太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

日本人だから和柄が好きか

2021-08-05 07:22:08 | 日記
シュートメが、布地屋に妹とともに行った際に、私のために布を買ってきてくれた。
紺色のベースに、猫のシルエットと月、梅の花のパターンが染められた、いわゆる和柄。
人気柄で、3ヤード残っていたのを全部買ってきた。

和柄は、けして嫌いではないが、すごく好きというわけでもない。
和柄だから買う、ということもない。
けれど、シュートメはじめ、周囲の人々は私が日本人だから和柄が好きだと思い込んでいるのだ。
義両親がビッグアイランドに行ったとき、着物の布で作られたマスクを買ってきてくれて、
それを職場でつけると、

ああ、日本人だからそういう柄が好きなのね

という認識を深めることになるのだと思う。
そういう私だって、中国人にはなんとなく中華ぽいものをあげようと思うかもしれないし、人のことは言えないのだが。


和柄は、とりたてて好きではないけど、
「きっとあなたが気に入ると思って」と私が喜ぶのを期待されて言われたら、

「わー、すてき!大好き、これ」

と言ってしまうのが私である。
それがために、私は和柄が好き、という誤解を深めてゆくのだといことも承知している。
シュートメのように、自分が気に入らないものは絶対に身に着けないし、
時間をおいてから、それをくれた人にさりげなく返す(あなたのほうが似合うと思って、などと言って)ことができたら、どんなにいいだろう。

「エプロンなんか、どうかしら」

エプロンなら家の中だけだし、確かにカワイイかもしれない。
が、私の洋裁のセンスのなさを、シュートメは知らない。

「私がどんなに不器用か知らないでしょう。直線縫いしかできないんだよ」

「私が縫ってもいいわよ」

それはありがたい。
夫に話すと、型紙のパターンを買ってきて、それを元にママに教わりながら作ればいいじゃん、と言う。
いや、洋裁を覚えたいとはツユほども思わないぐらいの痛い失敗を重ねてきたから、それは却下。

日本人なのに和柄が好きではないのが悪いのか、
NOと言えないこの性格が悪いのか、
不器用なのが災いしているのか、そこそこ悩ましいのである。