ハッチがいた日常

夫は病死、仕事も辞めて被災猫ハッチと暮らしたけれど、10年で終わってしまった。これからは本当の一人暮らしの日々。

朝日歌壇2月21日

2021年02月22日 11時55分18秒 | 短歌

高野公彦選

赤貧とコロナの中へ出獄す失うものを持たぬ青空       東京都 十亀弘史

告げられしステージⅢは闘病の始まりなだけ死ぬのではない  三原市 向井好美

 一首目、刑を終えて出てきた人でしょうか?それを想像してのことでしょうか?お金もない、コロナ禍で普段よりも仕事につけない、そんな自分とは関係なく、青空は眩しい。コロナも金欠も関係なく、すがすがしい。でも、自分もそうだよね、もう失うものはないんだから、再出発の青空に感謝しましょう!二首目、人は誰もがいつかは死ぬのです。そして、今はよほどでない限り、がんだって治療すれば長く生きられるのです。闘病への覚悟が素晴らしいです、早く良くなることを祈ります。

永田和宏選

ピーター・フォークも小池朝雄もゐないのにドラマは進む刑事コロンボ 生駒市 辻岡瑛雄

飲み食いと旅することが経済だとはじめて知ったこの一年で      滋賀県 木村泰崇

 一首目、この方もBSプレミアムの水曜夜9時から放送の刑事コロンボを見ているのですね。先週から、新シリーズとなったので小池朝雄さんの声ではなくなりました。でも、旧シリーズでも吹き替えが途中でころころ変わるので、見ているほうは慣れるまで戸惑いました。新シリーズの一作目は、私は納得できない内容でした。下手したらコロンボ死んじゃうかもしれない賭けをしたのが、うそだろーと思いました。旧シリーズはどれも最高に面白かった。細部がとても素晴らしく、さらに背景で流れる音楽も、現代音楽だったりバロック音楽だったりと、当時のアメリカで古楽が盛んだったわけじゃないのに、不思議でした。とにかくセンスがいい!おっとっと、脱線。70年代のこのドラマが今も見ごたえがあるというのが、すごいですよ、だって半世紀経っているのに!新シリーズは10年後に放送され、コロンボも凄腕刑事の風格が出ています。私はおちゃめな旧シリーズのコロンボの方が親しみがわくけどなあ。二首目、国の政策が、無茶苦茶のこの国。Gotoキャンペーンは、どうみたって、失策じゃなかったのか?そして、政治家も官僚も自分たちがそうじゃないのに、性善説にしがみついて、こんなことではオリンピックも開催できるのか不安ですよ。自粛自粛といっても、もう誰も従わないじゃないですか。梅の畑に立ち入り禁止でも入っちゃうし、江の島は3密もいいところ。最近はスーパー入口のアルコール消毒も、しない人が増えていてうんざり。日本の国民は、いい人ばかりじゃないですよ。いい加減で、卑怯で、不誠実。人にうるさく自分に甘い、これってサイテーでしょ。私はこの国を信じない。

馬場あき子選

自らが濃厚接触者と知りし生徒は差別を恐れて泣きぬ    神戸市 斎賀万智

 コロナに感染した人を差別するという不思議、誰もが感染する可能性があるのに。日本人の醜さ、これですよ。いじめ、偏見、本当に嫌になります。

佐佐木幸綱選

手拍子なきラデツキー行進曲は初春の耳にあたらしされどさびしき 東京都 福島隆史

玄関も窓も吹雪に埋まるる日除雪車の後ろゴミ収集車来る     米沢市 青柳ひろ江

 一首目は、新年恒例のウィーンフィルのニューイヤーコンサート、なんと無観客だったそうです。夫がいた頃は毎年見ていましたっけ。レーザーディスクでも持っていましたね、クライバー指揮のを。懐かしいです。必ず毎年演奏されるラデツキー行進曲が、無観客で手拍子なしで、コロナ禍でのコンサートとして歴史に残るでしょう。二首目、今シーズンのドカ雪の影響は、本当に大変だったでしょう。想像でしかなくて、申し訳ないです。日々のゴミ収集は、欠かす子露の出来ないライフラインです。除雪車のする後ろをついてくるという光景が目に浮かびます。私たちにできることは、ごみを減らす努力です。日本は環境に関して対策が遅れているので、ジェンダーと同じように力を入れなくてはいけませんね。

 

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