朝は暗く始まった。TVをつけると、入院時の連帯保証人の話だった。交通事故の時で懲りていた。事故の時は弟はベトナムで連絡が取れず。友人が駆けつけてくれたが、保証人は身内で ということ。5日間くらい弟と病院も友人も連絡を取ってくれたが通じないので、交通事故で保険会社も加害者もはっきりしているので友人でよくなった。金銭的なことよりももしもの時の遺体の引き取り人がいるかということなのだろう。暖かい朝なのに・・・。財布の中は寒いし・・・。くら~い。
でも、もうここで何かが修正できるわけでもない。財布を少し暖かくしようと街へ出かける。いつも寄るまちの駅でミモザの花をみつけた!母に買って帰ろう!250円。スーパーで最低限の買い物をして、帰り道は紅梅を見ようと大通寺へ。昨日から馬酔木展が始まっていた。日が差してきて春らしい。歴史小説の影響か拝観することにした。お御堂もお堂も同じで、その薄暗い雰囲気と神仏の前に坐ることで心が落ち着く。
ミモザの花は受付の方が預かってくださった。京都の寺のように整っていないが、素朴さがいい。残念なことに馬酔木はほとんど咲いていない。それでも心は満腹だった。
一緒に住んだ期間は短かったが、少女のようにミモザの花を喜ぶ母の姿がなつかしい。わずかな時間でも、なにか感動を共にできたことは良かったと思う。花好きの祖父がいて、祖母がいて、母がいたので私は花に興味を持てた。財布の中身は寒いし、身元保証人もおそらくこの先もいないだろうが、その時はその時とミモザを抱えながら家に戻った。