太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

義理まごころ

2021-08-18 08:35:08 | 日記
庭に4本植えたハイビスカスの中で、1番好きな色の花が咲いた。
赤というより、朱色に近い、この色がとても好き。


姉から、
「昔、うちの会社にいた〇〇さんって、わかる?」
とLINEが来た。
〇〇さんは私が勤める前にいてくれた事務の人だ。
一緒に仕事をしていたことはないけれど、祖父母の葬儀などの折に何回か会ったことがあるので顔と名前は知っている。
その〇〇さんが、お盆ということで父にお線香をあげに来てくれたそうだ。
私は父の会社に22年勤めていたが、〇〇さんがいたのはその前だから、お年も70近いのではと思う。

35年も昔の縁を、いまだに忘れずにいてくれることに胸が熱くなる。
それと同時に、私の義理の薄さに胸がチクリとする。

できるだけたくさんの人とで出会いたいとは思わない。
数えるほどでいいから、長くしっかりつながっていたい。
それでも、その数えるほどの人たちでさえ、つながっているのが辛くなってしまうと、縁遠くなる。
そして縁とともに義理まで私は過去においてきてしまう。

お世話になった人たちのことは、けして忘れない。
思い出すし、思い出せばいつも同じ深さで感謝する。
けれど、それを相手に伝えることを、私はしない。
感謝の気持ちがないよりも、いい。
でも、伝えなければ、伝わらないのもまた、確か。

父の死を知った〇〇さんが、2回目のお盆も忘れずに足を運んでくれる。
それは彼女の真心以外のなにものでもない。

いいだけ年を重ね、縁は切れても義理真心は忘れない、そういう人間にいまだにあこがれている自分が小さくみえてしまうのである。