7月10日、梅雨明けが待たれる頃なのに、夏の日差しが注ぐ。部屋はエアコンを入れないと28度近くなる。それでも、乾いた風が海から吹いてくる。溜まっていた家事をこなし、世間の義理を済ませただけで、この時間になる。
京都は奥が深い とおっしゃった方がいる。確かに、深い。というか複雑というか多彩というか、御所があり、武士たちの戦いし痕跡があり、さまざまな宗派のお寺があり、神社がある。(教会も小さくなってありますが)そして、お茶の文化というと、またこれが入り組んでいる。退蔵院の写真のような言葉がありました。「帰る家か?」この家には帰ると、祖父母・父・叔父、母、イエス様、そして誰かわからない食事を共にする人(たぶん神さま)がいる。4人分のお水やお茶やらが必要になる。これらがきちんと処理できるまでは「土」には還れない。全部処分して、パンツ3枚だけ というのが理想だを言う話がある。
部屋を見てその雑然とした様子にぞっとしながら、でもこれが「生きている」ことだと 思う。そして最期は、もう1枚の写真になるらしい。これも意味深い。