太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

蠢く(うごめく)

2017-04-01 19:24:28 | 日記
最初にソレに気づいたのは、3,4ヶ月も前になる。

夫と私は、寝る時に大き目の枕をふたつ使っているのだが、

そのうちの一つの枕の、四隅の縫い目に、黒い虫がいた。

てんとうむしを小さくしたような丸い虫で、真っ黒で触覚などはない。

ティッシュでつまんで捨てた。

しばらくして、枕カバーを替えるときに、また見つけた。

縫い目に沿って、数匹が体を寄せ合っている。

ちょっと気味が悪くなり、ティッシュでつまむと真っ赤な血が出た。

夫に言うと、「ふーん」と気のない返事。



それから、毎日のように枕をチェックするようになると、かなりの確率でソレはいた。

もうひとつの枕にはおらず、その枕だけにいるのが不思議。

二つの枕は縫製の仕方が違っていて、ソレがいる枕は、縁の部分がしっかりある。

つまり、縫い目の角の部分が、ちょうどへこんでいて体を寄せ合っているのに具合がいい。


発見して捕獲するたびに、夫に報告するのだが、相変わらず興味がない様子。

「ねえ、一体どこから来るんだと思う?」

「さあねえー」





今日の朝のことである。

ここ数日、チェックしていなかったと思って枕を見ると、私の枕に1匹いた。

シーツを洗おうとしてめくったら、乾いた血液が点々と散っていた。

「なにこれ?」

「ボクがきのう仕事で指を切ったからじゃない?」

でも、血痕があるのは私の側の、しかも足のほうである。

そして夫の枕をチェックすると、一つの角に6匹いた。

「WHAT・・・!!!!」

それを見た夫は、さすがに飛び起きた。

夫の側のシーツにも、細かい血痕が飛沫のように散っていた。



私は仕事だったので、そのまま出かけた。

お昼休み、夫に電話したら、夫が衝撃的なことを言った。



「アレね、ネットで調べたらベッドバグだったよ」



ベッドバグとはダニのことである。

ダニって、肉眼では見えないぐらい小さいんじゃなかったっけ?





「それでね、シーツの下のベッドパッドをはがしてみたら・・・・(以下自粛)・・・・」





シーツ類は週に2回洗うけれど、下のベッドパッドは年末あたりに洗ったきり。

とにかく、その場に私がいなかったことにまたしても感謝。

夫は、徹底的に掃除機でベッドを掃除し、ベッドパッドを高温で洗って乾燥機に放り込んだ。

ネットでオーダーしたスプレーが来たら、ベッドを解体して隅々までスプレーするそうだ。

その枕は捨て、新しい枕を買ってきた。




そういえば、足の甲にしつこい痒みがあった。

見ても何ともなっていないのだが、とにかくずっと痒い。

もしかして、それはソレが原因だったのか。

ベッドパッドの下の、ソレの王国の上で毎晩寝ていたのか・・・・・(怖)



ハワイのような気候では、ベッドバグは普通にいるものらしい。




春に虫がたくさん、と書いて「蠢く」。

いやぁ、漢字ってすばらしいなあ。




うごめく、で思い出した。

家を建てるにあたり、新しい住まいで使うハンパー(脱衣カゴ)を買った。

柔らかめの籐のようなもので編んで作られており、蓋つきのオシャレなやつ。

家ができるまで、古い部屋で使っていたら、洗濯物になにかついている。

よく見ると、小さい小さい虫である。

もしやと思い、めがねをかけてガレージに出て、ハンパーの網目を観察した。



・・・ちっさい虫が、蠢いていた。



すぐに捨てた。

そして別のハンパーを買ってきた。

今度はもっと硬い素材の、でも懲りずにカゴ状に編んだやつ。

それにはカゴの内側に白い布があって、直接網目に洗濯物が触れないのがいいと思った。

それなのに、やっぱり洗濯物に虫がいた。

私は内側の布を取り外して漂白し、本体を掃除機で吸い、ドライヤーの熱をあてた。


それでも、やっぱり虫はいた。


インドネシアかタイか、それが作られた場所で、虫の卵がついていたんだろう。

カゴのようなインテリアは好きだけど、ハワイじゃダメだ。

結局、ハンパーは布でできたものを使っている。

ちっさいものがうじゃうじゃ、が好きな人は少ないだろうが

私は想像しただけでむずむずする。

体のそこここが痒いと、今までは気にならなかったのに、

ソレに噛まれたのかと思うと、ますます痒くなってくるのである。






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