俳句ではそれほどでもなかったけれど、短歌は和歌の時代から、そりゃもう、恋の歌ばかり。だから、相当エロい話が歌われているのです。宮柊二の全集でも、えー!?という歌が出てきました。それは、戦争から帰ってからの歌で、
まぐはいしのちの疲れの懈(たゆ)き身を遣らむかたなし蚊遣香のにほひ
これは「小紺珠」に入っていました。まぐわうとは、性交のことです。びっくりでした。もちろん、戦中に結婚しているから、奥様とのことですけどね。
俳句ではそれほどでもなかったけれど、短歌は和歌の時代から、そりゃもう、恋の歌ばかり。だから、相当エロい話が歌われているのです。宮柊二の全集でも、えー!?という歌が出てきました。それは、戦争から帰ってからの歌で、
まぐはいしのちの疲れの懈(たゆ)き身を遣らむかたなし蚊遣香のにほひ
これは「小紺珠」に入っていました。まぐわうとは、性交のことです。びっくりでした。もちろん、戦中に結婚しているから、奥様とのことですけどね。
昨夜の「映像の世紀プレミアム 人類の危機」を録画していたので、今日、じっくり見ました。キューバ危機からチェルノブイリまで、目を離せない内容でした。特に、キューバ危機は、よくわからなかったので、こういうことだったのかと「ガッテン」しました。さすがに、ケネディ兄弟は素晴らしかった!特に、J.Fよりもロバートの方が、有能だといううわさもあったんですよ。第3次世界大戦にならなくて、本当に良かったです。あの時、読谷村の米軍基地で、核搭載のミサイルが発射寸前だったんですって。
日本は未だに、アメリカの植民地のようなものじゃないですか、これでいいの?
ケネディとフルシチョフが、米ソのホットラインをキューバ危機を教訓に設定したことはよかったと思います。今は、ロシアよりも中国ですが、世界第1位第2位の米中でホットラインを作り、それぞれがもっと仲良く話し合ってもらいたいと思います。まあ、トランプよりもその先の大統領に任せた方がいいのかもしれませんね。とにかく、核戦争にならないように、核兵器保有の国々が、ちゃんと話し合える場を持つべきなんですよ。地球は、あなたたちだけのものではないし、ましてや人類だけのものじゃない。私たちは、せいたいけいのことをもっと真剣に考えなくてはいけないんです。そうでなければ、人類は滅びるしかない存在になりますよ!自分勝手は許されません。キューな危機のようなことは、これからも起こりうることです。その時に、国のトップが本当に信頼できるのか?トランプなんか、論外でしょう。
佐佐木幸綱選
「ウェブ授業課題でけっこう忙しい」笑うわが娘もパソコンの中 三重県 中西左恵子
百年の暮らしまとめて早送りゴミにしていく実家の片付け 神戸市 高寺美穂子
一首目、オンライン授業が一般化されているようですが、宿題も大変ですね。二首目、実家の片付け、じつに面倒だと思います。築百年の家を空っぽにするなんて、大事業ですよ。家を引き継いでそこで暮らすというのは、核家族化ではなかなかできないのでしょうか。空き家が問題になっている今の社会ですものね。
高野公彦選
バスに並びバスを追い抜くウーバーイーツ コロナの今を生きねばならぬ 東京都 大野紀代
夏休み帰ってきたよ東京から出ちゃだめパパはかくしておこう 藤枝市 石塚文人
一首目、けっこう荒っぽい運転で問題になっているウーバーイーツの配達人、まさか大野さんはご自分で?なわけないですよね。ただ、それをやらなくては生きていけない若者を歌ったのでしょう。彼らにもそうする事情がある。でも、本当に気をつけて運転してくださいね!健康でいてこそですから。二首目、これは馬場あき子さんも選んでいます。パパが自粛警察に見つかったら大変です!東京都は今も、感染者が減らないのですが、経済を何とかするために、旅行も東京都はずしは終わったし、イベントなどの定員も半数以下という縛りを見直しています。ただ、本当にこれで大丈夫なのかって思います。医療従事者の負担を真剣に考えないと、国自体が滅びますけど。
永田和宏選
しょせん武漢どうせ香港のことなどと言えない明日が日本に来る 東京都 野上卓
僕の名はこうてつとらとカンチョルホ生まれたときから呼び名が二つ 神戸市 康哲虎
一首目、コロナ禍のこともそうだし、中国のように管理社会で自由がなくなるのではという危機感もそうだし、本当にその通りだと思いました。中国が香港を締め付けるのは、なんとも悲しい事態です。中国が香港並に、個人の自由を認めればいいのに。二首目、いわゆる在日と言われる人たちは、日本読みとハングル読みと二種類あるのですね。昔は、日本名もあったと思います。人はみな、アイデンティティーを尊重されるべきだし、そうなればハングル読みでいいと思います。自分のルーツを大切にしてほしいです。
馬場あき子選
看取りなく通夜葬儀無く斎場で骨壺の来る死者数の一 沼津市 東川勝範
ヘルパーさんおらの方言口真似し「きばいやんせ」と活入れらるる 千葉市 野崎耕二
一首目、怖い現実です。コロナで亡くなるのは、本人も周りの人たちも本当につらい。二首目、ちょっとほのぼのしてしまいます。私も方言はうらやましいと思います。バイリンガルですもん。
全集を読んでいるのですが、余計なことについつい目が行ってしまうのです。戦後、昭和22年3月に読売新聞社主催で文部省後援、東京都美術館で「第1回泰西名画展」が開催され、彼は見に行きました。その時に詠んだ短歌が4首載っています。セザンヌの「聖ビクトアル山とマルセイユ湾」、ピサロの「庭」、ゴーガン「タイチ島にて」、ルオー「郊外」。ところが、どれもこの絵だという確証が持てないのです。ゴーギャンはタヒチ島の絵をたくさん描いているし、ルオーの「郊外」の歌には、馬車とか十字架とか歌に出てきますが、そんな絵は見つからないのです。これらの絵は、本物だったのか?だって、貧しい戦後ですよ。名画を集める資金もないし、本当のところ、どうだったのか?せめて、前書には正確なタイトルを書いてほしかったです。