久しぶりにお茶を点てた。比叡山で求めた干菓子があったのでそれと一緒に味わった。自画自賛でおいしい!今日はお雛様を飾った。それまで出ていた野点のお道具を片付けたので、お茶せんやらも片付けた。習っていたお茶の先生からもお便りをいただいていた。懐かしかった。冬の日のあの滾るお湯の音がききたい。
長浜で部屋を探すときの条件は「和室があること」だった。お茶を続けたかった。そこにある夢があった・・・。長浜で裏千家の先生がいらっしゃるかどうかわからない。彦根のお茶席では裏千家の先生はおられた。それでも、なかなか決心がつかない。
この湖北から京にかけては戦乱の地だった。それをこの地で感じ、関連する本を読むと、茶の湯の世界がまた別の角度から見えてくる。乱の中の静か、俗世から隔離された世界か。そう、銀閣寺の茶室からは東山が見えて、戦乱の京の街を遮っていることをTVで観た。明日はわからぬわが身ゆえ、一会一期の世界が尊ばれたのだろう。刀を持たぬ世界だ。
やはり、火鉢に炭を入れようか。五徳も火ばしもそして鉄瓶もこの地なら手に入る。少しずつ少しずつ、初心を忘れないように準備しようか。茶碗も2月末に一つ焼きあがる。もう一つ、今の作品が終わると作成できる。お友達のお母さまが言われた。「彦根のお茶席などに行きながらお薄だけでも続けたらいいと思うわ」と。今日は雪洞に灯りが灯ったようでうれしい。