太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

逆・暗算の出所

2016-09-29 19:33:01 | 日記
暗算が、からきし苦手である。

私の叔母は頭の中にソロバンがあって、たちまち数字をはじき出す。

頭の中にソロバンがある、というのは例えではなく、

数字を見ると、本当にソロバンの玉が頭の中で勝手に動くのだそうである。

私のような者には想像もつかない。

小学生の時のソロバンの授業をもっとしっかりやっておけばよかったと思うが、後悔先に立たず。

姉のおさがりのソロバンでは嫌だと言いはり、新しいのを買ってもらったことを(赤いケースだった)

親に申し訳なく思う。

そういえば昨年あたり、ハワイでソロバンが話題になって塾ができたりした。



職場で、キャッシャーの当番の日が週に何日かある。

レジスターに数字を打ち込めば、自動的にお釣りの金額が出てくる。

しかし、暗算しなくてはならない状況もある。

たとえば、プリペイドのギフトカードの残高が足りず、残りを現金で払う場合。

うちが使っているパソコン式ではないレジスターだと、釣銭が表示されない。

あるいは、既に払った金額をレジスターに打ち込んで釣銭まで表示されたあとで、

「あ、15セントあったから払う」

と言って後出しする場合。



今日はギフトカードのお客だった。

6.74ドルに対して、お客様が50ドル払った。


私のやり方だと、7ドルとしてまず43ドル、あとは100から74を引くと26だからお釣りは43.26。

これを、ゆったりとした状態でやるのは何も問題がないのだが、

バスの集合時間がせまっているお客がズラーッと並んでいるから、急がなくてはならない。

その上、自分の計算にまーーーーったく自信がないときた。



今日、通りかかったマネージャーが、「こうすれば簡単よ」と教えてくれたことがある。

50ドルから6ドル74セントを引くのが私のやり方で、

教えてくれたのは、6ドル74セントを50ドルにするという逆のやり方



うまく説明できるかわからないがやってみる。




6ドル74セントを頭において、一番小さい単位から順にお金を足してゆく。

74セントに、まず1セントずつ75,76,77,78,79,80、これで80セント

それに10セント硬貨を2枚足して、全体が7ドルになる。


そうしたら、その7ドルに1ドル札を順に足してゆく。8ドル、9ドル、10ドル。これで10ドル

あとは50ドルになるように、20ドル札を2枚足す。



そういえば、銀行やお店でお金を受け取るとき、そのやり方で目の前で数えてくれる。

日本では、そうされた覚えはないから、そうされてもいまひとつよくわからなかった。

でも、やってみたら、わかりやすいような気がする。



今日は、空いた時間に自分で練習問題を作って練習した。

算数の問題が解けたような、懐かしい感動がある。

嬉しくなった私は、その感動を伝えようと何人かの同僚に話してみた。

ひとしきり説明し、

「ね、これはアメリカ式だと思うんだよ。日本では聞いたことがないんだから」

すると、Aが

「そういう数え方があるのは知っているけど、私はできないし、教わったこともないよ」

と言う。Aはオクラホマ州の出身だ。

それを聞いていたBも、

「私もあなたと同じようにやるよ。それしかできないもん」

Bはテネシー州出身である。

アメリカ式、日本式と言って盛り上がる当てが外れた私は、さらにCの一言で完全に鎮火した。


「計算機を使えば済むじゃないのさ」



まったくもってそのとおり。

逆・暗算をしたとしても、急いでいる時にやるのだから自信がないのは同じ。

そして翌日、計算機を買ってきた。

ちなみに、夫にも聞いてみたが、夫もやはり私と同じように暗算するという。

結局あれはなんだったんだろう、と思いつつ、計算機のお世話になっているのである。










にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村