太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

あたらしい靴

2013-09-20 07:08:02 | 日記
私の父は新しもの好きでオシャレである。

残念ながらオシャレなところは似ていない。

オーダーメイドした洋服の袖口が「3ミリばかり長すぎる」のが嫌で

わざわざ直しに行くような細かさは、私にはない。

予断だが、父のすぐ下の弟である叔父は、

服を買いに行くのがめんどくさいから、吊る下がっているのを何でも適当に買ってきてくれれば

それを黙って着る、というおおざっぱさ。

同じ兄弟でも、どうしてこうも違うものか。



オシャレでは父と叔父の真ん中をいく私だが、

新しもの好きなところは似ていると思う。


子供の頃、新しい靴を買うと、必ず店先で、履いてきた靴を箱に入れてもらい、

買った靴を履いて帰った。

母はいい顔をしなかったが、

父がいつもそうしているから、言うに言えなかったのだと思う。



大人になった今も、靴を買うと、履いて帰りたくてうずうずする。

買ったばかりのおニューの靴ばかり眺めながら歩いたワクワクを思い出す。

そして、じゅうぶんに大人だった父が、我慢せずに新しい靴を履いて帰ったことを思う時、

あらためて父の天真爛漫さをほほえましく思うのである。





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時間軸

2013-09-19 14:04:47 | 不思議なはなし
タイムスリップして、若き日の父に会って来た夢の話を書いた。(コチラ


ここのところ、そんなような夢ばかり見る。


朝、いつもどおり家を出ると、皇太子と雅子さまを乗せたオープンカーとすれ違う。

お二人は優雅に手をゆっくりと振っておられ、

夢の中で私は、ご成婚の年に紛れこんでいるのだと気づく。


また、あるときは、

私は、夜、誰かの家の庭にいる。

庭に面した部屋は、こうこうと明かりがついており、

中では大勢の人がパーティを楽しんでいる。

ニコラス・ケイジが手招きして私を呼ぶので行ってみる。

部屋の中に入ると、そこは違う時代で、

1歩、庭に出ると、元の世界に戻る。


どの夢の中でも、

私はそのことを普通のこととして受け入れていたことを、

目がさめてから不思議に思うのだ。



スピリチュアル本によれば、現在過去未来という時間軸は、本来存在しないのだという。

そういわれても、時間軸の中でしか生きたことがないと思っている私たちには、

理解することが難しいのだけれど、

夢の中で何度も別の時代に紛れ込んでいるうちに、ふと思ったことがある。



昔、仕事の一環で、PCで建築図面をトレースしていたことがあるのだが、

建築図面というのは、たくさんの「レイヤー」が重なってできている。

基礎だけが書かれているレイヤー、窓だけのレイヤー、壁だけのレイヤー、と分かれていて、

それらのレイヤーが重なり合って初めて建築図面になる。




私たちが認識している「時間」とは、1本の毛糸の先端から過去・現在・未来と続いているのではなく、

建築図面のレイヤーのように重なって、

つまり、1つの場所に、どの時代も同時に存在し、眺めることができるのではないか。

だから、クリックひとつで、どのレイヤー(時代)にもいける。

もっと言うならば、

皇太子さまのご成婚は、過ぎて終わって消えたのではなく、

ご成婚のレイヤーをクリックすれば、そこでまだご成婚は行われているのだ。



もし、時代を「次元」と言い換えられるとすれば、

タイムスリップというものは存在せず、ただ、別の次元に、

それもどこか遠くではなく、今この場所からすぐにいける場所にある別の次元を行き来するということなのかもしれない。



あるのが当然と思っていたものが、実は存在しないのだ、ということが増えてきた。

常識だと思っていたことが、実は嘘っぱちだった、ということも増えてきた。

新しもの好きで、切り替えが速いのが取り得の私は、そういう考えにすぐに乗っかる。

そして、どんどん新しい景色を見たくなるのだ。


もし私が眠っている間に、ほんとうに他の次元に遊びに行っているとしたら・・・

と考えるとワクワクするので、

そういうことにしておく。






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幸運のマツタケ

2013-09-17 07:28:36 | 日記
昨日、日本人の年配女性が、ある本を探していた。

私はその本がある場所を覚えていたので9案内したら(しかも1ドル!)、女性はとても喜んで、


「私はいつもラッキーなの。

欲しいなーというものがすんなり手に入るのよ。以前、本土の辺鄙な場所に住んでいたとき

カマンベールチーズが食べたくなったんだけれど、近くに売っている店はなかったの。

そうしたら、まさにその日、カマンベールチーズを持ってきてくれた人がいたのよ。

あれは不思議だったわ」



そうして、あなたにこれをさしあげるわ、と言って、バッグの中から

マツタケのパックを出した。

10ドル以上はするものなので辞退したけれど、



「いいのいいの。私に会った人はラッキーが伝染するわよ。

それは絶対に人にあげないで、あなたが食べてね、約束よ」



