2010年4月3日。
お花見のスタートは南禅寺の南に位置する蹴上の「インクライン」から。
インクラインとは、琵琶湖の水を京都に引き込む疏水工事のため、急斜面での
船の運航に敷設された傾斜鉄道の跡地になります。
運転開始は1891(明治24)年から。
このように台車に船を乗せて急斜面を移動させていたようです。
木造船(三十石船)が寄贈されておりました。平成22年3月。
「この木造船は、明治23年に竣工した琵琶湖疎水で使用されていた運輸船を
復元したものです。当時は、船ごとインクライン(傾斜鉄道)の台車に載せて、
この坂を昇降させていました。
※蹴上インクラインは、平成8年に国の史跡に指定されています。」とのこと。
蹴上船溜付近の景色。ここから南禅寺船溜へと向かっていきます。
いまは使われなくなったレール跡。この両側には美しいソメイヨシノが咲いています。
ノスタルジックな想いにかられながら美しい桜並木を歩く。
現在は緑や桜の美しい散歩道になっているようです。
南禅寺船溜の噴水。
この南禅寺船溜の階段を上ると「巨大な輝き」と名付けられた像があります。
「水門を開ける男と開かれた水門からキラキラあふれ出る命の水」
力強い作品です。見ると像の男の手はすごく大きいのです。
疎水工事にかかわった多くの人々のパワー、琵琶湖からの水の恵みへの感謝を
表現しているものだということです。
通りにでていた地図を確認したところ、ここからは南禅寺も近いので
さらに疎水沿いに哲学の道まで桜の回廊をめぐるのも良さそうです。