、
サラリーマンとして都心に長らく勤めている間、止む得ず断念した思いがあるので、
羨望のわだかまりが少し残っている。

こうした思いがあるので、少しこだわっているのが本心である。

尚、閣僚、国家議員のお方達の中で、有価証券として株を保有されているが、
心の節度として、おかしな事と思っている。



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読書から文化のひとつを教示・・♪

2006-11-03 06:57:00 | 定年後の思い
ここ数日、嵐山光三郎・著の『追悼の達人』(新潮文庫)を読んでいる。

特にこの中で教えを受けたのは、宮沢賢治は追悼によって世に出た、と読んだ時は驚いたりした。

著作者の嵐山光三郎・氏の格調たかい名文を引用させて頂きます。


昭和8年、花巻で無名の詩人が急性肺炎で死んだ。
・・・
(宮沢)賢治の死は、詩人仲間の草野心平の手で友人たちに知らされたのみであった。
・・・
没後、唯一、次郎社より「宮沢賢治追悼」雑誌が出た。
草野心平が逸見猶吉と企画した同人雑誌「次郎」が形を変えて出版された追悼集で・・・

この薄い一冊の追悼文集に寄り、宮沢賢治への評価の起爆剤となった・・・


そして、著作者の嵐山光三郎は、
いまの日本詩壇に、無名詩人を発掘する第二の草野心平がいるだろうか・・
と結びの文として綴っている。


私は宮沢賢治に関しては、無知なほうである。
数年前、雪の降る時節に、花巻温泉に滞在して、
その折、宮沢賢治記念会館に行き、見学し、多少学んだ程度である。

東北地方の観光面に於いては、松尾芭蕉と並び宮沢賢治の両名を活用し、
知名度の向上を果たしたりしているのが、
昨今の実態である。

いずれにしろ、無名で亡くなった詩人が詩人達の好意により薄い追悼文集が起爆剤となり、
詩壇はもとより文化のひとつまで足跡を残させた史実に驚いている。




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