夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

夏の香りを残して、初秋となり・・♪

2008-09-21 11:39:10 | 小庭の情景を眺めながら
東京の郊外は、昨日の朝方に台風の影響の大雨も過ぎ去り、
青空の快晴の1日であった。

私は朝方まで、中世に能の大成者として一世を風靡した世阿弥のことを思索し、
少し睡眠不足であり、ぼんやりと世阿弥に思いを馳せたりしていた・・。


今朝、浅い眠りでまどろんでいた時、
微震で目覚めたりしたのである。

雨戸を開け放った後、玄関の軒下で煙草を喫いながら、
空を見上げたり、
薄日の射しこむ樹木や草花を眺めたりしていた。

紫式部(ムラサキシキブ)のたわわな実は薄紫色の色合いを深め、
秋海棠(シュカイドウ)の薄紅色も可憐な彩(いろど)りを観せ、
群生した玉すだれ(タマスダレ)の純白な花が咲き、
朝露に濡れた紫露草を眺めたりしていると、
かすかに鈴虫、こうろぎの鳴き声が二部合唱となり、
遠くから蝉(せみ)の鳴き声も聴こえたりしている・・。

そして、夏に彩った高砂木槿(タカサゴ・ムクゲ)も、
わずか数輪咲いて折、夏の匂いや香りを残し、
私は微笑しながら、しばらく眺めていた・・。

微風が身体を通り過ぎると、
心身心地良く、彼岸の入りを実感させられたのである。


このような情景を眺めていると、
今年も暑かった夏の終わりを受けとめて、
初秋の時節を迎え、そして秋のうつろう光景に心身ゆだねれば、
これ以上の望みはないと思えたのである。


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