おらおらでひとりいぐもを図書館に返しに行って、利用者の多さに、印刷された本はまだしばらくすたれないぞ、と嬉しくなった私です。
この作品も図書館にリクエストして、1年待ちました。2017年下期の芥川賞受賞作です。
以前だったら、次の芥川賞、直木賞の受賞作が決まる前までには回ってきたものですが、手元に届いたのは次々回発表後でした。
ページをめくったとたん、これは手強いと感じました。
74歳1人暮らしの主人公桃子さん、綴る心の声は東北弁です。スムーズに読み取れません。
ちょうど10回前の芥川賞受賞者は黒田夏子さん。受賞時75歳の『abさんご』でした。
こちらも読みこなせなくて読む自分に力がないのかと、落ち込まないまでも、不満が残りました。
若竹千佐子さんは黒田さんに続く、高齢女性受賞者です。
『おらおらでひとりいぐも』はいかにも芥川賞っぽい作品。
でも、この中には別の小説になりそうな要素がタップリ含まれています。
若竹さん、ぜひぜひいろいろ書き起こしてみてくださいな。