夢逢人かりそめ草紙          

定年退職後、身過ぎ世過ぎの年金生活。
過ぎし年の心の宝物、或いは日常生活のあふれる思いを
真摯に、ときには楽しく投稿

惜春に別れを告げながら、ときには庭の樹木の剪定をすれば・・。

2012-05-17 17:40:21 | 定年後の思い
まもなく21日になると『小満(しょうまん)』の時節を迎えるが、
古来より陽気が良くなり、草木が繁って天地に満ち始める頃と伝えられているが、
東京の郊外に住む地域は、昨日より初夏のような陽気となり、
どうしてなのょ、と天上の気候の神々のきまぐれに戸惑い、
昨日の昼下りのひととき、空を見上げたりしていた。

そして今年の春も終りを実感させられて、過ぎ去った日々に愛惜感を深めたりした。

我が家の小庭も樹木が伸び、昨夜の食事時に、
『明日、樹の剪定をするよ』
と私は家内に言ったりした。
『私も手伝うから・・入梅前だし、枝切りを徹底的にしましょう、私も頑張るわ』
と家内は微笑みながら言ったりした。

我家は原則として、庭の手入れは私の責務の範疇であるが、
年に数回ぐらい家内の支援がある。


朝の8時半過ぎに私は玄関庭の下り立ち、
いつものようにストレッチパンズの長ズボン、着古したワイシャツ、ウォーキング・シューズ、帽子、
滑り止めの軍手をして、そして剪定鋏(ハサミ)を腰の周りにして、
剪定用の鋸(のこぎり)を右手に持ちながら、
樹木に登ったり、適度な台に乗り、枝葉を切り落としはじめた。

まもなく家内は、トレーナー姿にエプロンを身に着け、そしてタオルを姉さん被り、ウォーキング・シューズの万全な容姿で、
高枝鋏(たかえだばさみ)を薙刀〈なぎがた〉のように持ち、
私に近寄ってきた後、付近の樹木を高枝鋏(たかえだばさみ)で枝葉を切り落としたりした。

私は樹木の枝葉を切り落としたりしていると、ときおり地上から、
『その枝の下の方から、切り落として・・』
と家内の指示の声がする・・。

このように2時間ばかりした後、主庭に移動した。

そして私はベランダの片隅の簡易椅子に30分ごとに5分休憩し、
煎茶を飲みながら、煙草を喫ったりしていた。

家内は歩道に面した垣根のアカネモチの枝葉を剪定鋏(ハサミ)で器用に切っている。
その後は、金木犀(キンモクセイ〉、マテバシイなどの樹木も高枝鋏(たかえだばさみ)で枝葉を切り落とし、
休憩も取らず、奮戦している。

その後、お互いに昼食抜きで奮闘していたのであるが、
私は疲れて、ときおり簡易椅子に腰かけて、煎茶を飲みながら、煙草を喫ったりしていた。

家内は62歳の身であるが、何かしら心身溌剌としている。
私は5つばかり齢上であるが、定年退職後は現役時代の緊張感が失くしたせいか、
昨今は体力の衰えも実感する時がある。

私の母、そして家内の母も更年期が過ぎてから、
新たに甦〈よみがえ〉る程に元気になっていた60代の時期もあったので、
女は良〈い〉いよなぁ、と私は家内を見つめたりしていた。

その後、私は家内の切り落とした枝葉を拾い、市の指定の『燃えるゴミ』袋に、
剪定鋏(ハサミ)で枝葉を袋が破けない程度に細かく切り分けたりした。
主〈あるじ〉の私は、ついに家内に体力も逆転させられたか、と微苦笑した。

こうして2時間ばかりし、散乱した落ち葉を掃き清めていると、
そして午後の2時過ぎに、『XXちゃんさぁ・・ボチボチ・・やめない?』
と私の方から家内に提案したのである。

私達は昼食抜きで専念していたが、私の方が体力の限界に近いし、
やむえず作業を中断しょうと思ったのである。

そして風呂を沸いた頃、家内に先に入ってもらい、
私は庭の片隅で簡易椅子に座り、煎茶を飲みながら煙草を喫ったりした。

私は若き40代の頃は、こうした時はお寿司屋さんから頂いた大きな湯呑茶碗で、
冷酒を二杯ぐらいは呑んで待機していたが、
その後の50代の時は、殆どビールを吞んだりしていたが、
今や煎茶を飲む身となり、やはり齢かしらと苦笑し、短くなった樹木を眺めたりしていた。

そして、入梅が過ぎ、初夏の頃になれば、それなりに樹形もなるだろう、
しかし半分ぐらいしか樹木の剪定は終わっていないのだから、
今月中に孤軍奮闘で挑戦しょう、と思ったりした。

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