昨日は、朝早く家を出て、友人の診察に付き添いました。そのあと、彼女を誘って、ランチしてから弦楽器フェアに行きました。もちろん、リュートの佐藤豊彦さんのレクチャーコンサートが目当てです。
私たちは新宿から都営新宿線で九段下まで行き、そこからお堀を見ながら田安門を通り、日本武道館の脇を見ながら、時間があるからと北の丸公園のベンチでしばらくぼーっとしていました。都会のど真ん中に、こんなに緑のオアシスがあるなんて、素敵ですね~。この前BSで見た映画「すーちゃんまいちゃんさわ子さん」のピクニックのシーンを思い出しました。
それから、科学技術館に入って、ずーっとレクチャーコンサートが始まるまで近くの休憩所で座っていました。30分前になっても会場には入れません。関係者に聞くと、15分前に会場とのこと。この弦楽器フェア恒例のコンサートは、実は地下のサイエンスホールで行っているのですが、リュートの佐藤豊彦さんのだけは、展示会場と同じ1階の大きな部屋で行うのです。だから、地下のホールに行きたい人も間違えていたり、少し混乱して来ていたので、「15分前に会場で45分から演奏です」なんて、余計なお世話までしてしまいました。
夫が大好きな佐藤豊彦さんの近アートは、だいぶ昔に二人で行ったことがありました。そして夫が亡くなる1年くらい前、東京でのコンサートを楽しみにしていたのですが、佐藤豊彦さん本人の腱鞘炎で中止になったこともあり、夫のためにどうしても聴きたいと思っていたのです。友人も付き合わせてしまいました。
演奏はレクチャーも含めての1時間、あっという間でした。ビウエラ、そしてルネサンスリュートに持ち替えての演奏。ガット弦の話や、楽器のルーツなど、とても興味深い話でした。夫が聞いたら喜んだことでしょう。
日本の琵琶は、くりぬきで、リュートは板を張り合わせたもので、日本の気候では割れてしまうそうです。ということは、日本でリュートを保存して演奏するのって、かなり難しいのかしら?それに、弦楽器フェアのコンサートは、製作者の楽器を使うのですから、癖や何やら調整する時間がほとんどないわけで、そのことを考えると、とんでもなく大変な演奏だと思います。
たまたま、今朝は日曜美術館で「正倉院展」を放送していました。例の、正倉院の琵琶も登場しました。8世紀の物がこうして残っているというのは、本当にすごいことですが、それは日本が島国だということと、ヨーロッパではいつも侵略や何やらで常に新しいものに代わってきたから残っていないということなんだそうです。日本はどんどん入ってきて、そのまま。文化の違いを感じました。
弦楽器フェアでは、試奏ができるので、あちこちで、まるで腕自慢?をしているようにいろんな曲が流れていました。腕に自信がないと、そんなことできませんよね・・・。私はもうすっかり、楽器に触ることも少なくなりました。ヴァイオリンは、新しい楽器で、そんなにすぐにいい音色がでるのでしょうか、ちょっと疑問。それこそ、中古の世界だと思うのですが。