夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

我が家のもうひとつの冷蔵庫・・♪

2007-07-28 19:00:00 | 定年後の思い
真夏の陽射しが照りつける昼過ぎ、私は最寄のスーパに買物に行った。

5分程歩く場所にあり、惣菜売り場を私は家内に、
我が家のもうひとつの冷蔵庫、と日頃から言っている。

家内が実家に行っているので、夏場であり、
料理の作り溜めは避けているので、私の食べる料理が乏しくなり、
暑い中を出かけたのである。

一昨日は刺身が主体であったので、惣菜コーナーをうろついて、探したりした。
結果として、具たくさんの酢豚、ギョウザ、豚の角煮を買い求め、
パンも揃えた後、何故かしら日本酒のコーナーに自然と足が向いた。

四合瓶の棚を探していたら、瓶の首に赤い札が下げられていたのを、
思わず読んでしまった。

金賞受賞酒
  雄町米の酒
     櫻室町 室町酒造

そして瓶のラベルには、

幻の酒米
    雄町米(おまちまい)
旨味辛口 美味な純米酒

と明示されて折、夕食の共に、と即決して購入することにした。

私はときたま秘かに通う地酒の各種類を呑ませる居酒屋で、
絣(かすり)の召した中年の仲居さんの数名には、この世で一番弱い男の子であるが、

  酒造好適米 備前雄町100%

とシールが貼られたのにも弱いである。

私は岡山産のこのお米で造られた別の純米酒を15年前の数年、
盛んに愛し続けたこともあるので、別れた恋人と再会かしら、と思っている。

尚、このお酒は四合瓶で980円であるので、
年金生活の私には最良の友と微笑んでいる。













コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

簾(すだれ)越しに、庭を眺めれば・・♪

2007-07-28 08:19:00 | 定年後の思い
東京の郊外は、雲ひとつない快晴の朝を迎えている。

日中は昨日と同様に31度前後の真夏日となる。

この時節、我が家では、簾を各部屋に掛けている。

洋間であったら、雨戸、網戸、ガラス戸、そしてカーテンを外して簾とする。
和室も同様に、雨戸、網戸、障子、簾としている。

朝涼(あさすず)が残る9時が過ぎる頃まで、
網戸と簾にして、風を通したりしている。

私は居間で机の上に置いているパソコンに向かったり、
ソファーに座り庭を眺めたりする時、ほのかな暗さがあり、
樹木、草花が涼しげに見えるのである。

先程、朝の庭を眺めていた時、ひとつの句が甦(よみがえ)ってきた・・。

世の中を 美しと見し 簾かな

     作者・上野 泰

この句は、長谷川 櫂・氏に導かれて知ったひとつである。

氏の解説に寄れば、下記のように綴られている。

陽はさえぎるが風を通す簾は、蒸し暑い日本の夏には重宝なもの。
王朝の昔、高貴な女性の中には、そのかげで一生を送る人もいた。
簾を透(とお)すと何もかも涼しげに見える。
古き世も人も過ぎ去り、今は簾だけが風に揺れている。


詠(よ)まれた俳人は、大正7年に生を受け、昭和48年に亡くなわれた人であるが、
私は昭和のよき情感をとおして、遥か彼方の古人の人たちへの愛惜を感じたりしている。

私は庭の樹木、初夏の草花を眺めながら、
とりとめなく千年前の女人のしぐさに思いを馳(は)せたりしている。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする