パソコンに向いすぎか、使っていた腰痛予防のクッションが悪いのか、右の腰から股関節から痛む。立ち上がると腰が伸びない。おばーさんだ。歩くと楽になるので、のんびりと散歩に出た。汗ばむ頃には、痛みが軽くなった。運動公園は、いまは何も花がない。深い緑がうつくしい。
今朝、教会のお友達が母にお花を届けてくれた。忙しい人で、スペインへ巡礼に出かけるときだったので、母が天に召されたことは知らせてなかった。薄紅色の胡蝶蘭だった。母の話はしていたが、写真も見せたことがなかった。母の73歳のときの恋する乙女の?写真を見て、「まぁ、きれいなお母さん。」と。桜の下で微笑む彼女の写真はそのときのデートのお相手が撮ってくれたものだ。彼女がお祈りをしてくださった。「お母さん、よかったね」と、涙が出た。
私の知らない父方の親戚の方や母のお友達から私に手紙が届く。その点を結ぶと、私の知らない母の姿が浮かび上がってくる。なにごとも精一杯努力していた明るく前向きに生きていた母。時には童女のように素直に振舞っていたようだ。そして、パンの花や書道の先生としての姿も。
叔母たちには「ねーちゃん、かあちゃん」と言われていた母。確かに、母親としてのイメージは少ない。でも、みごとなくらいに使い果たした貯金よりももっと豊かなものを私に残してくれた。豊かな母の姿だ。そして、私のきものの管理や洋服の管理もいつもしてくれていた。おおよそ、縫い物というものはいくつになっても頼んでいた。子供のころと同じように可愛い刺繍を入れてくれたりしていた。
「そして父になる」という映画があったが、母は天国で「母になった」ようだ。