太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

こども人生相談

2013-04-15 20:06:05 | 日記
私が日本語を教えている生徒は7歳の女の子だ。

かれこれ10ヶ月以上、週に2回会っていると、

子供の扱いが苦手だった私も、ようやく子供というものが少しずつわかってきた。



はずだった。



7歳は、思い切り自由で自分に正直な部分をたくさん残している反面、

大人の事情を理解することもできる。

彼女にイライラしたり、感心したり、教えられたり、

つきあうほどに彼女のことがよくわからなくなるのだった。



それでも、私が大人らしく、先生らしく振舞おうとすると疲れるということがわかり、

授業の間は仕方がないけれど、そうじゃないときには子供のしたいことを一緒にやったりする。

(彼女の決めたコースで玄関まで障害物競走をするとか)

私もけっこう楽しみながら、やっぱり子供だなーなんて思っていたのである。



先日、授業のあとで、

「同じクラスの友達が、急にあなたに冷たくしたりしたらどうする?」

と聞いた。

その頃、職場でちょっとした人間関係につまづいていたときだった。

「どんなふうに?」

「前は普通に仲良くしていたのに、突然話をしなくなったりよ」

「どうしてそんなこと聞くの」

「仕事をしているところで、そんなふうなことがあったんだよ」



彼女は少しの間、大きな瞳で私を見つめたまま考えてから言った。



「そういうことをする子と仲良くしたいの?」




ドッキーン、とした。

それで黙っていると、


「仲良くしなくちゃいけないの?」


と再び聞いた。

「そうだよね、仲良くしなくても、いいよねぇ?」

私がそう言うと、

「なぜ冷たくするのか、その子に聞いたっていいけど、

聞いて、それを直して、また仲良くなれるかなあ、前みたいに?」




実際には、私はこのことを努めて放っておき、

相手におもねることも、対立することもせず、ありのままの私のまま1日、1日を楽しもうとしていたら、

いつのまにか問題は気にならなくなっていった。

それは相手が変わったのか、私の気持ちが変わったのかわからないけれど。



7歳の子供に、核心を突かれた。

まだ7年しか生きてないのに、かたや私はその何倍も生きているのに。

体験を積むことで、おおいに学ぶこともあるけれど、

うまくやろう、失敗しないようにしようと思うあまり、

大事なことが見えなくなることもあるのかもしれない。



子供っていったいなんだろう。

大人になってゆくって、いったいどういうことなんだろう。







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