太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ディスパレートなアメリカ

2012-04-05 09:55:02 | 日記
デパートで、レジに並んでいたら、私の前に二十代後半とおぼしき女性がいた。

彼女の番になると、持ってきた袋の中から洋服を取り出した。



「これ、ここで買ったんだけど」

「何か不都合でも?」

「パーティに着て行こうと思って買ったんだけど、やっぱ返品するワ」

「いつお買い上げに?」

「パーティのちょっと前だから・・・・15日ぐらいかな」

「えーと、今日は2日・・・」


「ああ、12月。12月の真ん中ぐらいよ」


パーティってクリスマスパーティだったんか!

今は4月だ。

持ってきた洋服は、心なしかヨレっとしてて、たぶんクリスマスパーティに着て行ったんだと思う。

絶対そうだ。

アメリカがいくら返品天国だって、さすがにこれは通らないだろう。


「レシートありますか?」

「もちろんあるわよ、ほら」



店員はレシートを眺め、奥にいる誰かと話をし、戻ってきた。

やっぱりだめだろうな、そりゃそうだ。クリスマスのものを4月に持ってくんな、って話よ。

しかし店員は事務的にこう言ったのだ。


「現金でお返しはできかねるんですが、他のお品と交換ならできます」


できるんだ・・・・・できちゃうんだ・・・



すると女性は待ってましたとばかりに、左手に持っていた洋服を差し出した。

「じゃ、これと交換してくれる?」


この見事なまでの手際のよさ、最初から知っていたに違いない。

この服欲しいなーと思ってて、でも高いなーと思ってて、そしたら「あ、12月に買ったアレ、もう着ないから返しちゃお♪それがいい、それがいい」

まず間違いなく、そんな流れだったに決まっている。



それにしても、どうしてこんなに堂々としていられるんだろう。

彼女だけじゃない。日本人以外の人の多くは、ものすごく自信たっぷりに見えるのはなぜだろう?

これは私だけが感じるのかもしれないけど、日本人って、どこか謙虚さというか、いつでも譲る用意ができてます、というような人の良さがにじみ出ている気がする。



かくして彼女は、「着ようと思ったけど着なかった、なぜかヨレっとしたドレス」を返品し、

代わりにおニューの麻のパンツを手に入れて、洋々と帰った。



今日の教訓。

『レシートは絶対になくさない。レシートは金だ』



いやー、すごい国だわ、アメリカ・・・・やっぱ好きかも、この国。







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