昨夜、ありがたくマツタケを焼いて、おしょうゆを垂らしていただいた。




実はここのところ、とても落ち込むことが重なって、昨日もブルーな気持ちで仕事をしていた。

だからこそ、そのマツタケは特別な味がした。







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アメリカで歯を治す ~2

2013-09-12 17:11:47 | 日記
アメリカで歯を治す 1



歯根の治療をするために、専門の歯医者に行ってから2週間。

腫れて炎症を起こしていた歯茎のために、まずは1週間抗生物質を飲んで、

特別なマウスウォッシュを朝晩の歯磨きあとに使い、口内にバクテリアが発生しないようにした。

腫れはおさまり、痛みもすっかりなくなった。



まだ数箇所しか病院には行ったことがないけれど、

どこもとてもきれいで、完全に個室で、インテリアも病院ぽくなくて、

なにより待たされることがない。


日本の歯医者では、いくつかの椅子がひとつの部屋に並んでいて、

隣の患者との会話が丸聞こえのところがほとんどだったし、

総合病院に至っては、待合の椅子の場所が2段階に分かれていて、

中の待合椅子に座っていると、カーテンの向こうで

「腫瘍がかなり大きくなっていますね、これは手術したほうがいいです」

なんていう会話が聞こえてきて、居心地が悪かった。



日本の病院が混んでいるのは、患者の数が多すぎるんだと思う。

どこでも好きな病院を選べて、どこでも安く治療が受けられて、さらには高齢者はもっと安いとなったら、

ちょっとしたことでも病院にかかるだろうなあ。



さて、私の歯をチェックしたドクター。

炎症もおさまってきていて、痛みもないのなら、今ここで歯根の治療をする必要はないという決断をした。

なぜなら、日本で受けた歯根の治療がよくなかったために、私の歯の下にあるべき骨がない。



骨がない、って言いました・・・・??英語を聞き間違えたか・・・・・??



聞き間違いではなかった。

「何人か日本で治療を受けた患者さんが来たことがあるんだけど、

とても状態が良くなくて、抜歯するしか手立てがないことがほとんどなんですよね」


どうやら私もその一人というわけだ。

日本の治療のやりかたと、アメリカのやりかたは違うのだ。

「ただ違うというだけで、日本のやりかたをどうこう言うわけじゃないんですけど」

と、とても穏やかで優しいドクターは前置きをして、

「アメリカでも何十年か前にはそうやっていた、というような治療を、まだ日本はやっているように思うんです」



その場しのぎのような治療をして、金属をかぶせておく。

だからしばらくすると、また同じ歯が具合が悪くなる。

アメリカじゃ、もう金属は滅多に使わない。

私も去年、夫の父に、奥歯の金属の歯を全部ポーセリンという、他の歯と同じ色のものに変えてもらった。

異常に気にする「歯並び」だって、見かけはもちろん、歯の健康を保つのにも、

歯並びがいいほうがいいのだ。

30をとっくに過ぎても、歯列矯正をすすめられるし、実際にそれをやる人もいる。



治療費はバカ高いが、アメリカで歯を治せば、ずーっともつ。



結果として、

歯根治療をやってお金の無駄をするよりも、様子を見て、もし再び具合が悪くなるようだったら抜歯する。

そして抜歯したあとは、歯の下にあるはずの骨がないからインプラントもできない。

一番奥の歯なので、ブリッジもできない。

よって、抜歯したあとは放置。

さいわい、租借するには、なくても困らない場所にある歯なので大丈夫。





半年後の予約をして、支払いはいかほどかと思いきや

「今日はタダよ」

は?

「前回と同じ歯だから♪」



アメリカの医療システム。やっぱりよくわからん。







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鉄則

2013-09-11 07:51:38 | 日記
ふとした動作で、そのひとに親しみを感じることがある。

職場で、お客様からクッキーの差し入れがあった。

丸い2枚のクッキーの間にクリームがはさまっているもので、

ある同僚が、クッキーを1枚クリームからはがしてから食べ始めた。

彼はまだ入ったばかりで、ろくに話もしたことはなかったけれど、

それを見た途端、非常に彼を親しみを感じてしまった。


クリームがはさまったクッキーは、はがしてから食べる。


これは私の鉄則である。

はがすと、クリームがくっついたクッキーと、何もついていないクッキーに分かれる。

何もついていないほうのクッキーで、

クリームを少しずつこそげとりながら食べるのもよし、

甘いクリームつきのクッキーと、甘くないほうのクッキーを交互に食べるのもよし。



似たような鉄則のなかに、

バウムクーヘンもある。

これはまず、重なった層をはがしながら食べたい。

はがすのを楽しんだら、今度は重なったままのものも食べる。


甘い砂糖を巻き込んだ、かわらせんべい のようなものも、

端から かわらせんべい の外側を歯でむきながら食べるのが好き。



ただ、これらは、人前ではなかなかやりにくいのが難点で、

だからこそ、その同僚をみたときに尚更親しみを感じたのかも。









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