ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

宮柊二の短歌「晩夏」

2020年09月22日 15時14分45秒 | 短歌

 「晩夏」というユーミンの歌がありますが・・。もっと昔の宮柊二の「晩夏」に、よくわからない(といっても、他のもよくわからないのですが)短歌がありました。

行春の銀座の雨に來て佇てり韃靼人セミヨーンのごときおもひぞ

 これ、まったく意味が分かりません。ネットで検索すると、短歌研究会Bというところで、説明がありました。なんでも、ガルシアの小説「赤い花」からきているとか。セミョーンというのは人名で、シメオン、シモン、サイモンと同じ。ロシア人によくある名前だそうです。亡夫はなぜか、「シメオン」という名前が大好きでした。さてその「赤い花」には主人公の名前はセミョーンでも、韃靼人が出てきません。両方登場するのは、チェーホフの小説です。これは本人が勘違いしたのか、なんだかわかりませんが、謎ですよねえ。これを詠んだ頃、梅原龍三郎と安井曽太郎の展覧会に行っています。でも、両人とも、韃靼人やセミョーンという言葉がついた絵はないようです。

 それにしても、貧しいとはいいながら、けっこう銀座とか、昼だけじゃなく夜も行っていたようで、奥さんと子供は何も知らず、気の毒ですよ。男って、これが当たり前なのか、頭來るな。

コメント
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