先程、ときおり愛読している【 日刊ゲンダイDIGITAL 】を見ている中で、
『「便秘は命に関わる」が世界の常識 複数の海外研究で証明・・・
15年の追跡調査では、20%生存率が低い 』、
と題された記事を見たりした。
私は東京の調布市に住む77歳の年金生活の身であるが、
原則として朝食後の30分後にトイレに行ったりしている。
やがて居間に戻ると、カイチョウに逢えたょ・・、
と家内に言ったりしている。
過ぎし私たち夫婦が、30代の後半の時、ある旅行会社が立案された団体周遊旅行に参加した時、
多くの参加者と朝食していた直後、私はトイレに行きたくなり、
周囲の御方を配慮して、家内に会長に逢ってくる、と私は家内に言って、席を立ったりした・・。
これ以来、私たち夫婦だけが通じる隠し言葉として、会長=快調としている。
現役サラリーマン時代の私は、殆ど定期便のように朝食後、15分後には、
トイレにお世話になってきたが、
年金生活をすると週に一度ぐらい、不規則となっている。
こうした恥ずかしい実態であり、今回の《・・「便秘は・・命に関わる」が世界の常識・・ 》、
ドキュンとして、どのようなことですか、と思いながら記事を読んでしまった。
この記事は、【 日刊ゲンダイDIGITAL 】に於いて、4月6日に配信され、
無断であるが、記事を転載させて頂く。
《・・便秘は、加齢とともに性差に関係なく増え、70歳以上では男女比ほぼ1対1。
コロナ禍による活動量低下で、便秘が増えたとの指摘もある。
日本初の「慢性便秘症診療ガイドライン」の作成に関わった
横浜市立大学大学院医学研究科肝胆膵消化器病学教室主任教授の中島淳医師に話を聞いた。
「日本では、医師ですら『便秘は、死ぬ病気ではない』という認識ですが、
世界では『命に関わる』という認識です。
それを示す研究発表が複数あるのです」
そのひとつが、米国で15年間生存状況を追跡調査したもの。
便秘なし・ありで区別すると、15年後には便秘ありの方が、約20%生存率が低かった。
「一番の問題は、排便時のいきみによる急激な血圧上昇です。
高齢者は、動脈硬化があるため、いきみ時に血管が十分に伸び縮みせず、
血圧が一気に上昇する。
収縮期血圧(上の血圧)が280㎜Hgまで上昇したというデータもあります。
それによって、脳卒中や心筋梗塞といった循環器疾患を起こしやすくなるのです」
排便回数と心血管疾患、脳卒中の死亡リスクを調べた研究では、
どちらの疾患も、排便回数が少ないほど死亡リスクが高かった。
便秘が慢性腎臓病(CKD)の発症率を上げることも明らかになっている。
慢性腎臓病(CKD)は、心血管疾患・脳卒中のリスク因子であり、
腎不全による人工透析にもつながる。
「便秘が改善すると、腎機能が良くなるとはいわれていたのですが、
虎の門病院の住田圭一医師が、約350万人の米国人を対象に行った研究で、
世界で初めて便秘と慢性腎臓病(CKD)が関連していることを突き止めました」
その研究では、便秘のあり・なし、重症度によって、
慢性腎臓病(CKD)の発症率ははっきりと異なった。
「考えられる理由として、便秘で電解質異常が生じ、腎機能が低下。
一方、慢性腎臓病(CKD)による血流障害、神経障害で、
腸管蠕動運動低下などが起こり便秘に至る。
便秘と慢性腎臓病(CKD)には、相互関係があるとみられています」
健康寿命を延ばすには、便秘を放置していてはいけないのだ。
☆運動・食事・排便環境の改善が大切
便秘の治療では、「出す」ことをゴールとしがち。
しかし「いきんで出す」のでは、血圧上昇、ひいては循環器疾患のリスクは、下げられない。
「出たはいいけど、全部出しきれていない」では、
慢性腎臓病(CKD)のリスクを下げられない可能性がある。
「重要なのは、『迅速、かつ完全に』。
そうでない排便は、何よりすっきり感がない」
すっきり排便には、よく知られる通り、
ちょうどいい軟らかさのバナナ状の便が理想だ。
硬い便は、いきまないと出ず、バラバラになるので、便のかけらが肛門に残る。
一方、薬を使って下痢状にして出す便は、
迅速には出るが、直腸が収縮すると便の半分は逆流してしまい、一度に全部出しきれない。
バナナ状の便を目指すには、まずは運動、食事、排便環境の改善だ。
運動では、起床後1時間程度の散歩やジョギングをし、水分をよく取るのが理想。
食事は、米飯を含む和食が望ましい。
「排便環境では、斜め35度の前かがみの姿勢が、最も排便しやすい。
トイレに座っただけでは、直腸がまっすぐにならず、便が出にくいのです。
小柄な方では、足元に台を置くと効果的です」
高齢者では、大腸運動が低下し、直腸の感覚閾値が低下しているため、便意を覚えにくい。
また、胆汁酸という成分が便を軟らかくし、便意を覚えやすくする働きをするが、
胆汁酸の分泌が便秘の人では少なく、加齢によっても減る。
胆汁酸にフォーカスした薬など、今は便秘治療薬がいくつか出ている。
「古くから使われている酸化マグネシウム剤は、高マグネシウム血症を起こすリスクがあり、
刺激性下剤は、頓服的に使うならいい薬であるものの、
常用すると依存性など問題点があります。
自己判断で市販薬を使わず、必ず医師に相談してほしい」
便秘は、大腸がんの自覚症状のひとつでもある。
それを見逃さないためにも、便秘に悩んでいるなら、
一度は便秘治療に力を入れる消化器専門医に相談すべきだ。・・ 》