先程、朝日新聞社系の基幹サイト【AERA dot.】を見ている中、
【 健康寿命が延びる「ひざ裏伸ばし体操」
医師が教える簡単3ポーズ! 】と見出しを見てしまった。
私は東京の調布市に住む年金生活の74歳の身であるが、
私たち夫婦は子供に恵まれなかったので、我が家は5歳下の家内とたった2人だけの家庭である。
こうした中で、私たち夫婦は年金生活14年が過ぎているが、
幸運にも大病に遭遇せずに、健康寿命を保っている。
こうした中、健康上の問題で日常生活が制限されずに、行動できる健康寿命は、
男性72.14歳、女性74.79歳と学んできた。
そして平均寿命と健康寿命との差は、男性8.84 年、女性12.35 年
(厚生労働省平成30年「健康日本21推進専門員会」資料)、と公表されている。
そして亡くなるまでの日常生活に制限されるこの期間、
それぞれ多くの御方が自助努力をされ、何とか人に頼よる介護・要の期間をできる限りないように願い、
平均寿命=健康寿命を目標に、日々を過ごされている御方が多いと思われる。
その上、高齢者自身の意欲と医療の更なる向上で、平均寿命が数年伸びる中、
多くの御方が心身溌溂とした晩年期を願い、私自身も念願したりしている。
このような深情のある私は、何かと健康寿命が延びる事に関しては注視してきたので、
今回の記事を精読してしまった・・。
この記事の原文は、ライターの沢木 文さんの寄稿文で、
『週刊朝日』の2018年12月7日号に掲載された記事のひとつであり、
関連のネットの【AERA dot.】に12月2日に配信され、
無断であるが、記事を転載させて頂くが、解説とイラスト面を編集させて頂く。
手をついて壁を押しながら、ひざ裏の筋肉を伸ばす簡単なストレッチだ
続ければ、寝たきり予備軍の高齢者が、体を動かせるようになり、
ブリッジや開脚もできるようになる。
そんな“奇跡”を起こす体操があるという。
ポイントはひざ裏を伸ばすこと。体操を考案した医師、川村明さんにそのメカニズムと体操のコツを聞いた。
健康寿命の鍵は、ひざの裏にあった──。
山口県宇部市のかわむらクリニック院長の川村明さんは、
ひざの裏の筋肉を伸ばして鍛える体操(ストレッチ)を提唱し、
5年間で2千人以上の高齢者を元気にしてきた。
体操を続けるうちに、車いす生活だった人が立てるようになったり、つえがいらなくなったり、
寝たきり予備軍の人が、歩けるようになったりするケースが続出。
そのメソッドは、著書『5秒ひざ裏のばしですべて解決』(主婦の友社)に詳しく紹介されている。
「多くの医師は高齢者に対し、ひざや腰の痛みが悪化しないよう安静を指示し、
転倒リスクを避けるために外出を控えるように助言します。
しかし、体を動かさない生活を続けていると、全身の筋肉が固まり、
結果的に動けなくなってしまうのです。
ぜひ、無理のない範囲でひざ裏伸ばし体操を試してみてほしいです」
川村さんによると、寝たきり予備軍の高齢者は、みな似たような体形をしているという。
それは、ひざが曲がり、骨盤が後ろに傾き、背中が曲がり、首や肩が前に出ているというもの。
「ひざ裏の筋肉が衰え、凝り固まっているから、この姿勢になるのです。
重力に逆らい、体を伸ばして立つ力を伸展力といいますが、
この力はひざ裏を起点に、背筋、腹筋、腰の筋肉、太ももの筋肉が連動して、起こります。
つまり、全身を動かしたいならば、ひざ裏を伸ばし鍛えることが重要なのです」
川村さんが考案したひざ裏伸ばし体操は、医師としての知見がつまっているだけでなく、
自身の経験にも基づいている。
川村さんは、徳島大学医学部を卒業後、外科医として病院に勤務し、
36歳で開業するも、それまでの多忙な生活が原因で、椎間板ヘルニアを発症。
手術は成功したものの、痛みと不安から心身に不調をきたすように。
うつ状態になり、自殺を考えたこともあったほどだ。
そんなとき、55歳で出合ったヨガで、体調が劇的に好転する。
「最初は、まともに前屈さえできなかったのですが、
ヨガを始めてたった半年で、体が動くようになりました。
その理由を調べ、研究を重ねてみると、全身の筋肉を動かすことが重要だとわかりました。
その筋肉の起点が、“ひざ裏”にあることを突き止めたのです」
川村さんは、高齢の患者たちに、ひざ裏を伸ばすストレッチを指導。
すると、早い人はたった1日で、体の動きが改善したという。
また、患者の経過を観察するうちに、ひざ裏伸ばし体操には、さまざまな効果があることがわかってきた。
まずは姿勢。
続けることで、おのずと姿勢がよくなり、体幹が鍛えられる。
川村さんの提唱するひざ裏伸ばし体操の一つをする高齢者ら。
手をついて壁を押しながら、ひざ裏の筋肉を伸ばす簡単なストレッチだ。
