太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

当て逃げ犯、現る

2018-11-25 18:49:45 | 日記
職場の駐車場で、車を当て逃げされた後日談。(その記事はコチラ

当て逃げされたのが土曜日で、明けて翌週のことだ。

うちの職場のゼネラルマネージャーの旦那さんが(以下、Sさん)、私のところに来て言った。


「車をぶつけた本人が、あとになって名乗り出てきたんだ。僕はもう頭に来て、頭に来て・・・

なんでそのときに言わないんだ、って。

それでシロに電話して、シロの旦那さんとも話をするなりして責任を取れ、って言ってある。

ほんとうに申しわけなかったよ。ちゃんとお金ももらったほうがいいよ」



Sさんが所属する会社が、うちの職場と同じ敷地内にあり、その中の一人であるらしいのだが

その犯人は、普段は別のところで仕事をしていて、ここには滅多に来ない。

その日、たまたまその人が来る日で、

車が凹んで大騒ぎしたとき、集まってきた群集(?)の中に、犯人がいたわけだ。

私は少し考えて、言った。


「電話よりも、私のところに来て謝ってほしい。と私が言ってると伝えてくれる?」




翌々日、Sさんが犯人を連れてきた。

若い、若い。まだ18かそこらだろう。

ひょろひょろとして両腕にタトゥをぎっしりいれた、浅黒い肌の地元の子だ。


「僕がやりました。免許もないし、怖くなって言えませんでした。ごめんなさい。

どんなことでもするので、どうしたらいいか言ってください」



「車はエリックがほとんど直してくれた。まだ傷が残っているけど、それを直すつもりはないから

お金の心配はしなくていい。

少し遅かったけど、名乗り出たことを私は認めるよ。それはとても勇気がいることだと思うから。

謝りにきてくれてありがとう、早く免許を取って、気をつけて運転することだね」



私は彼に何と言うか、そのときまでまとまっていなかったのだけれど、

自分の子供にあたる年齢よりも遥かに若い、その子を見たら、そう言うしかなかった。

もし車が凹んだままだったら、修理代を請求したかったのは正直なところ。

彼が、このことから何か学んでくれたらいいなと思う。

監視カメラはあったが、あとで調べたら録画をしていない、意味のないカメラだった。

それがわかったのは週明けだから、

ぶつけた日の夜、もしカメラに自分が映っていたら、と思い眠れず、

あとで発覚するよりは、自首したほうが印象はまだいい、という計算だったのかもしれない。

そうであったにしても、告白するのに勇気がいるのは確かだ。



以前、友人の同僚が、モールの駐車場で他の車を傷つけてしまい、

怖くなって逃げてしまった。

後悔の気持ちで夜を過ごした翌日、警察が家までやってきた。

ぶつけられた人が警察を呼び、駐車場の監視カメラに映っていた車から割り出されたのだ。

その人は裁判所まで行くことになった。




逃げたくなる気持ちはわかる。

でも、やっぱり逃げたらダメだ。

3年ほど前、渋滞ののろのろ運転で、背後からガッツンとBMWに追突された。

路肩に余裕があるところまで進んでから、車を寄せて、と後ろの車に合図をしたら、

あろうことかBMWのおっさんは隙を見て逃げ去った。

まさか逃げるとは思わず、ナンバープレートも見損ねた。

その時の傷が、まだ後ろのバンパーについている。

あらゆる悪いことがこれでもかと起きておしまい!と、呪いを飛ばした。

人は、与えたものしか受け取れない。

追突されて逃げられるようななにかを、きっと私はどこかで与えたのだろうが、

そんなふうに考えると余計に腹がたつので、呪っておく。




当て逃げ犯顛末を、ある友人にまとめて話したところ、

「あらー、ほのぼのとしたイイ話だね」

と言った。

「えええー!ほのぼのだぁ?」

「私にはそう思えたけど、違った?」

まあ、そういう見方もできないこともないか・・・・

んじゃ、これは記憶の中の、ほのぼの系のカテゴリーに分類しておくことにしよう。
















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