太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

日本のチーズケーキ

2017-09-07 07:41:07 | 食べ物とか
なんということだ。気がつけば9月になっていた。

昨日、今日、明日が数珠のように延々と繋がっていて

1週間など、駅のホームを通過する新幹線のごとく過ぎてしまう。

確か去年も、その前も、こんなふうに「もう7月だ」とか「9月だ」とかいう記事を書いているはずである。

時間の経過に鈍感なのは、子供がいないからというのもある。

友人の子供や、甥や姪たちの成長の速さには驚くばかりだ。

姪などは、つい最近、大学をどこにするか騒いでいたと思ったら、もう卒業して就職した。

大人だけで暮らしていると、暮らしの中にそういう年月を測るものさしがないので、

毎日、毎月、毎年が数珠繋ぎになってゆく。



さて、日本のチーズケーキの店がワイキキにある。

行ってみたいと思いつつ、軽く1年以上過ぎて(ほら、新幹線のように月日が過ぎるからね)先日ようやく行った。

Uncle Tetsu という名前の店で、日本で有名かどうかはわからない。

薄い黄金色に焼き色がついた、ふわふわのチーズケーキと、チーズケーキタルトの2種類がある。

せっかく来たので、もちろん両方食べた。

ふわふわの方は、しっとりふわふわ、甘さが控え目で、口の中で溶けてゆく。

これが日本のケーキだ!と懐かしさで胸が一杯になった。

タルトは、もっとこってりしたチーズクリームだ。

美味しかった。

ワイキキまで来た甲斐があった。

でも両方食べたからよかったけれど、もしふわふわのほうだけ食べたら、私は物足りなかったと思う。

味はいいが、甘さ が足りない・・・・

と私の脳と舌が言う。

いつのまにか私は、アメリカの甘い甘い味に慣れてしまっていた。

ハワイに来た頃は、きめの粗い甘いスポンジに、さらに甘い生クリームや、

激甘のアイシングがかかった歯が溶けそうなケーキに辟易して、日本のほどよい甘さのケーキが懐かしかったものだ。

それに、チョコレートだって日本が1番おいしいと思っていたのに、

このまえ、日本のお土産のチョコレートを食べたら、甘さが足りないと思うのだ。



そのUncle Tetsuのチーズケーキは、1ホール(18センチぐらい)が1000円以下と手ごろで、

職場のみんなにお土産に買っていった。

生まれたときから激甘世界に生きている彼らには美味しく感じないかもしれないと思いきや、

これが思いのほか好評で、あっというまになくなった。

こんな繊細なケーキは食べたことがない、だとか、

今度行ったら、お代は払うので買ってきて欲しいとか、

ここ10年ほどアメリカでは、ジャパニーズ・チーズケーキは巷で人気上昇し続けており、

レシピが飛び交い、スノッブなお店ではメニューに加えるなどされているのだと演説ぶるのもいる。

「そもそも、甘さ控え目で繊細なのが日本のケーキなんだよね」

実は甘さが足りないのだとはおくびにも出さず、そんなことを言ってみる。



繊細と雑。

日本とアメリカを比べるときに、これはたいていのものにあてはまるんじゃなかろうか。

チーズケーキの店は、私がいる間、お客がとぎれることがなかった。

テツおじさんは、ハワイでいい仕事をしているのである。








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