「体の中心にある、体幹の筋肉は鍛えにくいとされていますが、
ひざ裏を伸ばして姿勢がよくなることで、日常生活の動きの範囲内で鍛えることができます」
体幹が鍛えられれば、腰痛や腸のトラブルも解決するという。
体幹が衰えると、腹圧が低下。
その結果、骨盤が後ろに倒れ、腰に負担がかかり、腰痛が起こるようになっているからだ。
「腹圧の低下によって、腸への血流が滞り、
便秘や下痢などの腸トラブルの原因にもなるのです」
高齢者に多い転倒による骨折も、ひざ裏の筋肉を伸ばすことで予防できる。
「筋肉のバランスがよくなるので、転倒しにくくなりますし、
段差などに、つまずいたときのとっさの体勢が、とりやすくなるのです」
また、姿勢がよくなると、呼吸も深くなる。
それによって血流が改善すれば、免疫力アップや、自律神経の乱れを整えることにもつながるという。
「肺は、本来ゴム風船のように膨らむのですが、背中が曲がると、呼吸が浅くなります。
呼吸が浅いと、十分な酸素が取り込みにくくなり、血流が悪くなって代謝が落ちます。
風邪などの病気にかかりやすくなるのです」
血流の改善は、脳の活性化にも、つながるはず。
ひざ裏伸ばしに、複数の動作を同時に行うマルチアクションを取り入れた「ワン・ツー・スリー体操」は
認知症予防の効果にも期待が高まっている。
「認知機能を測るテスト(HDS‐R)を、私のヨガクラスに通う高齢者に行いました。
スタートから2カ月程度で、点数が向上。
認知機能が高まっていることを、皆さん実感しています」
ここ数年、「腸は第2の脳」と言われるようになり、
脳と腸は、密接な関係があるとされ、腸活もブームになっている。
ひざ裏を伸ばせば、脳を活性化して、
その結果、腸の環境を整えることにも、つながるのではないかと川村さんは推測する。
「私はこの体操を続けて、2年後に大腸ポリープが改善しました」
こうしたさまざまな効果によって、多くの人を悩ませる肥満の改善に、つながった人もいたそうだ。
「新陳代謝がよくなり、筋肉が鍛えられると体が軽くなります。
すると運動量が増えます。
さらに、自律神経の調子が整うので、過食や深酒を予防できます。
ある50代の男性は、ひざ裏伸ばし体操を始めて半年で、7キロの減量に成功しました」
現代人を悩ませる全ての不調に、働きかけると言っても過言ではない、ひざ裏伸ばし体操。
たった三つでよく、そのうち一つを1日5秒やるだけでも、効果があると川村さんは太鼓判を押す。
代表的なひざ裏伸ばし体操は、「壁ドン」、「壁ピタドローイン」、「ワン・ツー・スリー体操」の三つ。
運動が苦手な人でも、ポイントを押さえることができ、自宅でやることも可能だ。
「自分の体の状態に合わせて、できるところからやってみてください。
三つすべてやっても、1~2分で終わります。
意識するのは、ひざ裏の筋肉を伸ばすこと。
人生100年時代、最後まで自分の足で歩き、楽しい人生を過ごしましょう」・・》
この記事の最後に、「壁ドン」、「壁ピタドローイン」、「ワン・ツー・スリー体操」の解説と
イラスト面を編集させて頂く。
■共通ポイント
[呼吸]
ポーズだけでなく、呼吸もポイント。
「吸うときに、おなかを引っ込め、吐くときにおなかをゆるめる」のがコツ。
この呼吸で横隔膜が鍛えられ、おなかを起点として体の前半分の筋肉が鍛えられる。
吸うよりも吐くことが大切。
また、息はすべて吐ききること。
[入浴後に行う]
タイミングは、入浴後がベスト。
体が温まってやわらかくなっており、リラックスした状態で行えるからだ。
風呂上がりに、ひざ裏を伸ばす習慣をつけよう。
また、眠る前のストレッチは、良質な睡眠にもつながる。
大切なのは長く続けること。
[無理は禁物]
過度に負荷をかけたり、無理をすると、ひざを痛めてしまうことにつながる。
大切なのは「体を伸ばして気持ちいい」と感じること。
毎日続けるうちに、体はやわらかくなっていくので、無理はしないこと。
できる範囲で行うことが大切だ。
■壁ドン
|
壁ドン(イラスト・藤井アキヒト)
拡大図 https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2018112900019_2
ひざ裏伸ばし体操の、基本となるストレッチだ。
ひざ裏を伸ばしながら両手で壁を押すことにより、肩、背中、おなかに力が入る。
まず、壁の前に両脚をそろえ、背筋を伸ばして立つ。
それから、脚を前後に開き、前の脚を曲げ、上半身の姿勢を崩さず壁に両手をつく。
このとき、腰をグッと内側に入れることがポイントだ。
壁につける手の位置は、肩の高さが目安。手の指先は開くといい。
前後の脚を入れ替え、左右各1回ずつ行う。
