太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

野放図

2016-06-01 21:15:56 | 日記
私は犬派だと信じていたが、それは単に食わず嫌いで、

猫がこんなにかわいい生き物だったとは、やはり何でも一緒に暮らしてみないと

わからないものである。

私も猫かわいがりをするが、夫は私の上をゆく猫バカで、

声のトーンが1オクターブぐらい高くなる。

そんな二人であるから、猫たちは完全に甘やかされ状態。

きっちりしているのは、人間の食べ物をあげないことぐらいで

あとは何をやっても

「いーよ、いーよ、猫だもの」

とニヤニヤしている。

築2年にもならない家が、既に階段のカーペットを張り替え、窓の下の壁は

三回は塗り替えた。(窓枠に飛び乗る時に爪が引っかかる)

好きなジグソーパズルも足を洗い、キッチンの上に飛び乗るので余計な物は置かなくなった。

むろんダイニングテーブルにも乗ってくる。

天井ファンの真下でもあり、タオルを敷いて昼寝場所にもなっている。

食事時、食べ物に興味深々の二匹が、テーブルの上を歩き回る。

猫から食べ物を守りながら食べるのが、我が家の食事風景である。

その図は、まるでお弁当を隠しながら食べる子供のようだ。

今日あったことを話しながらの楽しいお食事は過去の話。

腕で囲ったつもりの皿から、素早く肉の一切れを加えてカウチの下に逃げる猫の、

尻尾をつかんで肉を取り返す。

その間にもう一匹が、サラダのレタスをくわえている。

レタスを取り返している間に、肉泥棒の猫が、フライパンをのぞいている。

フライパンに蓋をしている横で、レタス泥棒が菜箸の先を食べている。

「Get down」

「ダメでしょ!あ、こら」

「No,hey!」

言語も入り乱れ、まさに阿鼻叫喚。

毎日こんなで、それでもいいのだから、呆れたものである。

友人が来てお昼を食べた時、ちょっと心配したのだが、

猫たちは一切テーブルに乗ってこなかった。

「お行儀がいい猫だね」

いやいや、それこそ猫をかぶってるだけ。

その日の夕食は、再び戦いであった。



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近況

2016-06-01 07:16:38 | 日記
転職して1ヶ月あまり、少しずついろんなものの輪郭が見えてくる。

新しい学校に入学したとき、クラス替えのとき、

私が私であることが難しく感じて、居心地が悪い。

しばらくすると、自分の場所が見えてきて、ふわふわしていたのが、地面に足がついてくる。



オーナーが、依存症を克服する人のプログラムに援助をしていることもわかった。

だから、ピカケのように、働きながら夜のクラスに通う人がいるわけか。

私の情報源は、韓国人の姉妹だ。

彼らはハンドメイドのジュエリーを販売するテナントで、10年以上店を出している。

「私達、10年前にここに来た時は本当にびっくりしたよ、違う世界だと思った」

私も同じだ。

それは今までが普通じゃないところで、これがハワイの普通なのかと思ったけれど、そうじゃなかった。


「あなたは、ものすごくマトモだよ。誰かに聞かれたもの。なぜシロはここで働いてるのかって。

家が近いからでしょって言ったけど」


誰もがそれぞれの何かを抱えているものだが、ここの人達も例外ではない。

子供はいるけれど一緒に住んでいないようだったり、夫のかわりにボーイフレンドがいるとか、

息子の父親という言い方であるとか、想像しただけでもいろいろありそうだ。

私は、ドラッグという寄り道をしないで生きてこれたけれども、それは精神力ではない。

寄り道した人が、元の道に戻るという精神力はどれほどのものだろう。

だから彼らは偉いと思う。

しっかり更正した人に対して、寄り道しなけりゃもっと偉かった、というのはナシだ。





私が私でいることに、少しずつリラックスできるようになってきたけれど、

自分がほかと違う形をしていることがチクチクすることがある。

ほかが私と違う形をしていることに、かもしれない。

でも私は、ここの環境も、同僚達も好きだ。

「褒めて伸ばす」システムも、大好きだ。

前の職場では、できたことは当たり前で、できなかったことを指摘されたもんなあ。

(と、思わず愚痴がでる)

半年後、このチクチクはどんなふうになってゆくのだろう。






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