私が信頼している宗 文州・氏が10月10日に於いて、
福島県知事の辞任した時にコラムを寄稿している・・。
『流れない水は腐る』と題され、副題として『「良い人」が引き起こす汚職の構図』と綴られている。
無断引用させて頂きますが、血のかよったコラムのひとつです。
「権力が腐敗を招く。
絶対的な権力が、絶対的な腐敗を招く」。
・・・
トップの権力の絶対比は、任期の長さと共に形成されていきます。
福島県では30年前にも知事が汚職で逮捕されました。
逮捕された時点で当時4期目でした。
清新なイメージを売り物に当選した佐藤知事は、18年にわたってトップを務め、
今は5期目です。
両者とも県民の支持を集め、期待を背負っていましたが、
長く続けて見事に同じところに帰着してしまいました。
中国語には「流水不腐」という言葉があります。
流れる水は腐らないという意味です。
その裏返しで同じ人物が長くトップを務めると、
必ずといってよいほど、水が淀み、腐っていきます。
中国・上海では案の定、流れない水が腐ったのです。
上海市の陳良宇・書記が不正融資に関与した疑惑でトップの座を追われました。
上海の機械工場の工員から出発した陳氏は、
政治的な背景もなく、自分の努力で上海のトップに上り詰めました。
イギリスの大学で公共関係を学んだこともある改革派でした。
彼は情熱的で分かりやすい言葉を市民に語り、人気を得ていました。
皮肉なことに彼は、腐敗撲滅のスピーチもよくしました。
そんな彼は副書記に着任してから14年間を経て、
見事に自ら腐敗しました。
以上、引用させて頂きました。
この後の綴りとして、なぜ腐敗が起きやすいのか、
トップになるとずっと続けたくなる心境も述べられています。
そして、トップの周囲の人々に触れています。
再び、引用させて頂きます。
トップが長くトップの座に留まる理由は実のところ、本人の意思だけではありません。
トップとの繋がりで自分の立場と利権を保持する周囲の人達も、
同一人物による長期権力を望むのです。
また変化を受け入れたくない人も、トップの変化を望まないのである。
そうした面でも水を流すのを妨げる力が働き、
淀んだ組織になってしまいます。
以上、引用させて頂きました。
こうして拝読すると、私は単なる政治、官界の出来事のみならず
民間会社でも、しばしば感じられると実感している。
私はアメリカの大統領の2期8年までと決められた人々の英知に、
改めて感服している次第です。