太平洋のまんなかで

南の島ハワイの、のほほんな日々

クイズ

2017-07-13 07:41:04 | ハワイの自然
これ、なーんだ??







知っていた人はすごい。


Bird Of Paradise(ゴクラクチョウ)の種。




これね。



黒い頭にオレンジの帽子を被っていて、ものすごく可愛い。

オレンジの部分は、フリースのような手触り。

このオレンジの部分が、花のトサカのところになるのだろうか。

これはいただきもの。

我が家にはこの花はないので、さっそく蒔いてみよう。






 にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村


ホノルル美術館

2017-07-11 07:54:26 | 日記
オアフ島は小さいけれど、いい美術館があると思う。

大きなのはホノルル美術館と、ビショップ美術館だ。

ホノルル美術館は世界のアートや絵画で、ビショップ美術館はハワイの歴史を主に紹介している。



ホノルル美術館はホノルルの真ん中にある。

建物もなかなか素敵にできていて、併設されたレストランも雰囲気がいい上に美味しいものを出す。

このレストランの、あたたかいゴートチーズのサラダがおすすめだ。





ここには特別展をみるために年に何度も足を運ぶ。

今日は、日本の明治時代の写真に、あとから色をつけたものを紹介する特別展にでかけた。

日本にいたら、行かなかったかも。

夫が日本人だったら、行かなかったかも。

私は外国人と結婚して、日本を見る位置が、ちょっと変わった。

ハワイに住むようになって、その傾向は強くなった。




野毛山の桜

満開の桜、茶店の緋毛氈、道の真ん中でくつろぐ黒猫。

そういえばもう7年も桜を見ていない。


常設部分に、浮世絵の作り方が図解で紹介してあるところがあって、私はそれを見るのが好きだ。

今日もその前でたたずみ、じっくりと眺める。

10年ほど前に安藤広重の美術館に行ったとき、浮世絵風のものを自分で染める体験ができるものがあって

私と夫は子供達に混じって夢中でやった。

版画など、小学校の図工以来やったことがないが、それは我が不器用さを知っているからで

でもこんなことができたら楽しいだろうという憧れは、ずっとある。

彫る作業よりも、紙に染めてゆく作業に特に惹かれて、

浮世絵の雨の一筋一筋、着物の柄のひとつひとつを、穴があくほど眺める。







美術館には、こんなふうなパティオがいくつかあり、どれも雰囲気があっていい。

このパティオには、小さなカフェがある。



美術館の斜め向かい側の角に、アートの教室が集まっている建物がある。

ここは成人向けのアート教室で、彫金や版画、水彩画、油絵、墨絵など、プロのアーティストが講師となって

週に1日、3ヶ月から半年のクールで開催されている。

教室の案内が来るたび、参加したくてたまらなくなるのだけれど、

なにしろ遠いので時間的に今は無理。




その建物の庭にあるバニヤンツリー。

枝から下がって伸びてきた蔓が、とうとう地面に着いて根を張っている。

こうやって足が何本も生えたように幹が増えてゆく。




これは、あと少しで地面に届く。

子供達がターザンごっこをするのにちょうどいいので、下の地面が足で蹴られて土が出ている。

誰もいないので、私もターザンをやってみた。

あれは、やったことがある人はわかるだろうが、自分の体重を支えるというのは案外大変なことで

「アー、アアーー」

と揺れてみたはいいが、戻ってくる前に力尽きて地面に落ちた。

「しっかりつかんでないから落ちるんだよ」

夫がやってみるが、最近体重が増えたせいか、一往復して落ちた。

アホな二人のターザンごっこを、どこかの誰かが眺めていたかもしれない。






 にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村








知らないけど知っている

2017-07-10 09:25:27 | 日記
私の好きな映画トップ10は、そのときそのときで微妙に入れ替わるが、

「フォレスト ガンプ」は必ず入っている。

自分にとって好きな映画は、本と同じで、

何度も繰り返し観ているうちに、新しい気づきがあったり、見方が変わることもあるし、

同じ場所で同じ感動や笑いを楽しむ、水戸黄門的な映画も、それはそれでまたいい。



何度観たかわからないフォレスト ガンプを、テレビで放映していたので観た。

フォレストのお母さんが言った。

「Life is like a box of chocolate.You never know what are you gonna get」
(人生は一箱のチョコレートみたいなもんよ。何のチョコを取るかわからないもの)



これは私が好きな場面なのだけれど、今日はやけに身にしみた。

ぼこぼこしているのでアーモンド入りかと思ったら、違ったり。

さっきヌガーがあったから、これは違うだろうと思ったらヌガー入りだったり(ヌガー苦手)。

ラズベリージャムが食べたかったのに、意外とミントが美味しかったり。




冒険して、まずいチョコレートを食べてしまうより、慣れた味を食べ続けるほうがいいという気持ちは

きっと誰にでもある。

私もそうだったし、今だって同じだ。

けれど、今日は違うことに気づいた。



そのチョコレートって、実は全部自分があらかじめ用意してきた、自分へのプレゼントなんじゃないの?


