25日・26日、山形県天童市で行われた将棋の王将戦七番勝負の最終局、佐世保市出身の我らが深浦康市王位は残念ながら羽生王将に敗れた。
深浦さんは、先の王位戦七番勝負で、抜群の実績を誇り、だれもが認める将棋界第一人者の羽生四冠の挑戦を見事に退け、今回は逆に羽生四冠の持つ王将位に初めて挑んでいた。
第5局が終わった時点で深浦さんの3勝2敗、二冠に手が届きかけた。しかし、そこは相手が羽生四冠、とうとう最後の1勝をたぐり寄せることができなかった。
深浦さんにとって、昨年末は3度目の順位戦A級陥落、そして今回のタイトル挑戦失敗と、傍目【はため】には落ち込んでいると思われても不思議でない状況にある。
ところが、深浦さんは王将戦最終局に敗れたあとのインタビューで「3勝目をあげた後も、まだまだと思っていました。普段、あまり指さない戦法にもチャレンジできたのが収穫。敗戦も前向きにとらえたいと思います」と語っている。
深浦さんは昭和47年生まれで現在37歳、羽生さんが昭和45年生まれで現在38歳、ほぼ同じ年だ。
だが、深浦さんが同世代の佐藤棋王、森内九段、藤井九段、丸山九段、郷田九段らのいわゆる「羽生世代」の1人に数えられることはない。
それは、十代の頃から目覚しい活躍をし、20代前半からタイトル戦やA級順位戦といった華やかな舞台の中心にいた「羽生世代」の棋士たちに比べ、明らかにその歩みが遅かったからだ。
羽生さんが初めてタイトルを獲得したのが19歳、深浦さんは35歳で初のタイトルを手にした。羽生さんのタイトル戦登場が94回で、タイトル獲得が72期、深浦さんは4回登場し、2期獲得している。
羽生さんの数字は別格としても、上記した彼ら6人のすべてが、これまでタイトルを3期以上獲得し、そのうち3人は永世称号を名乗る権利を得ている。
だが、深浦さんは、ここにきて、そのようなスーパースターたちの後姿をはっきりととらえるところまで追いつき、並びかけようとするところまできたのだ。その思いが、先の言葉に表れているように思われる。
深浦さんを応援する彼の故郷に住む者の思いも同じである。
今、大きな舞台で戦う棋士・深浦康市を見守り、興奮・感動を存分に味わうことのできる喜びをかみしめている。
棋士・深浦康市の本当の戦いは、これから始まろうとしている。
深浦さんは、先の王位戦七番勝負で、抜群の実績を誇り、だれもが認める将棋界第一人者の羽生四冠の挑戦を見事に退け、今回は逆に羽生四冠の持つ王将位に初めて挑んでいた。
第5局が終わった時点で深浦さんの3勝2敗、二冠に手が届きかけた。しかし、そこは相手が羽生四冠、とうとう最後の1勝をたぐり寄せることができなかった。
深浦さんにとって、昨年末は3度目の順位戦A級陥落、そして今回のタイトル挑戦失敗と、傍目【はため】には落ち込んでいると思われても不思議でない状況にある。
ところが、深浦さんは王将戦最終局に敗れたあとのインタビューで「3勝目をあげた後も、まだまだと思っていました。普段、あまり指さない戦法にもチャレンジできたのが収穫。敗戦も前向きにとらえたいと思います」と語っている。
深浦さんは昭和47年生まれで現在37歳、羽生さんが昭和45年生まれで現在38歳、ほぼ同じ年だ。
だが、深浦さんが同世代の佐藤棋王、森内九段、藤井九段、丸山九段、郷田九段らのいわゆる「羽生世代」の1人に数えられることはない。
それは、十代の頃から目覚しい活躍をし、20代前半からタイトル戦やA級順位戦といった華やかな舞台の中心にいた「羽生世代」の棋士たちに比べ、明らかにその歩みが遅かったからだ。
羽生さんが初めてタイトルを獲得したのが19歳、深浦さんは35歳で初のタイトルを手にした。羽生さんのタイトル戦登場が94回で、タイトル獲得が72期、深浦さんは4回登場し、2期獲得している。
羽生さんの数字は別格としても、上記した彼ら6人のすべてが、これまでタイトルを3期以上獲得し、そのうち3人は永世称号を名乗る権利を得ている。
だが、深浦さんは、ここにきて、そのようなスーパースターたちの後姿をはっきりととらえるところまで追いつき、並びかけようとするところまできたのだ。その思いが、先の言葉に表れているように思われる。
深浦さんを応援する彼の故郷に住む者の思いも同じである。
今、大きな舞台で戦う棋士・深浦康市を見守り、興奮・感動を存分に味わうことのできる喜びをかみしめている。
棋士・深浦康市の本当の戦いは、これから始まろうとしている。