太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

超特急

2016-06-28 20:22:51 | 日記
転職したとき、あまりに突然そういうことになって

私を取り巻く状況の流れの速さについてゆくのが精一杯だった。

あれから2ヶ月。

職場にも仕事にも慣れて、これで落ち着いて穏やかな生活になると思ったのだったが、

私の人生はそれを許してはくれなかった。



先に結論から言うと、ワイキキのギャラリーで働くことになった。



話の発端はマイクだった。

私の職場では曜日ごとにアーティストが自分の作品を売るスペースがあり、

マイクは月曜日担当のアーティストで、彼の勧めで私は自分の絵をコピーしてマットに入れ、

マイクの作品と一緒に売ることになった。

売るのは月曜日だけだが、毎回私の絵は少しずつ売れていて、

私はそれで満足していた。


そのマイクは、ワイキキのいくつかのギャラリーに作品を置いていて、そのひとつに

私の作品を持っていき、オーナーに見せた。

オーナーはそれに興味を持って、ぜひ私の絵を売りたい、と言っているというのだ。

それが先週。

マイクがくれた、オーナーの電話番号に電話したのが、その翌日。

そして、オーナーに会いにいったのが日曜日。



オーナーは白人の女性アーティストだ。

彼女の名前がついたギャラリーには、数人のアーティストの作品がある。

作品を置くだけじゃなく、できたら週に1日でいいから店で働いて欲しいというのだ。

ワイキキで日本語が話せるのは、とても魅力なのだ。

私にとっても魅力はある。

店にいる間、私は自分の作品を作っていてよくて、テレビスクリーンでは私の作品が流れ、

一番目立つところに私の絵をたくさん飾れる。

まだ知名度がないコラージュを広める機会にもなる。

ただ、時給制ではなくてコミッションだけなので、まったく何も売れなかった日は収入はゼロだ。

ワイキキだから、通うのも遠い。



それでも、おもしろそうだからやってみたい、と私の心は言っていた。


仕事が休みの火曜日の、午後3時から9時までの6時間、やってみることにしたのだ。



超特急で、ものごとが展開してゆく。

じっくり考える暇もなく、味わう余裕もなく、どんどん流れてゆく。



オーナーに、火曜日に行くことにしたと電話をしたのが月曜日。

そのあと、ある男性が職場で売っていた私の作品を手に取り、べた褒めに褒めた。

彼は2つ買ってくれて、サインまでしてくれという。

また必ず来るので、そのときには新しい作品を楽しみにしている、と言った。

名前を聞いたら、彼もマイクだった。


マイク。

MICHARL。

ミカエル。

ここにも、ミカエルがいた・・・・・



不安はある。自信のなさもある。

先の見えないこころもとなさもある。

コラージュのメンターであるスーザンに話したら、大興奮で

「怖気づいてるのはわかってるけど、雲に乗っちゃいなさいよ」

と言って笑った。

雲は見ているだけより、乗ったほうがおもしろい、ってことか。



というわけで、なんだかものすごく忙しくなってきた。

転職したとたん、絵にかけるエネルギーが俄然増してきて、

ぐいぐいと背中を押されているような感じがする。





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