人生を始める前に、おおまかなシナリオを決めてくるという考えが、私は好きだ。

ただそれは、起きることが絶対的に決まっているというよりも、自分が何を選ぶかで

その先が分かれていく、というのがいい。

地球に人間として生まれる自分に、わくわくしながらいろんな味のチョコレートを詰めたのに

そんなことも忘れて、ヌガーを取ってしまっただの、ナッツは歯にはさまるから嫌だだの、

ラズベリージャムがないのは不公平だの文句ばかり。

全部がラズベリージャムだったら、それはきっとつまらない。

「美味しい」を味わうためには、「美味しくない」が必要。

「美味しい」が「すごく美味しい」になるためには、「まあまあ」「あまり好きじゃないかも」があったほうがいい。

まずいチョコはもう食べたくないから、いつまでもこのチョコを大事に食べていようと、私なんかはすぐ思う。

そうやって守りに入って、うずくまっていると、強制的に次のチョコを選ばねばならないような事態になり

なかばヤケになってチョコを選んできた。

カカオ98%ぐらいの、甘くもなんともないのもあった。

食べたこともない、おいしいピーナツバター味のもあった。

最初だけ甘くて、あとで口の中でパチパチ爆発するのもあった。





人生は、一箱のチョコレートだ。

何を取るか、わからない。

けれど、それはみんな自分が選んで詰めてきた。

一番大事な自分のために作った、最高の詰め合わせ。

だからほんとはハズレなんかない。

何が起きるか知らないけど、知っている。

知っているけど、それを知らないからおもしろい。

そそっかしい私のことだから、ちょっと変わった味のを多めに入れちゃったかもしれないが

変わった味もそれなりに楽しめたら、チョコレートの上級者になれるんだろう。







 にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村






Made in Hawaii にオミヤゲを思う

2017-07-09 17:41:46 | 日記
職場では、オリジナルの商品のほかにもお土産物を扱っている。

よく聞かれる。


「これってMade in Hawaiiでしょうね?」


ココナツオイルであるとか、ククイオイル、マカダミアオイルやチョコレート、パンやクッキー、

チョコレートやナッツなどの食品は、ほぼハワイで作っているものだ。

でも、写真たてやパレオ(水着の上に巻いたりする布)、アルバムやチープなアクセサリー類のほとんどは

ハワイ以外で作られている。

日本でも同じであるように、企画はハワイで、作るのは外ということだ。

日本の場合、日本でも作ることができるけど、人件費などの理由で日本の外で作るのだが、

ハワイの場合は、ハワイで作ることができないのだ。

こんな狭い島で、そういうものを作る工場の土地を確保するのは困難。

かりに土地を確保したとて、東京よりニューヨークよりも土地が高いハワイの工場で作ったものに

いったいいくらの値段をつけたら利益が出るのか。



旅行者が、ハワイ産にこだわる気持ちはよくわかる。

私だって旅行に行ったら、そこで作られたものを買いたいと思うだろう。

メイド イン ハワイかどうか聞かれたら、

企画はハワイだけど余所で作っている、と正直に答えるときもあるし、

ほんとうのハワイ産が欲しかったらコナ コーヒーにしたらどうか、と言うときもある。



ハワイで作ってないなら買ってもしかたないわ、と舌打ちをして商品を投げ戻すご婦人。

その、貝でできたお土産用のブレスレットが500円で買えるのは、ハワイで作ってないからなのだよ。

ハワイで作ったブレスレットなら、ハワイアンジュエリーをおすすめするけど、

1000円のブレスレットを「高い」と言って買わなかったあなたが、ハワイアンジュエリーを買うとは思えない・・・



日本の温泉やスキー場に行くと、「○○温泉に行ってきました」とかいった名前のクッキーやお饅頭が並んでいる。

それらの多くは、限られた工場で作り、表装だけ変えて売っているのだと聞いたことがある。

でもお土産なんだから、それでもいいと思う。

そもそもお土産とは、『あなたのことを忘れていませんよ』という気持ちだと思っている。

日本特有の、職場に買ってゆく義理のお土産であれば、意味合いはもっと軽くなる。

その土地で作った工芸品であればすばらしいかもしれないけれど、

そうでなくたって、なにかを私のためにみつくろってくれた気持ちが嬉しいじゃないか。

それに旅先の写真やエピソードがあったら、それでじゅうぶん。

さらっと軽いほうがいい。




というのも、

実家の応接間のカップボードに、北海道のお土産の、鮭をくわえた木彫りの熊が何体も並んでいる。

アイヌの女性を彫った、立派な木彫りもあったなあ。

虎と竹が彫られた衝立も、狭い玄関をさらに狭くしている。(なぜかみんな木彫り)

