昨夜、寝ていたら、夫が突然枕もとのスタンドをつけた。
蚊がいる、という。
蚊の羽音に起こされるほど嫌なものはない。
庭に来ている孔雀が鳴きだして起こされることもあるけれど、朝まで鳴き続けるわけでもないし、
孔雀の場合はウルサイだけだ。
それに引き換え、蚊の羽音はかすかであるが、刺されて痒いというオマケがついてくる。
ここ数ヶ月、蚊が出没したことがなかったので、すっかり油断していた。
友人が使っているという、お姫様のような一人用の蚊帳を想像する。
そういうのがあったらいいんだがな。
夫は仰向けに寝たまま、シーツをお腹まで下ろして、
自分が囮(おとり)になるから、寄ってきた蚊をやっつけてくれという。
言われたとおり、私はベッドの上に正座して、オトリにやってくる蚊を今か今かと待った。
眠い目をこすりつつ、しかし待てども蚊はやってこない。
すると、そのうち夫が寝息をたて始めたではないか!
こんな真夜中に(といっても就寝時間が早いから、まだ11時ごろだったりするんだが)
私一人に蚊の番人をさせて、自分だけ高いびきとはどういうことか。
あほらしくなって、電気を消してさっさと寝た。
蚊に刺されるのは嫌なので、シーツを頭までかぶると、今度は息苦しい。
シーツから出たり入ったりしているうちに、今度は私の耳元まで蚊がやってきた。
これはもう退治するまで眠れない。
電気をつけて、また目を皿にして蚊をさがす。
羽音を聞いて数秒で電気をつけたから、敵は遠くに行っていないはずだ。
すると電気スタンドの笠のヘリに、敵がいるのを発見。
安定しない場所ながら、神経を集中させて両手ではたくと、見事的中した。
その音で目がさめた夫が、
「あ、取った?やっぱり僕が囮になる作戦はよかったということだねえ」
お腹に2箇所ぷっくりと刺された跡をくっつけて、なぁにを言っておるか。
囮作戦はとっくに終結し、これはプランBなんだ。
ところが、
晴れて敵を退治し、安眠できると思ったのも束の間、再び羽音に起こされた。
敵は一人(?)じゃなかったのだ。
ああもうどうにでもなれ、と思い、そのままにしていたら、
今度は私が手の甲を刺された。
よほど強力な毒を持っていたのか、たまらなく痒い。
しかし、ここで掻いたら負けだ。
何が負けかよくわからんが、とにかく掻いたら負けなのだ。
掻きむしりたいところを執念で我慢し、じんじんとしてくる手の甲を無視しようと努力しつつ、
どうだ、私は全然痒くなんかないんだと
どこかに潜んでいる蚊に対して一人で溜飲を下げたのである。
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蚊がいる、という。
蚊の羽音に起こされるほど嫌なものはない。
庭に来ている孔雀が鳴きだして起こされることもあるけれど、朝まで鳴き続けるわけでもないし、
孔雀の場合はウルサイだけだ。
それに引き換え、蚊の羽音はかすかであるが、刺されて痒いというオマケがついてくる。
ここ数ヶ月、蚊が出没したことがなかったので、すっかり油断していた。
友人が使っているという、お姫様のような一人用の蚊帳を想像する。
そういうのがあったらいいんだがな。
夫は仰向けに寝たまま、シーツをお腹まで下ろして、
自分が囮(おとり)になるから、寄ってきた蚊をやっつけてくれという。
言われたとおり、私はベッドの上に正座して、オトリにやってくる蚊を今か今かと待った。
眠い目をこすりつつ、しかし待てども蚊はやってこない。
すると、そのうち夫が寝息をたて始めたではないか!
こんな真夜中に(といっても就寝時間が早いから、まだ11時ごろだったりするんだが)
私一人に蚊の番人をさせて、自分だけ高いびきとはどういうことか。
あほらしくなって、電気を消してさっさと寝た。
蚊に刺されるのは嫌なので、シーツを頭までかぶると、今度は息苦しい。
シーツから出たり入ったりしているうちに、今度は私の耳元まで蚊がやってきた。
これはもう退治するまで眠れない。
電気をつけて、また目を皿にして蚊をさがす。
羽音を聞いて数秒で電気をつけたから、敵は遠くに行っていないはずだ。
すると電気スタンドの笠のヘリに、敵がいるのを発見。
安定しない場所ながら、神経を集中させて両手ではたくと、見事的中した。
その音で目がさめた夫が、
「あ、取った?やっぱり僕が囮になる作戦はよかったということだねえ」
お腹に2箇所ぷっくりと刺された跡をくっつけて、なぁにを言っておるか。
囮作戦はとっくに終結し、これはプランBなんだ。
ところが、
晴れて敵を退治し、安眠できると思ったのも束の間、再び羽音に起こされた。
敵は一人(?)じゃなかったのだ。
ああもうどうにでもなれ、と思い、そのままにしていたら、
今度は私が手の甲を刺された。
よほど強力な毒を持っていたのか、たまらなく痒い。
しかし、ここで掻いたら負けだ。
何が負けかよくわからんが、とにかく掻いたら負けなのだ。
掻きむしりたいところを執念で我慢し、じんじんとしてくる手の甲を無視しようと努力しつつ、
どうだ、私は全然痒くなんかないんだと
どこかに潜んでいる蚊に対して一人で溜飲を下げたのである。
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