太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

ハワイという音

2019-05-13 17:47:49 | 英語とか日本語の話
アメリカ本土でも、カナダでも、オーストラリアでも、
ハワイは典型的なあこがれのリゾートなのだそうだ。
自然が美しい場所は、ほかにいくらだってある。
特に食べものが美味しいわけでもなく、物価は高く、道は混み
なにより狭い。
それでも、繰り返しハワイに来る人達がいる。
私は、それはハワイがもつ空気、雰囲気、エネルギーじゃないかと思う。

ハワイ

と口に出して言ってみると、わかる。
英語ぽく言うと、ワにアクセントがきて、ハーーイとなる。
綴りをみると、HAWAIIなので、正確には最後のイが伸びる。
適度に空気が抜けて、朗らかな気持ちになる。
ハワイ語のすべてが、こんなふうな音でできている。
濁点のつく音、切る音はいっさいない。
日本人にはありがたい、カタカナ読みの言葉ばかり。
ホロホロ、リケリケ、ププ、トゥトゥ(おばあちゃん)など、
同じ言葉の繰り返しがよくあるのも、
のんびりした雰囲気を盛り上げている。

アロハ 
マハロ(ありがとうという意味)
ハナホウ(アンコールという意味)
ア フイ ホウ(また会いましょう、という意味)
パウ(終わり、という意味)
エコノマイ(ようこそ、という意味)
ナル(波)
ホヌ(亀)

日常生活の中で、英語に混ざって使われているさまざまなハワイ語。
殆どの道路の名前も、地名も、ハワイ語なのは、
まるで北海道の地名や山や川の名前がアイヌ語でできているのと似ている。

カピオラニ、アラモアナ、マカプウ、ワイマナロ、マキキ、マノア、
ハレアカラ、クヒオ、マウナケア、リリコイ・・・

王族の名前も多い。
これらのハワイ語の持つ音が、とても耳に心地がよい。
涼しい風が、耳をかすめていくような、
甘い香りが鼻の先で踊るような。
そういう音でできている土地が、同じエネルギーをまとうのも納得。
島の外に出かけて、ハワイに戻ってきたとき
足の裏が地面から浮くような感じがするのは、それなのだろう。

きれいな海ならほかにもある。
買い物したいなら、日本のほうが100倍もいい。
けれど、ハワイを包むこの空気が、人を呼ぶのかもしれないと私は思うのである。