西原理恵子ファンだったらはずせない、「酔いがさめたら、うちに帰ろう。」を観てきました。
大笑いも大泣きもしない展開ですが、気持ちを通わす人間関係のあるなしで、人生のほろ苦さ、優しさを味わえられるか否かがしみじみ分ります。
浅野忠信さんの確かな演技は定評があるところですが、その自然さに参りました。
アルコール依存症治療の病院を退院する際の体験発表は、まるで現場で自分のことをしゃべっているようで、せりふくささがありません。
その浅野さんをはじめ、周りが自然体のオンパレード。
精神病病棟の入院患者の突拍子もない行動でさえも自然なのです。
だから、患者として^^出ていた西原さんがせりふもないのに、パッと目立ったりして。
主役を支える助演の方たちがとてもぜいたくに配されていました。
甲本雅裕さん、西尾まりさん、光石研さん、志賀廣太郎さん、北見敏之さん、螢雪次朗さん・・・、脇役のオールスター^^(?)キャストです。
若いころは、気負いが演技をじゃましてたような、利重剛さん、高田聖子さん、2人の精神科医さんが魅力的でした。
何かあったら、主治医になってもらいたいほどの、精神科医ぶりです。
長回しでエンドロールにそのままつながる、海辺で遊ぶ4人家族もいい雰囲気でした。
映画の中で、「おとしゃん」と何回か呼びかける女の子役、お兄ちゃん役の子役さんたちもよかったです。
永作博美さんの衣装がこれまた感じよかったです。
いいせりふ、いいシーンがところどころで光っていました。
(写真はシネマトゥデイのサイトから借用しました)