「この体操を行うときに注意したいのは、壁を押すことに意識を集中しすぎないことです。
大切なのは、ひざ裏を伸ばすことです。
それを忘れないでください」
ひざが痛くて前の脚が曲げられない場合、脚を開く幅を調整すること。
「後ろの脚については、できるだけひざを曲げずに伸ばしてください。
無理をしてはいけませんが、かかとで床を踏みしめる感覚を大切にしてください。
かかとの下に和てぬぐいを敷き、家族の方などに引っ張ってもらい、
それが抜けないようにふんばると、さらに効果的です」
ポイントとなる呼吸は、壁に手をついたときに、おなかを引っ込めながら息を吸う。
その後、壁を押しながら、5秒間くらいで5回に分けて細かく息を吐く。
このとき、おなかとおしりに力を入れるようにすると、効率よく筋肉を鍛えられる。
息を吐ききったら、再び、息を大きく吸う。
体操を2週間程度続けると、おなかが引っ込んだと実感する人も多い。
「血流がよくなって、内臓機能が活性化する効果も得られます。
たった1回でも、体の調子がよくなったと感じるはずです」
(1)背筋をまっすぐにして立つ
(2)脚を前後に開く。後ろの脚はひざ裏をピンと伸ばし、前の脚を曲げる。
両手を伸ばし、手は肩の高さで壁につけて、息を吸う
(3)両手を伸ばして壁を押す。
かかとを踏みしめ、ひざ裏を十分に伸ばす。5秒間で息を吐く
■壁ピタドローイン
|
壁ピタドローイン(イラスト・藤井アキヒト)
拡大図 https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2018112900019_3
正しい姿勢と立ち方が身につく。
正しい立ち方をするだけで、体は若返る、と川村さんは指摘する。
「かかと、腰、背中、後頭部の4点が、一直線になるのが正しい立ち方。
この姿勢で、ひざ裏を伸ばして呼吸するのが、『壁ピタドローイン』です」
背中が曲がっていると、後頭部をつけるのは難しい。
「きついと感じたら、かかとと腰だけを、壁につけてください」
胸を広げ、おへその下の「丹田」を壁に押し付けるように意識し、息を吐ききる。
その後、おなかを引っ込めながら、息を吸う。
「体幹の筋肉と、太ももの内側が鍛えられるので、ふらつきや転倒の予防にもつながります」
(1)壁の前にピタリと立つ。
かかと、腰、背中、後頭部の4点が一直線状に並ぶようにする
(2)胸は広げ、おなかを引き締め、太ももの筋肉の内側に力を入れ、ひざをつける。
つま先の角度は90度に。まず、手のひらを壁につけて、息を吐く。
次に手のひらをひっくりかえして、正面を向け、息を吸う
■ワン・ツー・スリー体操
|
ワン・ツー・スリー体操(イラスト・藤井アキヒト)
拡大図 https://dot.asahi.com/print_image/index.html?photo=2018112900019_4
この体操は、下半身全体を鍛えることにつながる。
さらに、体をたたきつつ声を出し、体を動かすので、アドレナリンが出て脳が活性化。
ポイントは、尾てい骨を意識すること。
「体操の前に、ご自身の尾てい骨を触ってください。
これをまっすぐ上下させるつもりで行うと体が傾きにくくなります」
(1)~(4)を1セットで、3回繰り返す。
ゆっくりと行うと、効果も大きい。
「腰を深く落とすと、体幹が鍛えられます。
ただ、ひざや股関節に負担がかかるので、無理はしないでください」
体をたたくとき、「ワン・ツー・スリー」と発声を。
「体を動かし、たたき、声を出すことを同時に行うマルチアクションは、認知症予防に効果的。
私のヨガ教室では、『どんぐりころころ』などの童謡を歌いながら、この体操を行います」
(1)脚を大きく開く。つま先は45度外側に。ゆっくりと深く息を吸う
(2)ゆっくりと腰を下げる。上体はまっすぐに保ち、息を吐きながらおしりを真下に下げる
(3)腰を下げた位置をキープして、「ワン・ツー・スリー」と言いながら太ももを3回たたく
(4)大きく息を吸いながら立ち、「ワン・ツー・スリー」と言いながらおしりを3回たたく
私は70代を迎えてからは、心身共に自立し健康的に生活できる健康寿命を意識して、
確かな『生きがい』と『健康』、そして『気力』を持続できるようにと願いながら
プラス思考で過ごしているのが実態となっている。
もとより健康でなければ、自身の日頃のささやかな願いも叶わないので、
歩くことが何より健康体の源(みなもと)と思い、そして適度な熟睡する睡眠、或いは程ほどの食事が、
セカンドライフ健康体と信愛し、年金生活を過ごしている。
今回、初めて学んだひざ裏伸ばし体操のひとつ「壁ドン」を
イラストを見たりした後、こっそりと始めたりして、健康が継続できるかしら、
と微笑んだりしている・・。