夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

古本屋で、稀(ま)れな本にめぐり逢え・・♪ (下)

2008-09-18 13:32:11 | 読書、小説・随筆
残りの一冊は、磯部定治・著の『鈴木牧之の生涯』(野島出版)であり、
1997年の師走時に発刊された。

鈴木牧之は、江戸後期の商人でもあり、随筆家として、
『北越雪譜』を遺(のこ)された人である。

越後の塩沢で、地元名産の小千谷縮の仲買、質屋も兼業した有数の豪商の家で、
生を受けた。

そして、若き頃に小千谷縮を売却する為に、
初めて江戸に行った時に、江戸に住まわれる人々が、
越後地方の豪雪を余りにも無知なことを知った。

そこで雪を主軸に越後地方の生活実態、、古来からの特有の風習などを綴ろうと思い、
書き終えたが、出版までに苦難な過程を得て、
何とか発刊となった・・。

そして、江戸後期はもとより、明治以降め人々にも『北越雪譜』を通して、
私も越後地方の生活風習、積雪の過酷さなど風土や文化を学ぶことが出来たのである。


私はこの程度しか知らなかったので、
この鈴木牧之の足跡が詳細に知りたく、
偶然に磯部定治・著の『鈴木牧之の生涯』の本にめぐり逢え、
私は購入することが出来たのである。


尚、前記の銀座和光・編の『色のことば』はたった800円、
そして磯部定治・著の『鈴木牧之の生涯』は1200円で、
私の手元となることができ、驚ろいたのである。

私は若き頃は、一食抜いても学びたい本を購入してきた身なので、
日本文化を更に知り、深める上で欠かせない2冊を、
抱きしめたい境地となっているのである。



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古本屋で、稀(ま)れな本にめぐり逢え・・♪ (上)

2008-09-18 08:52:35 | 読書、小説・随筆
昨日、家内と駅前に出て、家内が歯科医院で治療を受けている間、
私は古本屋に行った。

私は遅ればせながら高校時代に読書の魅力にとりつかれて、
齢を重ねた63歳の拙(つたな)い身となっている。

年金生活の自在の身となって、ゆっくりと新刊本を眺め、
好みのある本を購入したりしているが、少し購入した本が手元にあるので、
こうした時は古本屋に出向いてしまうのである。

結果して、私なりに稀(ま)な2冊の本にぐり逢えたのである・・。

最初の一冊は、
銀座和光・編の『色のことば』(紀伊国屋書店)で、
1994の夏に発刊され、各界で活躍中の48人が、
心に残る風景とその色に綴った本である。

私は日頃から、古来より日本列島に生まれた人々に於いて、
世界のどの民族より色合いに対し、多彩で敏感である。
このことが豊かな感性が育(はぐ)まれる秘密のひとつと思ったりしている。
そして日本人の誰しも日常を過ごすときに、
何気なく観たり感じたりする色合いを心のひとつの拠(よ)り所としている、
と確信し、40数年過ぎている。

私なりに色合いについて綴られた本の数々を購入して、
私の心の形成に多々学んでいるのである。
こうした私なりの好奇心から、初めて見たこの本には、
はかり知れない本の一冊、と思い購入できたのである。

この本の最後には簡潔に、

本書は株式会社和光発行の『チャイム銀座』に連載された
「色のことば」(1988年9月号~1993年3月号)を再構成したものです。

と付記してあり、

あの頃の時代を思い浮かべながら、この当時に活躍された各界の人の、
色合いに想う随筆を拝読しょう、と思ったりしている。


            《つづく》



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