太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

手呼吸、耳呼吸

2019-05-06 17:47:25 | 日記
足でエラ呼吸をしているのではないかという疑いがある私だが、手にもエラがあるのかもしれない。

足呼吸の過去記事はこちら

靴下が苦手なように、手袋が苦手だ。
とくにゴム手袋が。
コラージュ創作をするとき、仲間達は薄手のゴム手袋をする。
液体のノリを使うので、指先がノリと紙の色で染まるからだ。
しかし私はゴム手袋をすると、1分もしないうちに手がうずうずする。
蒸気が手袋内にたまって息苦しいような気がするのだ。
だから素手で創作し、指についたノリは、日焼けした皮膚を剥くように剥く。
スノーボードをするときの手袋は、しないではいられないが、
滑っていないときは、なるべく外す。
寒いけど、息苦しいよりはいい。

さらに私は、イヤホンやヘッドフォンが苦手だ。
耳に何かを差し込む、なにかで耳を塞ぐと息苦しいような気がする。
かつてウォークマン(若い人は知らないね)が流行った時、
歩きながら、どこにいても好きな音楽が聴けるなんて素敵だと思った。
実際、黄色のウォークマンを買って聴いてみると、道を歩いていても
常にBGMが流れているようで感動したけれど、
長く聴いていることができずに、結局あまり使わないまま人にあげてしまった。
飛行機の中で観る映画も、ヘッドフォンを頻繁に耳から外したりつけたりしながら観ている有様。
同じ理由で、アイポッドもハナから手を出していない。
ヘッドフォンをつけてジョギングしている人や、
バスを待っている人たちを、あの人たちは耳で呼吸していないのだなと思って眺めている。






たまたまというミラクル

2019-05-06 12:47:26 | 日記
インディアナ州に住んでいる、夫の従兄弟が心臓発作を起こして、
病院に担ぎ込まれた。
いったんは危ない状態だったが、手術をして、今は小康状態になり、
回復を待つだけになっている。
彼はまだ49歳で、住宅のエクステリア工事の会社を経営している。
発作を起こしたその日、彼はあまり調子がよくなかったのだけれど、
その現場に行けるのが彼以外にいなかったので、無理をして出かけた。
仕事中に発作を起こして倒れたのを、近所に住む夫婦が目撃して駆けつけた。
その夫婦の奥さんのほうが、たまたま心臓外科の医者で、
救急車が来るまでの10分間、心臓マッサージをしてくれたおかげで、
従兄弟は命を取りとめた。
もし、調子が悪いから仕事に行かずに家に一人でいたら(奥さんは仕事をしていて昼間は留守)、発作を起こしても誰にも気づかれなかったかもしれない。

何年も前のことになるが
夫が、あて先欄と金額が空白のままの小切手を落としてしまったことがある。
普通、小切手は中身を書き終えるまでは小切手帳から切り離すことはない。
そのときは、何か理由があって、
あて先も金額も書いていない小切手を持ち歩いていたと思うのだが、
もし誰かがそれを拾って、自分の名前と、好きな金額を書き込めば
それがそのまま夫の銀行口座から引き落とされてしまう。
落としたのがわかって、青くなっていたところに、
義父の知人から義父に電話がかかってきて、夫の名前の空白の小切手を拾った、と言う。
田舎とはいえ、それなりの数の人が住んでいるこの街の繁華街で、
誰が拾ってもおかしくない空欄の小切手を、たまたま知人が拾った。
そのときは「カミサマ、いた・・・・!」と思った。

たまたまというミラクルは、日常に起きている。
チャップリンの映画で、人が靴の紐を結ぼうとしてかがんだ瞬間、
ものが飛んできて、立っていたら当たっていたであろう場所をかすめ、
それを知らずに紐を結びおわって立ち上がる、なんていうことも
知らないだけできっと普通にあって、
私達が想像するよりもはるかにたくさん、ミラクルは起きている。