明日から雪になるというだけにかなり冷え込んでいます。夕方は朝よりも気温が高いのですが、体感の温度は夕方のほうが寒いです。じっとしていると身体が腕から冷えてきます。凍えるという感じです。オリンピック会場のマイナス20度なんてとんでもないですね。
あっという間に夕方で今日は何をしたのかしらです。読んでいる宮本輝の小説の舞台が(2011年からの新聞掲載小説)富山、京都、東京なのですが、その富山・京都の町の様子の描写がすばらしくどんどん引き込まれて旅をしているようです。特に富山の田園風景や港の様子は想像力を高めます。それがさびれた漁港やただ広いだけの田園風景でも。各駅停車の旅ですね。
会社の社長であった男性がこっそりと人を愛していました。九州出張といって富山にいる女性に会いに行っていたのです。知っていたのは会社の役員の男性一人でした。男性は65歳で心筋梗塞で突然富山の駅で亡くなりました。そこからスタートしていくお話です。女性とは京都で巡り会って、亡くなった時の逢瀬で女性は身ごもりました。男の子でした。この子と男性の次女が彼女の描く絵本を縁として繋がっていました。男の子は絵本の大ファンだったのですね。
宮本輝の文章の巧みさか女性の周りの人たちのあたたかさか、そんなことでこれを不倫と非難できないような小説です。舞台の富山の自然の豊かさでしょうか。前に宮本輝は真剣な愛でなくては(いのちをかけるような)いけないと言っていました。この小説に「欲」とかというものがどこにもない気がします。
明日からはまたお籠り生活になりそうですが、20日からサッカーの仲間がご夫婦で遊びに来ます。例年はもう一人のお友達と(昨年8月に亡くなられた)来るのですが・・・。3人の姉弟のように過ごした時間が懐かしく思い出されます。3人は男女を越えて仲良しでした。