TINKERBELL BLOG

茨城県取手市「美容室アトリエティンカーベル」ティンカーベルのスタッフを身近に感じていただければ嬉しいです

信越トレイル3日目(最終日) その2

2018年09月04日 | Weblog
渾身の自撮り第二弾。
身も心もぼろぼろになったこの姿を見てやって下さい。

菱ヶ岳テントサイト分岐を過ぎて、野ノ海峠の文字が現れ、安心感が生まれると同時に激坂の繰り返しが待っていました。

地形図を見ると大きく3回アップダウンします。
体感的には大きく5回のアップダウンでした。
わずかな安心感をかき消されるようなこの仕打ちにうなだれる僕。

行く手をはばむように腹のあたりに倒れて生える太い木々。
これをくぐる時の感覚は、小学生を背負ってスクワットするような感じです。
立ち上がるときに目の前に黒い点がバーっと出たり、砂嵐が吹いたりしました。

昔、自転車で秋田→茨城550kmをやった時に胃がやられて、血尿が出た感覚に似たものが訪れました。
今回は胃薬を飲んでみました。
あの時も胃薬があったら違ったのかもしれませんね。
だいぶ楽です。

あと少しで野ノ海峠というところでノックダウンしました。
登山道の真ん中にマットを敷きました。
そこは良い感じに傾斜がついていて、風が抜ける場所でした。
人に会うことも無さそうなので、もう構うもんか状態です。

横になると意識が遠のきそうになりました。

ここで思い切って光原荘で汲んできた水1リットルを捨てました。
軽くして負担を減らすつもりです。

午前10時40分 野ノ海峠到着。
3冊ある地図も最後の一冊の最後の折り返しになりました。
ちなみに1枚の地図を4回折り返します。

急に蛙が現れるようになりました。
なんでかな。

突然崖崩れ箇所に遭遇しました。
すでにルート変更されていますが、かなり大きく崩れています。
幅50mぐらいに渡って深く落ち込んでいました。

午前11時40分 深坂峠。
立派な石碑がありました(画像)。
ここで最後のマット休憩です。
日陰にマットを敷きました。
脱ぎます。
身体に風を当てて冷やします。

ここは車でも来れるのですが、行き止まりになっています。
一台の車が登ってきました。
年配のおじさんが出て来ました。
景色を眺めています。
こうして遠巻きに人間を見ることはあっても、登山道で人とすれ違うことは一度もありませんでした。

12時24分 三方岳。

ここから見るとまだ奧に山体があるので、おそらくそこが信越トレイルの終点『天水山』だと思います。
でも、見る限り大きく落ち込んではまた登るようです。

激坂を越え、幾つかのニセピーク(山頂に見えるがそうではないピーク)を越え、いよいよ最後かと思われる激下りの手前の痩せ尾根で腰を降ろしました。

お腹が空いたので
ぬるコーヒー(ぬるい水で溶いたインスタントコーヒー)を作り、ビスケットを食べました。
もうそれ以上食べられる気がしませんでした。

終点の天水山の山頂が見えるわずかに手前でマムシに遭遇しました。
細い道の脇にとぐろを巻いています。
僕が動くとピクッと反応します。
マムシは割とおとなしいので、イタズラしなければゆっくりと去っていきます。
そこで通過にだいぶ時間を使いました。仕方ないですね。

13時30分 天水山到着。
ついに信越トレイルを歩き切りました。
誰もいない山頂。
感無量です。
予定よりだいぶ早かったですが、これはコースタイムに休憩時間を足しているからです。
予定より遅れると焦るから長めに見積もっていました。

信越トレイルのコースタイムはほぼピッタリでした。
よく出来たマップでした。

タクシーを手配します。
昨日の時点でタクシー会社に電話してアポを取ってあります。
天水山に着いた時点で電話をすると言ってありました。

『もしもし、昨日予約した者です。天水に着きました。ここから下山に40分ほどかかります。着替えないとタクシーに乗れないぐらい汗だくです。1時間後に到着する感じでけっこうです』

わずか20分ほどで「松之山口」に着いてしまいました。

終わった…。

バイオトイレがありました。
その中に狭いけれど板張りのフロアがあります。
そこでパンツ一丁になってウエットタオルにハッカ油をスプレーして身体を拭きました。
スーッとして気持ちよいです。
今回一番持ってきて良かったものはこのハッカ油かもしれません。

すると一台のタクシーが登山口にやってきました。
あれ?早すぎる。
と思ったら一人の登山者がタクシーから降りてきました。

『こんにちはー。トレイルに入るんですか?』
どうやら南下ルート(僕と反対方向)で斑尾山を目指すようです。
しばし僕の情報を彼に伝えます。
それにしてもすごい荷物です。
これは大変だぞ。
でも二回目なんだそうです。前回はリタイアしたようです。
今回は成功させたいですね。

タクシーは僕が予約した会社のもので、入れ替わりに僕が乗ることになりました。

そのタクシーの運転手さんがまさか…。


信越トレイル3日目(最終日) その3へ続きます。
コメント
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