夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

蝉しぐれ中、お墓参り・・。

2008-08-01 17:49:38 | 定年後の思い
東京郊外の調布市に住む私は、
この付近の1部の地域では、お盆の日である。

家内と私の実家に行き、外出する長兄と玄関先で立ち話しした。

この後、仏前にお線香を挙げた後、
義姉と世間話をしていた時、叔母が来宅した。
そして私の少年期まで何かと叔母に世話になったので、
この頃の時代の話を私はしたりした。


長兄宅を辞した後、曇り空の中、家内とお墓参りに行く。
そして生前の母が好きだったお花とお線香、お米を持ち、お寺に着いた。

境内は広く、大きな樹木が数多くある上、
平日だったので、尚一層に静寂だった。
そして外気は、暑さを樹木がさえぎっているので、幾分涼しげだった・・。

ときおり、蝉の声が境内と墓地の間の大きな樹木から聞こえる程度だった。


お墓参りは生者の慰めと知っているが、亡くなった父と母、そして祖父に守られ、
こうして私は生きてこられてきたのであるので、
私は感謝の一心で、ときおりお墓参りをしている。

生前の母と家内は、ある程度の遠慮がお互いにあった上、
何かと心身の波長が合い、
私は家内、母に秘かに、今でも感謝している。


お墓に行き、墓石を水で清め、お花を挿して、お米を備えた。
そして、お線香を奉げる。

お参りをすると、母のおもかげがよぎっていった。

私の場合は、父が私の小学校の2年の時、
その数ヵ月後に祖父も死去されたので、
何かと母の存在が多かった。

このためか、ときたま生前の母のちょっとしたしぐさ、
言葉づかいが想いだされる。

晴れ間になり、お線香の煙が芳香を残して、
青空の中、立ち昇りながら消えていった・・。


その後、水屋の周辺の大木の樹木の中、
蝉の鳴き声が響きかせながら、盛大に聴こえてきた・・。


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改めて、簾(すだれ)越しに、庭を眺めれば・・♪   

2008-08-01 07:33:42 | 定年後の思い
昨夜、7月の『文月』のカレンダーに別れを告げ、
8月の『葉月』に、こんにち~は、と心の中で呟(つぶや)いたりした。


7月は梅雨の合い間に真夏のような快晴日が多く、
小学生が夏休みになった頃、梅雨明けとなり、
真夏日が続くことが多かった、と昨夜振り返っていた。

そして、昨年の7月、あるサイト綴った日々を読み返したりしていた・・。


たとえば、昨年の7月28日で、

『 簾(すだれ)越しに、庭を眺めれば・・♪ 』

と題して、投稿していた。


【・・

東京の郊外は、雲ひとつない快晴の朝を迎えている。

日中は昨日と同様に31度前後の真夏日となる。

この時節、我が家では、簾を各部屋に掛けている。

洋間であったら、雨戸、網戸、ガラス戸、そしてカーテンを外して簾とする。
和室も同様に、雨戸、網戸、障子、簾としている。

朝涼(あさすず)が残る9時が過ぎる頃まで、
網戸と簾にして、風を通したりしている。

私は居間で机の上に置いているパソコンに向かったり、
ソファーに座り庭を眺めたりする時、ほのかな暗さがあり、
樹木、草花が涼しげに見えるのである。

先程、朝の庭を眺めていた時、ひとつの句が甦(よみがえ)ってきた・・。


世の中を 美しと見し 簾かな

     作者・上野 泰


この句は、長谷川 櫂・氏に導かれて知ったひとつである。

氏の解説に寄れば、下記のように綴られている。

陽はさえぎるが風を通す簾は、蒸し暑い日本の夏には重宝なもの。
王朝の昔、高貴な女性の中には、そのかげで一生を送る人もいた。
簾を透(とお)すと何もかも涼しげに見える。
古き世も人も過ぎ去り、今は簾だけが風に揺れている。


詠(よ)まれた俳人は、大正7年に生を受け、
昭和48年に亡くなわれた人であるが、
私は昭和のよき情感をとおして、
遥か彼方の古人の人たちへの愛惜を感じたりしている。

私は庭の樹木、初夏の草花を眺めながら、
とりとめなく千年前の女人のしぐさに思いを馳(は)せたりしている。

・・】


このように拙(つたな)い綴りであるが、
今年の7月も簾(すだれ)越しに庭を眺めたり、
世間の動きを眺めていたりした。

幸い私は年金生活の4年生の自在の身であるので、
政治、社会の混迷に出来る限り遠のき、
書物、映画、音楽などを日常の友とし、
相変わらず日々をたんたんと過ごしている・・。


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