それらのひとつひとつはすばらしい。

しかし、すばらしいのと、もらって嬉しいのとはまた別の話であることもある。

できればお土産は食べてなくなるものか、コンパクトなものがいい。

と勝手に思っているのである。









 にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村

バリ島

2017-07-07 08:24:59 | 日記
夜、窓をあけていても風が動かない日は、天井扇をつける。

ゆっくりとまわる扇が作る風は、うちわで扇ぐ柔らかい風に似ている。

ぼんやりと天井扇を眺めていると、バリ島を思い出す。




7,8年も前になるが、夫とバリ島に行った。

私は初めてで、夫は数回訪れたことがあった。

バリ島好きな友人から、ホテルの部屋にはプライベートのプールがついているだのといった話を聞いていたので

そういうファンシーなリゾート地なのかと思っていた。

しかし、行ってみれば、狭い道路を4人乗りの50ccバイクや車がけっこうなスピードで行きかい、

道端にしゃがんでいる男達が、じろじろと通行人を眺めていて、物売りがやたらと声をかけてくる。

私達は、そのクタという喧騒の町を離れ、ウブドという山あいの町に移った。


そこで夫が記憶を頼りに行った宿は、緑豊かな敷地にバンガロー式に建物が建っていた。

薄暗い部屋には、大きな天井扇がゆったりとまわっており、窓の外の田んぼと椰子の木の風景は、まるで切り取った一幅の絵のようだ。

広いバルコニーに、座り心地のよさそうなテーブルとソファがある。

ぬるいが、一応湯が出るシャワーがあり、朝食はボーイさんが運んできてくれて、バルコニーで食べる。

プールもいらない、しゃれた設備もいらない、買い物にも興味ない私は、こっちのほうがずっといい。

これで1泊500円。むろん、二人で。

至るところにアートがあって、のんびりとしたウブドが私は好きになった。



夫の友人グッディが、家に招いてくれるといってトラックを借りて迎えに来てくれた。

「すぐそこだよ」

と言って走り出したトラックは、キンタマー二山(ほんとにそういう名前なんだってば)を1時間かけて越えた。

一間だけの石造りの家で、4歳の娘と奥さんと親戚達が私達を迎えてくれた。

食事はタイルの床の上で。キッチンは庭。

そこで食べた「サテ」という串にさした豚肉の美味しかったこと。

みんなで笑い転げて、ひんやりしたタイルに寝転がって空を眺めた。

彼らの精一杯の心のこもったもてなしが、ほんとうに嬉しかった。




夫が以前バリ島を訪れた時、ひとりで路線バスに乗ったのだそうだ。

バスといっても、どこかで廃車寸前になった車をそのまま使っているだけで、ドアがないのは当たり前。

信号待ちをしていると窓の外から物売りが来たので、夫は肉団子を買った。

バスの中には、生きたままの鶏や豚を連れた客らがいて、肉団子を食べている夫に声をかけてきた。

「このバスに旅行者が乗るなんて滅多にないこったよ」

「アンタ、そんなもん食べて大丈夫かね。よそから来た人はお腹を壊したりするっていうけどさ」

さいわいお腹は壊さなかったが、夫はいつもそうやって、すぐに地元の生活に溶け込んでしまう。



バリ島の人たちは、朝夕に神と悪魔にお供えをする。

食べ物に美しい花などをあしらったものを、家の入り口にそっと置く。

陰があって、陽がある。

どちらも同じだけ大切。

神も悪魔も、おなじもの。

夫は1ヶ月ほど滞在して、仕事を真剣に探したのだという。

「仕事があったら、ここに住んでもいいと思った。まだ日本に行くなんて思わなかった頃だからね」

私は常々、日本の何が夫を虜にするのだろうかと思っていたが、

バリ島に来て、私は何となくだけれどわかったような気がした。






寝室の、ゆっくりまわる天井扇を眺めながら、バリ島を思い出す。

不思議な「陰」の土地。





 にほんブログ村 海外生活ブログ 海外移住へにほんブログ村